ファイナンシャルプランナーのニュースチェック

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また青少年の犯罪を責任転嫁するしょうもない記事が…。

2007-09-26 12:55:15 | Weblog
おので切りつけ相次ぐ 凶行はアニメの影響? 2007年9月25日 産経
http://www.sankei.co.jp/shakai/jiken/070924/jkn070924016.htm
 未成年がおので親を切りつける事件が相次いだ。京都府警南署の巡査部長(45)が京田辺市の自宅で殺害されてから、25日で1週間。就寝中の父をおので襲った凶行について、二女(16)は逮捕された直後「後悔していない」と話した。理由は「父の女性関係が嫌だったから」。捜査幹部は「彼女なりの論理なのか」と理解に苦しんでいる。
 おのは、犯行の5日前に買い、自室に隠し持っていた。犯行前には「返り血が目立たないよう」黒のワンピースに着替えていた。
 この事件では、マンガ化・アニメ化されたゲームの影響が、インターネットの掲示板などで指摘されている。主人公の少女が振り回すおのが象徴的に使われ、猟奇的なシーンを問題視する声もある。事件後、一部テレビ局で同作のアニメ放映が休止された。
 二女は「ゴシック・ロリータ(ゴスロリ)」と呼ばれる作中の主人公が身にまとっていた黒ずくめの衣装に興味を持っていたことも判明。絵が得意で、マンガやアニメにも強く興味を抱いていたとみられている。
 専門家らによると、長野の事件は、アニメなどの影響というよりは、「単に京都の事件に触発されたのでは」との声も上がるが、犯罪社会学が専門の間庭(まにわ)充幸・静岡大学名誉教授は「ゲームが少年犯罪に与える影響は以前から指摘されてきた。京都や長野の事件にも影響を与えていたかもしれないことは十分に考えられる」と指摘する。
 その一方で、間庭教授は、「今の少年たちはインターネットのような素早い反応ばかりを求めて心の余裕がなくなっている」と話す。対話が苦手で家族とのコミュニケーションさえも満足にとれず、親子関係の崩壊につながるケースも増えているという。
 こうした状況が続くと、日常生活の中でも「嫌いだから」といった短絡的な理由で「親をおので切りつけるような猟奇的な犯罪が起きやすくなる」と話している。




 先の記事と多少重複するかもしれませんが、この話題についてもう少し。
 2つ目の斧事件が起きてから、この手の社会的マイノリティの価値観を否定する反応がワイドショーのコメンテーターあたりから出てくることは予想していましたが、こちらはワイドショーではなく、新聞誌面という長期間記録に残る文字媒体だけに、この手の差別意識はより危険ですし、反面教師としてあえて、私のブログでも反論を中心にコメントしたいと思います。

 まず、1つ目の突っ込みですが、この記事を書いた人ですが、ゴシックロリータ(ゴスロリ)文化とアニメ文化とをごちゃ混ぜにしています…(苦笑
 もともと、このゴスロリという文化は、特定のアーチストのファンがアーチストと一体感を持つためにコンサート会場などで始めたもので、アニメに取り入れられたとしてもそれは後追い。まがりなりにも記事を書く以上、最低限でもそのくらいのことは、きちんと調べてからにしてほしいと思います。

 次に放送時間帯。放送中止を余儀なくされた両アニメ番組は、深夜の時間帯に放送されているいわゆる深夜アニメというジャンルで、少なくともまともに中学校や高校に通っている学生がリアルタイムで見るような時間帯には放送していませんし、子供に見せたくないのならば、最初から家庭内でルールを作ればいいだけのこと。(ちなみにウチの姉は、くれ○んし○ちゃん だけは教育上良くないということで見せない。アニメは録画も含めて原則夜の9時までという家庭内ルールを作っています)
 中には親の目を盗んで録画する子供もいるかもしれませんが、そこまで細かくチェックすることは困難でしょうし、もしそれが原因でおかしな趣味や言動に走るようならば、それはそれまでの親の育て方の方がむしろ責められることかと思います。

