三無主義

 ~ディスパレートな日々~   耶馬英彦

ダイエットの敵は魔王

2008年01月17日 | 日記・エッセイ・コラム
職場復帰してからはじめての健康診断を受けることになりました。ダイエットをしようと体脂肪率計つき体重計を買ったにもかかわらず最初の2kg以来まったく体重が減らずにいるので、肥満と判定されるのが決定的な上に、検便は2回も取らなければならないし、夜9時以降は何も食べてはいけないし、酒も飲んじゃいけないという誠に憂鬱な前日です。やっぱり真面目にダイエットに取り組まないといけません。

酒と言えば、芋焼酎の「魔王」を楽天で買って知己に送りました。一升瓶で16000円。税金と送料を含めて17430円。私は九州出身ですが、焼酎はあまり飲まなかったし、東京に出てきてからも焼酎は飲む気になれなかった。ウーロンハイやレモンサワーが流行ったときも、そんなふうに本来の味を誤魔化してまでして飲むくらいならビールやウィスキーを飲む方がましだと思っていました。

しかし最近の焼酎ブームでは芋焼酎や栗焼酎で飲み口がいい乙類が主流となっていまして、遅れ馳せながら飲んでみたところ、本当にすっきりと飲みやすい。飲んだのは「ダバダ火振」の古酒でしたが、これが焼酎?と思うほど、焼酎についてのイメージが一新されました。「ダバダ火振」は栗焼酎というどちらかと言えば珍しい部類なので、あるいはこの焼酎だけが飲みやすいのかなという疑問がありました。しかしその疑問も、昨秋の姪の結婚式の後で飲んだ「魔王」によって払拭されました。オンザロックにしてほんの少し水を加えてよく混ぜると芋の微かな甘い香りと滑らかな喉越しにいくらでも飲めてしまいます。これはかなり美味しい焼酎だと思って東京に戻ったときに値段を見ると、やっぱり高い。なにしろ、焼酎の一升瓶が日本酒の名酒として名高い八海山純米大吟醸の倍の値段もするのですから、九州で安い甲類の焼酎しか知らなかった私にとって、ある意味で大変なカルチャーショックでした。

以来、ビールと日本酒、ときどきワイン、たまにウィスキーだった私のアルコール生活は、焼酎とビール、ときどきワイン、たまにウィスキー、稀に日本酒というふうに変わりました。焼酎はビールみたいに食欲を刺激しないのであまり食べないで済むという利点があります。しかし焼酎自体のカロリーが高そうだし、ビールと違ってフェイクカロリーでもなさそうなので、ビールを焼酎に替えたからといって、それで痩せるとは限りません。飲みたいものを飲みたいときに飲む生活ができるのは有難いことですが、そこに焼酎というバリエーションが加わってますますアルコール生活が充実し、ますますダイエットから遠ざかりそうな気がしています。