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違った考えというのは、たとえ減額されたとしても、早めに年金をもらった方がいいんじゃないかと。これ、暴論だといわれても仕方がないんだけど、まあ聞いて。
学校事務職員らしく、将来の年金制度がどう変わるか、というより改善されることはまずないので、どのくらい減るかが不確定である以上、少しでも条件のいいうちに(減額されたとしても)もらっておいた方が……なんて理由ではない。
日本の膨大な財政赤字を一掃するために、政府はインフレ基調に持っていくだろうから、早めに年金を受領した方が……なんて理由でもない。
1年で6%の減額?バカ野郎おれはそれ以上の率で資産運用してやるぜ、なんて理由でももちろんない。
60歳でもらう140万の方が、65歳の200万円よりもずっと価値があるのではないか、この一点です。もっと極端に言うと、60歳の100万の方が、80歳の200万よりもずっと有益に使えるのではないかと。なんか金額が微妙にリアルで恐縮(笑)。
でもね、80歳になった自分が、いったい何にお金を使うのか、さっぱりわからないのだ。
夫婦二人で文化的に暮らすには、月額30万円程度が必要だという話を聞いたことがある。でもさー、お家賃が払えて、酒が飲めればそれでいいんじゃない?
まあ、実際には病気もするし、施設に入居するにはそれなりの金もかかる。60歳では退職手当もあるわけだからそんなにがっつく必要もないっちゃないんだけどね。でもわたしは思うのだ。遠くの100万より目先の1万という理屈にも真理の一端があるのでは。
その意味で、再任用というのはまことに重要。前は「60過ぎてからまで働いてられっか!」という気分が蔓延していたが、どうにもやっぱり背に腹はかえられない時代が到来したわけだ。なにしろ無年金期間が生じたのだから。
え、お家賃が払えて酒が飲めればそれでよかったはずじゃないかって?少しはお高いお酒を飲みたいじゃないですかー。以下次号。
本日の一冊は道尾秀介の「カササギたちの四季」。ホームズの後始末を、彼に気づかせないように静かに行うワトソン。でも、辛気くさい真相よりも、野放図な推理を開陳するホームズの方がやはりうれしいかも。躁状態で陽気に語る彼は、やはり魅力的。
カササギたちの四季 (光文社文庫) 価格:¥ 609(税込) 発売日:2014-02-13 |