 最期に3つ目。以前も触れましたが、なぜアニメばかりが叩かれるのでしょうか?
 世の中にはジェイソンシリーズのように、子供には見せたくない残虐シーンを映した映画が氾濫しています。勿論レンタルビデオショップでR18指定をかけることは可能ですが、問題は、親の側が子供にこういった番組を見せないように日頃から気を配っているのかということ。いくら放送する側が気をつけていても、親の側がノーガードで、両親の側で小さい子供が一緒に見ていることを容認すれば、そのことが原因で子供の性格形成に影響を与える可能性がありますが、そちらの側についての論調がほとんどされていない事が気になります。もし青少年の犯罪増加がアニメを含めたこの手の番組の影響を受けているのだとすれば、アニメという特定の分野だけを感情的に叩くのではなく、この分野全体をどう規制していくのか、客観的なルール作りをすべきではないでしょうか。


 こういった話題は、FPブログとしては適切な話題ではないかもしれません。ただ生命保険の加入も ほんの10年ほど前までは、学校を卒業して入社してきたら、男性は問答無用で日本の大手生命保険会社の保険募集人から勧誘のアラシを受け『お兄さん! 就職したんだから、死亡保障3000万円くらい入るのは当たり前だよ! 若い内に入った方が得だよ!』との募集人の都合を強引に押し付けられ、その価値観が受け入れられない人は変人扱いされ、素直な人は言われるままに何度も募集人都合による特約てんこもりの保険の見直し?をさせられて、実質食い物にされる時代が数十年間続いてきました。
 『みんなそうしているから』『当たり前』という言葉は、しばしば使う側の都合で悪用される可能性があることを、私達はもっと実感すべきではないかと思います。
 周囲が正しいと信じていることは、本当に正しいことなのでしょうか? 時代が変われば価値観もどんどん変わっていきます。一FPとしては、これまでの既成概念に縛られるのではなく、読者であるあなたにとって正しいことを取捨選択して(勿論他人に迷惑をかけない程度という大前提つきですが…)、一度しかない貴重な人生をまっとうして欲しいと思います。

京都父殺害:逮捕の次女「ギロチンにしようと…」

2007-09-26 12:42:45 | Weblog
京都父殺害:逮捕の次女「ギロチンにしようと…」 2007年9月25日 毎日
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070925k0000m040110000c.html
 京都府京田辺市で府警南署交通課の巡査部長(45)が自宅で殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された専門学校生の次女(16)は「父親の女性関係に数年前から疑念を抱いていた。(フランスで発明された処刑道具の)ギロチンにしようと思った」と、府警の調べに対し供述していることが、24日、分かった。父親への不信を募らせた末に殺害したとみられる。一方で、手おので首を切りつけるという残虐さとの隔たりもある。25日で事件から1週間。動機解明にまだ時間がかかりそうだ。
 これまでの調べで、次女は事件5日前の13日、自宅近くのホームセンターで手おのを購入。自室に隠し、殺害実行の日をうかがった。18日について、「この日だったら勤務先に迷惑をかけないと思った」と供述。巡査部長が休みの日を狙ったようだが、実際は17日が公休、18日は日勤予定で、勤務日を勘違いしたとみられる。ある府警幹部は「1日迷惑掛けなくても、その後は迷惑がかかる。子どもだけに先がみえていない」とし、殺害計画の周到さと考えの幼稚さの交錯を見て取る。府警は、次女の供述を裏付けるため、巡査部長の女性関係についても調べを進めている。
 府警は次女の部屋から、ゴシック・ロリータ(ゴスロリ)と呼ばれる、黒を基調に中世ヨーロッパの美術様式をイメージしたファッションを描いたデザイン帳を押収した。
 こうしたことや、次女が「ギロチンにしようと思った」と供述しているしていることについて、野田正彰・関西学院大学教授(精神病理学)は、「父に対する憎しみが高まっていったのが基本にあり、ゴスロリのイメージが殺害の形態を修飾した。だが(凶器におのを選んだのは)弱い者が強い者に対抗するには包丁や首を絞めるのではだめで、決定的なものでないといけないという合理的判断だ」と分析する。
 元家裁調査官でNPO法人「非行克服支援センター」の浅川道雄副理事長は「一般的に、子どもによる親殺しは一種の自殺行為。現状が耐え難く、行き詰まりを感じて自分の成り立ちの根源である父親を殺して自己否定しようとしたのでは」と話している。


