PART1はこちら。
教員よりも事務職員の方が退職において……なんてことを前号でかましたけれど、もちろん例外もある。退職者向けには夏に「ライフプランセミナー」なるものも開催されていて、年金制度の概要はもちろん、退職後の生活設計に関するレクチャーも行われている。で、そのときに驚かされるのは、意外に多くの人たちが資産運用に前向きなこと。
「やってんの株?!」
株だけでなく、国債や生命保険などをしっかり活用しているのに感心する。わたしはそっち方面は疎くて、資産を運用するとしないのでは天地の差があることは承知していても、少なくとも元本割れしない貯蓄で何が悪いと開き直ってもいる。あとでこのあたりが影響する話にもなるのでおぼえておいて。
さて、説明会の次第どおりに語ってまいりましょう。
◆年金
今年度末の退職者の最大の特徴は、「4月1日生まれ」でも特集したように、多かれ少なかれ(退職して一か月もしないうちに61歳になる人でなければ)、年金を1円ももらえない時期が定年退職者でも発生するということだ。
これまでは60歳から、まあ満額とはいかなくても60%程度の支給があったのに、61歳になるまではゼロ。定年はひきつづき60歳だから、再任用されるか、転職しないかぎり無収入の期間が生じる。
これはどういうことかというと、学校事務職員にとって、ほぼ全員の年金関係の退職事務がこれまでの若年退職者用の事務と同一化したことを意味する。
あ、調子こいてむずかしい単語を使ってしまった。要するにどういうことかというと、定年までつとめる場合、これまでは在職中に実は年金をもらう権利は発生していたの。60歳の誕生月に。でも現職だから支給されないだけだったわけ。
ということで在職中に年金は「決定」していて、実際に退職するときは「改定」する建前だったのだ。ところが……以下次号。
本日の一冊は吉田修一の「平成猿蟹合戦図」。WOWOWでドラマ化決定。監督が行定勲で脚本が羽原大介という豪華版。そうかあのバーテン役を高良健吾がやるのかあ。で、なんとまもなく山形でロケ。エキストラで参加すると鈴木京香と会える!うー行きてえ。
![]() |
平成猿蟹合戦図 価格:¥ 1,890(税込) 発売日:2011-09-07 |