あの、二つの太陽が並列するおなじみの空がラストに流れ、叩きつけるように
Written and Directed by GEORGE LUCAS
とタイトルが出る。あー終わってしまった。二十数年間、こんな日がいつか来てしまうとおそれていた『スター・ウォーズが終わる日』。
それがまさか自分が45才にもなっていて、隣に息子と娘がすわっているような状況になるとは思っていなかったが。
いい中年が何をやってるんだと思われそうだけれど、SWの日本公開がどんな具合だったかを表にしてみた(しあわせな男だよオレはよ)。(日付は日本公開日)
スター・ウォーズ・新たなる希望(エピソード4)STAR WARS 1978/6/24
帝国の逆襲(エピソード5)Empire Strikes Back 1980/6/28
ジェダイの帰還(公開当初は『ジェダイの復讐』・エピソード6)Return of The JEDI 1983/7/2
エピソード1/ファントム・メナスThe Phantom Menace 1999/7/10
エピソード2/クローンの攻撃Attack of The Clones 2002/7/13
エピソード3/シスの復讐Revenge of The Sith 2005/7/9
1作目は学生時代に新宿で。2作目は帰省していた酒田で。3作目はもう就職していたから当然酒田。4作目は組合費で映画観てますシリーズ(笑)で山形、5作目は痛風で悩みながら息子と三川、そしてラストも三川のシネコンで息子と娘と。わたしの世代はそれぞれの作品とそのときの気分、そして劇場の情景が分かちがたく結びついている。
誤解のないように言っておくけれど、前にも特集したように全部の作品がとてつもなく面白いわけではない。特に、大団円となるべきエピソード6が単なるぬいぐるみショーでよかったのか、と多くのSWファンは思っているはず。
しかし今作はなかなか。新シリーズのなかではベストだろう。前半が相変わらず調子が出ないけれど、“エピソード4にどうやってつなげるか”の工夫がてんこ盛りの後半は見せる。
C-3POとR2-D2がなぜルークとレイア姫のことを憶えていないのか、ダース・ベイダーの身長がなぜ伸びているのか(笑)まで、ほとんどの疑問は氷解する。アナキン・スカイウォーカーが例のマスクを装着する瞬間、シュッと白煙がうかぶあたり、ゾクゾクしたざんす。このシリーズの最大の魅力がダース・ベイダーの造型であったことをしみじみと理解できる瞬間。
この作品からSWのファンになる人も多いだろう。わたしにしても帰りにいきなりビデオ屋に寄り、エピソード4を借りて一気に見てしまいました。こんな客も多いはず。「やっと会えたな」とオビ=ワンにダース・ベイダーが吐くセリフなど、続けて観たからこそジーンとくる。さて、初めて劇場でSWを観た娘はどう思ったのかな?
「何回も泣いちゃったー」え?
「お姫さまがあんまりかわいそうで」そう来るかー。意外。