 勿論、この事件はかなり特殊な事例なのだとは思いますが、問題は、まだ17歳の少女が実の父親をギロチンで殺そうという発想が出てくること自体、今の親世代が子供の心をつかめなくなっている現実でしょうし、そのこと自体が平気になるほど親の側も感覚が麻痺していることなのでしょうね。
 確かに、父親と娘では娘の成長により、どうしても踏み込めない分野は出てくると思いますが、だからといって母親に任せっきりで良いというものでもありませんし、親子間での亀裂を修復する努力を怠れば、その亀裂はますます広がるだけ。現代の父親の中には、稼ぎ手だけの役割しか行わずに、父親としての役割を放棄している方が決して少なくないように思います。
 こういった子供の残虐性をゴスロリだの、アニメのせいにするのは簡単ですが、それで状況が改善するわけでもありませんし、単に事件の残虐性を非難するだけではこの手の親子間での残虐事件は一向になくなりません。この問題は単に 残虐性をどうこう という底の浅い問題ではなく、家族としてのあり方をどう再構築していくのかという非常に深い問題なのではないでしょうか。

賞味期限切れ最長8カ月も 仙台の業者、牛タンなど販売

2007-09-26 12:37:34 | Weblog
賞味期限切れ最長8カ月も 仙台の業者、牛タンなど販売 2007年09月26日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0925/TKY200709250415.html
 仙台市の精肉処理業者「トーチク」が25日、同市内で記者会見し、賞味期限の切れた牛タンや牛肉を使った加工商品を販売していたことを明らかにした。1月以降の商品は、すべて1月14日に期限が切れた原料を使用しており、最長で期限切れ後8カ月の原料もあったという。計600キロほどが宮城、福島両県で販売されており、同社は26日から自主回収を始めるとしている。
 期限切れの肉を使っていたのは、同社が販売していた加工製品のうち、「炭焼き牛タン」「牛タン甘辛仕立て」など4708パック。
 中国から輸入した加工肉を同社でさらに加工して販売。県内や福島県のサービスエリア4カ所で販売されていた。
 小野直行社長は「私もうすうすと気がついていながら黙認していた。大変申し訳ない」と話した。


 ついこの間、ミートホープ社で賞味期限切れなど大掛かりな不祥事が発覚したばかりなのにまた牛肉絡みの不祥事ですか…(絶句
 値下げ要求の大きい業界で、長期冷凍保存できる性質のものとはいえ、これだけ長期間でそれも大掛かりになると、言い訳もできないでしょうし、社長が気がつかないはずがありません。
 世間では中国製の食品に対する安全性が問われていますが、日本でも賞味期限に対する不祥事が続発…。私達、一般の国民は何を信じたらよいのでしょうか…。

同じコンビニに強盗3回? 京都・宇治市 容疑で男逮捕

2007-09-26 12:33:55 | Weblog
同じコンビニに強盗3回? 京都・宇治市 容疑で男逮捕 2007年09月24日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/national/update/0924/OSK200709240032.html
 24日午前2時ごろ、京都府宇治市木幡西中のコンビニエンスストア「SHOP99 京阪木幡駅前店」に男が押し入り、店長の男性(24)に包丁を突きつけて「金を出せ」と脅した。男は現金約7万9000円を奪って逃げたが、宇治署員が約2時間後に近くの空き地で男を発見。犯行を認めたため、強盗容疑で緊急逮捕した。同店では8月16日と9月11日にも同様の強盗被害にあっており、同署で関連を調べている。
 同署によると、逮捕されたのは同市槇島町中川原、建設作業員細谷敏広容疑者(54)。店の入り口付近で店長に包丁を突きつけ、女性店員から金を奪った疑い。店内に客はおらず、けが人はなかった。
 調べに対し同容疑者は、同店の過去2回の強盗事件についても犯行をほのめかしており、「借金で生活が苦しかった」と供述しているという。


