事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

Daisy Cutter

2007-12-03 | 国際・政治

110601 2002年敗戦の日に。

DAISY CUTTER(ひな菊刈り)というふざけた名前を持つ爆弾をご存知だったろうか。わたしは辺見庸の告発を読んで初めて知った。重さ6㌧を超える大型破砕性燃料気化爆弾。あまりに重いため、爆撃機ではなく輸送機で投下せざるをえないしろもの。地上での衝撃は数㌔先まで届くという。はじめは名前のとおりヘリポートをジャングルに作る際に投下し、樹木を一掃させていたらしいが、現在は1発でアメリカンフットボール場(109×48㍍)5面分に相当するクレーターを作る。爆発の威力そのものも大きいが、爆発しなくても気化燃料が侵入したところでは酸素と反応して瞬時に爆発的に燃えるため、呼吸する生物はみな窒息する。目玉が飛び出したり、内臓が破裂したりと、正視に耐えない被害となる……

 こんな無差別殺戮兵器を、アメリカはアフガンに投下している。確実に非戦闘員が大勢死んでいる。技術レベルは12世紀の、靴も履いていないタリバーンを“倒す”ために。
 アフガンはどうやら、アメリカ軍事産業の新製品プレゼンの場と化したようだ。

読者の反感をかうことを承知で言ってやる。誰かあのブッシュとかいうクソ野郎を殴ってくれないか。自分の国がイスラム急進勢力を組織化し、大量の武器まで与えておいて、ほいで飼い犬が手を咬んだかのような“第三世界が西側にたいして初めて行った大規模テロ”に逆上し(もっとひどいことはパレスチナや東ティモールでさんざん行われた)、罪もない(まったく、罪はないぞ)非戦闘員もろともビン=ラディンを殺しにかかる。自分たちがアジア、中南米でどんなことをやってきたかの反省もなく。

1478689909 だいたい根本的なことをひとつ。タリバンがあのテロをやったという本格的な証拠でもアメリカは提示したか?なんでアメリカはアフガンを爆撃せにゃならんのか、冷静になってみればおかしいことだらけだ。この件についてはあらためてまたやるけれど、辺見のアメリカ論とともに、爆撃にたいしてもっともまっとうだった意見は古館伊知郎の「かくまう奴はぶった斬る、っていうのじゃ、ますます戦争がヤクザの出入り化するじゃねえか」だった。まったくだ。

……2007年現在、標的はイラク(アフガン以上に意味がわからない)に変更され、結果的に世界の“コスト”が一気に高騰。原油価格を下げるには次期大統領選における共和党の敗北が必要、なんて情けない話まで出ている。
 愚劣な王をいただいた国と無邪気にタッグを組んだ幼稚な国々。これが世界の現状と言えるのではないか。

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宮沢りえの逆襲 PART2

2007-12-03 | 芸能ネタ

Miyazawa_rie0160

PART1からつづく。

その後スポーツ紙が二人の関係をすっぱ抜き、西武の優勝報道が吹っ飛んでしまった(事実)ぐらいの大騒ぎになったのだが、婚約が破棄されたのち、どう考えても悪役の貴の方がたいしてダメージを受けず、宮沢がご存知の激やせに至った経緯は、わけがわからないという以上に本当に腹が立つ。おそらくは

①ただ単に強いから。世間は強い男が好きだから。
②大相撲という男尊女卑ど真ん中の世界だから。
りえママの増長に世間が辟易していたから。
④芸能ジャーナリズムは、女性に徹底的に古くさい道徳観を植えつけようとしているから(オランダ人と結婚した奔放な女の混血娘よりも、相撲部屋に代表される大家族主義を推奨させている魂胆。加えて女は仕事をとにかくすぐに辞めて家に入ることも薦めている)。
⑤マスコミは宮沢りえ個人よりも大相撲という世界との付き合いを優先し、女性タレント一人を無視することでつぶすぐらいは平気だったから。

……結果的に大相撲は若貴人気に頼り切り、彼らの退潮とともに国技館に客は入らなくなり、相撲茶屋のチケット独占はくずれ、視聴率も目も当てられないほど低下した。これが天罰でなくてなんであろう。“望ましき家族”を標榜したあの一家の末路といったら!

貴乃花はもうどう考えても先は見えているし、世間の風当たりも強くなっている。いくらなんでも休みすぎた。
そしてこれから、ふたたび美しくなった宮沢りえの怒濤の逆襲が始まるのだ。楽しみだなあ。

……2007年末。花田一家の凋落は目を覆いたくなるほどだ。その反面、美貌を取り戻し、丁寧に仕事を選んでいる宮沢りえは芸能界に確固たる地位を占めつつある。彼女の逆襲は、みごとに成功したのだ。

