送信日時:2003年2月2日 3:38
件名 :3月開戦説
こちらの英字新聞によると、3月中には開戦するとの見通しが濃厚になってきたね。もちろん、開戦に表面上は反対しているドイツやフランスにも既に根回しがなされており、協力の内諾を得ているとのこと!?
ただ、国連決議がいかなるものになるかによって、つまり大義名分が国際世論に訴えるだけのものかどうかで協力の度合いが違ってくるらしいと報じているよ。ま、当たり前のことだわさ。
大使館勤務の人からは、査察が完了してその結果をまとめるまでには今しばらくかかるので、攻撃は一ヶ月以上先のことだという話を非公式ながら先日きいたよ。
もし攻撃が行われた場合、在留邦人がどう対処しなければならないかは、まだよくわからないね。ここアブダビは、バグダッド近辺からのミサイルの射程距離(650㎞)外にあるので、みんな安心しているし、まさか見境なく近隣諸国にミサイルをぶっ放すなんてバカなことはフセインでもやらないだろうしね。昨年のアフガン空爆のときは、国外への避難、退去命令は出なかったとのこと。
今度はどうなることやら。パターンはいろいろ考えられるけども、まったく憶測の域を出ないというのが実情だね。
それよりも薄気味悪いのがアルカイーダの活動について!
昨年の暮れ、アメリカが作成した最も危険なアルカイーダのメンバー20名のうちの一人が、UAE内で逮捕されている。もちろんテロを目的としていたとのこと。いくつかの経済的にきわめて重要なターゲットを爆破しようとしていたという報道があり、他人事のようには思えなかったよ。
極東にいるわれわれとの最大の差は、おそらくこの“他人事じゃない”切迫感だろう。そして今月にはいると……
送信日時:2003年3月11日 4:30
さて、こちらの情勢ですが、やはり18日以降にはイラク攻撃が始まるのではないかという見方が大勢を占めています。学校の理事会でも、児童生徒の今後の動静を掌握しなければならないと躍起になっています。各企業も、様々なことを想定しているようです。
自衛隊機による帰国にしても、なんと相応の金銭を要求されるというのだからたまったもんじゃないよ。
邦人救出にもきちんと経費を要求するとは、さすが自衛隊……
状況はさらに切迫し、そして“開戦”するのだった。
在留邦人の困惑が、このシリーズで感じてもらえただろうか。
2007年現在、この男は無事に帰ってきております。