 う~ん。最近のコンビニ強盗は、(強盗にそんな論理を求めること自体間違っているのかもしれませんが)、逃走経路や捕まる可能性一つもシミュレーションしないまま、感情のまま行動する、『警察をなめているのか』という低レベルな犯罪者ばかりになってしまいましたね…(呆
 大体、同じコンビニに包丁程度の武器で3回も襲撃すれば、店だって要警戒体制に入りますし、すぐに警察に通報されることくらい少し頭を働かせればわかりそうなもの。
 しかも犯人の居住地は、犯行現場から川をわたってすぐの黄檗駅近く。一方襲われたコンビニは黄檗駅から1駅先の木幡駅のすぐ側と、モロ生活拠点の範囲内。いつまでもばれないとでも思っていたのでしょうか???
 この間の警官による山に逃げて捕まった郵便局強盗の事件といい、警察の側から見れば、一件一件の事件の解決はラクになっても、その分犯罪者の数そのものが増えて、結局負担は急増。もっとも、一番迷惑しているのは、そんな連中の教育更生をしなければならない、満員御礼の刑務所の職員でしょうか…。

ヤマダ電機の攻勢 ニュース×3

2007-09-26 12:29:44 | Weblog
ヤマダ電機、ディスカウント「キムラヤ」を買収 2007年9月25日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070925AT3L2505325092007.html
 ヤマダ電機は25日、ディスカウントストア「キムラヤ」を展開するキムラヤセレクト(東京・港)の株式を取得し、子会社化すると発表した。取得する株式数は発行済み株式の94.25%に当たる7万3433株。9月26日付で取得する。買収額は50億円程度とみられる。
 キムラヤセレクトは東京の新橋などを中心に16店を運営。ブランド品や家電、化粧品などを販売しており、2006年8月期の売上高は294億円だった。

ベスト電器株:急騰…ヤマダ電機の株買い増し方針受け 2007年9月25日 毎日夕刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/kinyu/news/20070925k0000e020058000c.html
 家電量販店最大手のヤマダ電機がベスト電器の株式を買い増す方針を明らかにしたことを受け、25日の東京株式市場でベスト電器株に買い注文が殺到し、値幅制限いっぱいのストップ高水準である前週末終値比100円高の819円まで気配値を切り上げて、午前の取引を終えた。再編期待からヤマダ電機株も一時、同390円高の10470円まで上昇した。
 一方、20日にベスト電器との資本・業務提携を発表したビックカメラの株は売られ、一時1000円以上も下落、午前の終値は同1000円安の6万500円だった。

ヤマダ電機、ベスト電器株の保有比率7・71%に上昇 2007年9月26日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070925ib28.htm
 ヤマダ電機がベスト電器株を買い増し、保有比率が7・71%になったことが25日、ヤマダが関東財務局に提出した大量保有報告書で分かった。
 7日時点では発行済み株式に対する保有比率は6・47%だったが、その後、市場内外で約6億7700万円を投じ、1・24%買い増した。
 ヤマダは、保有目的を「純投資」と説明している。
 ただ、ベストは20日、ビックカメラから9・33%の出資を受け入れる業務資本提携を発表している。これを受けてヤマダは、ビックに対抗するためベスト株を20%程度まで買い増し、業務提携を呼びかける方針も示している。
 一方、ベストは、ヤマダから正式に株式の買い増しの意向が示された場合は、「(導入済みの)買収防衛策に沿ってやるしかない」(有薗憲一社長)としており、敵対的と見なして防衛策発動も検討する見通しだ。
 同社の防衛策は、議決権ベースで20%以上の株式取得を目指す買収者を対象にした事前警告型で、自社に損害をもたらす恐れがあると判断すれば、既存株主に新株予約権を無償で割り当てて、買収者の保有比率を低下させる内容だ。



 ヤマダ電機。今度は東京都心部を中心に展開するディスカウントストアを買収するようです。ちなみにこのキムラヤセレクト、なぜか1店舗だけ岐阜の本巣市という???な場所に店舗を抱えていますが、他の店舗は、新橋(本店他3店舗)、亀戸、吉祥寺、町田、新橋、神保町(2店舗)、田町、御茶ノ水、戸塚といずれも東京都心あるいはその周辺の主要駅の、しかも駅から近い立地条件の良い場所に展開しているだけに、どちらかといえば、多角化の一環というよりは、採算が合わなければ店舗を改装してミニ店舗に置き換えることも念頭に置いているのではないでしょうか。