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宮沢りえの逆襲 PART1

2007-12-03 | 芸能ネタ

Rie_miyazawa ※今回も2002年ネタ。

先日の飲みの席で「北の国から」を観て、文字どおり不覚の涙を流してしまった私だが(おかげでそのとき同席した女子中高生からは「北の国からのおじさん」と呼ばれている)、もうすぐ最終話の放映があるらしい。その予告をさくらんぼテレビがバンバン流しているわけだけど、それを観て私と妻は同時につぶやいた。

「よかったー。宮沢りえ復活してて」

 別に彼女は引退していたわけではないが、あの美貌がよみがえっているらしいことに安堵したのだ。例の貴乃花との一件以来、ガリガリにやせ細った彼女の容姿はどう考えても常軌を逸していて、代わりに異常に肉がつきはじめた貴乃花(大相撲にはドーピング検査はないの?あいつ、使ってるだろ何とか何やら剤)憎しの感情を私に植えつけた。

  今となっては彼女にはつらい想い出なのかもしれないが、宮沢が貴乃花とのことを(まだ名前は出していない)初めて語った記事を読み返してみる。インタビュアーは渋谷(ロッキングオン社長)陽一である。

「で、正面を向き合って『そうだよね』って、もう朝まで話しちゃうみたいな、そういう友だちはいっぱいいたし、すごく話してたんだけど、なんか『横にも座ってみたいかな』みたいな」

-(笑)何それ?

「横に座ってこうやって話してみて、時には正面にも座ってほしいっていうか。初めて『横に座っちゃお』っていう、そういう気持ちになったのね」

-(笑)へー。

Mg1681 「だけど、正面に座って欲しい時は正面に座って欲しいし、横に座りたい時は『自分から行っちゃおうかな、横ちゃんに』とか、そういう感じのアレで。それで、もちろんその人の言ったことってすごく、もう“ダンボの耳”になって」

-ははは。

「この人は何を言うのかなとか、この人はどんなことを考えてるのかってすごく……まあそれはいろんな人が『何を考えてるのか、どんな話をするのか』っていう気持ちはいままでずっとあったんだけど、…………何て言うのかなあ…………どういう感じなのかわかんない」

                    Cut 1992年5月号
渋谷陽一は笑ってばかりだが、当時18才だった宮沢の純情が痛いぐらいに伝わるではないの。その純情を踏みにじりやがってあのアタマ筋肉野郎はっ!

以下次号

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「ロック・ユー!」A Knight ‘s Tale (’01 米)

2007-12-03 | 洋画

Rockyou  原題は『ある騎士の物語』。いきなりクイーンのWe Will Rock Youがオープニングに流れ、フレディ・マーキュリーのボーカルにのせて中世の民衆がウエーブをかます。邦題はここからきている。
 どちらの題名も示すものはただひとつ。これはおとぎ話なんですよ、と言っているわけだ。それにしても、もの凄く良くできたおとぎ話。

 ストーリーはまことに単純。14世紀後半のヨーロッパ、ちゅうから百年戦争のあたり。ジュースティングと呼ばれる槍勝負に転戦する貴族の従者ウィリアムが、その貴族の死によって、代わりに勝負に出場。連戦連勝の果てに……

 このジュースティングがまず凄い。騎乗した二人が長い槍を抱え、すれ違いざまに相手の身体にその槍を突っ込み(先っぽに砕けるようなカバーがついている)、落馬させるか、カバーが砕ければ得点。これを3回勝負でやるルール。そしてまるでプロスポーツのようにヨーロッパを転戦し、最後にロンドンでの世界選手権が待っている。史実ではどうなのか知らないけれど、この設定は、ウィリアムの修行シーンも含め、まるでドラゴンボール。天下一武道会である。

 平民であるウィリアムが「運命を変えたい。無為な人生はいやだ。」とつぶやき、結果として貴族になっていく顛末はちょっとあざとい部分もあるけれど、これはおとぎ話だから仕方がない。「スター・ウォーズ」にしたって典型的な騎士とお姫さまのストーリーだし、西洋においては伝統ですから。

 でも西洋の中世史はもっと勉強しておくべきだったと思う。百年戦争だって誰と誰が争っていたかなんてさっぱり忘れているし、教養としての「アーサー王と円卓の騎士たち」ぐらいはちゃんと読んでおけばよかった。セリフにはきちんとランスロットのことまで出ているし。エドワード黒太子の登場や、チョーサー(「カンタベリー物語」の作者をポール・ベタニーが気持ちよさそうに演じてます)の口上にしても、教科書程度の知識ではとても追いつかん。しかしそんな遠い世界の物語を、ロックととんでもない衣装(ローリングストーンズのツアーから採ったのだそうだ)でくるんでくれたおかげで、ひたすら気持ちよく見終えることができた。

19740222  でまた女の話になって恐縮だけど、お姫さま役のシャニン・ソサモン。こりゃー近年のハリウッド映画に出てきた女優の中では最強の美女じゃないだろうか。この人見たさにチャプターサーチしてしまいました。DVDって、ほんとに便利ね。

……2007年現在、ソサモンはまったくブレイクせず、“騎士”を演じたヒース・レジャーがスター街道驀進中。むずかしい世の中。

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