PART4はこちら。
「あー、あたしもう頭がパンクしそう!」
うちの退職予定者はねを上げている。そりゃまあ、初めて本気で年金の話を聞けば誰だって混乱はする。
「あたし全然わかんないんですけどー」
ロビーでは若手の事務職員もねを上げている。
「おれだってわかってねーよ」
「そうなんですか?!」
いかんいかん。こうやって甘やかすと後でわたしが怒られるのでした。油断させるなと(笑)。
退職者にはこう言って釘をさす。
「次の、税金の話は別に聞かなくてもいいかな。旦那さんが先に退職してるんだし。でもね、次の医療関係は絶対に聞いて。自分で選択しなきゃいけないんだから」
「ふーん」
◆退職後の健康保険制度
公立学校共済組合員が退職すると、道は大きくふたつに分かれる。
①再就職する(再任用を含む)
②再就職しない
……①の場合はものすごく簡単。その職場の健康保険に入ることになるから。もっとも、再任用の場合、短時間勤務もありうるのでそこはちょっとめんどくさい。ただねえ、学校の場合には短時間勤務を選択されるとかなりきつい。ハーフタイムを二人雇用したとして、どう勤務時間を割り振る?まあ、かなりレアなケースなので今のところはあまり考えなくてもよさそう。
一応お知らせしておくと、
①週30時間以上勤務→いわゆる健保
②週30時間未満勤務→再就職しないのと同じあつかい。
問題は、再就職しない人たちの方だ。以下次号。
本日の一冊は小林信彦の「私の東京地図」。のっけから「私は東京を知らない」という宣言から始まる。東京、とひとくくりに語ることを最初から放棄している。私は、私の知っている東京しか語れないと。小林の知っているその東京とは、オリンピックによって歴然と品を落とす前の東京なのだった。
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私の東京地図 価格:¥ 1,680(税込) 発売日:2013-01-09 |