 一方、ヤマダ電機の株の買い増し方針を受け、ベスト電器の株価はストップ高のまま819円で終了(26日の前場終値は前日比61円高の880円)、ヤマダ電機株も前日比170円高の10250円で終了(26日の前場終値は前日比250円高の10500円)。一方ビックカメラは一時59600円まで下げ、終値も前日比1500円安の60000円で終了(26日の前場終値は前日比100円安の59900円)しました。
 ベスト電器も買収防衛策発動の検討をしているようですが、もしベスト電器がヤマダ電機の傘下に入ってしまうと、家電量販店業界はヤマダ電機が完全独走状態になってしまう(現状でも、2位のエディオンとダブルスコア状態です!)だけに、個人的には緩やかでもいいからベスト電器が広い意味でのエディオン連合についてくれた方が、面白くなりそうですが、市場はヤマダ電機が一気に2割の株式を握ろうとすることを好感しているようですね。

キムラヤセレクトのHPはこちら http://www.kimuraya-tokyo.co.jp/shop/s14.html
株式会社キムラヤセレクトの株式取得(子会社化)に関するお知らせ はこちら
http://www.yamada-denki.jp/cgi-bin/clickrank/click.cgi?name=kimuraya_s&url=http://www.yamada-denki.jp/information/pdf/070925.pdf

鳩山法相「署名なしで死刑執行を

2007-09-26 12:23:24 | Weblog
鳩山法相「署名なしで死刑執行を」 2007年9月26日
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070925AT1G2500Z25092007.html
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070925i303.htm
朝日夕刊 http://www.asahi.com/national/update/0925/TKY200709250116.html
 鳩山邦夫法相は25日の閣議後の記者会見で、死刑執行の現制度について「法相が絡まなくても、自動的に客観的に(死刑執行が)進むような方法を考えたらどうか。法相に責任をおっかぶせる形ではなくて」と述べ、法相の署名がなくても執行できるように制度を変更すべきだとの考えを示した。
 鳩山法相は「死刑を受けるべき人間は執行されないといけないが、(法相は)誰だって判子をついて死刑を執行したいと思わない」と発言。執行の順番について「ベルトコンベヤーって言ってはいけないが、乱数表か分からないが、客観性のある何かで事柄が自動的に進んでいけば、次は誰かという議論にならない」と述べた。
 現行の死刑執行は、刑事訴訟法で「法相の命令による」と規定。命令は恩赦の可能性など特別な場合を除いて判決確定から6カ月以内に出すことが原則となっているが、実際は執行までの期間は長期化している。杉浦正健元法相は「執行命令書にサインしない」として、在任中に執行しなかった。

鳩山法相:死刑執行のあり方巡り勉強会開催の意向 2007年9月26日 毎日
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20070926k0000m040159000c.html
 福田内閣で再任された鳩山邦夫法相は25日夜、法務省内で記者会見し、死刑執行のあり方について「『この大臣はバンバン執行した、この大臣はしないタイプ』などと分かれるのはおかしい。できるだけ、粛々と行われる方法はないかと考えている」と述べたうえで、改善も視野に入れた勉強会を省内で設けたい意向を示した。
 死刑執行はその重大性を考慮し特に慎重を期する必要があるとされており、法相の命令が必要となる。鳩山法相の発言の背景は、執行が行われなかった杉浦正健元法相時代(05年10月~06年9月)と、計10人の執行命令書にサインした長勢甚遠前法相(06年9月~今年8月)など、法相の信条や宗教的理由で左右される現状に対する疑問があるとみられる。
 一方、再任が決まる前の同日午前にあった会見で「(死刑確定の)順番なのか、乱数表なのか分からないが、客観性のある何かで事柄が自動的に進んでいけば『次の執行は誰』という話にならない」などと述べたが、夜の会見では「乱数表などと言ったのは少し反省している」と表現を修正した。



 死刑執行の是非については、ここでは深く突っ込むつもりはありませんが、『死刑という人の命を左右する重大判断に法務大臣が絡まなくてどうする!!!』と思いますし、この発言は海外のマスメディや死刑廃止要求団体を含めて、かなり波紋を呼ぶと思います。
 勿論法務大臣の個人的主観によって、判断基準が異なるようでは困りものですが、例えば『死刑の決定判決が出て5年後に執行する(本来の法規定は判決確定から半年以内)』といった基準を作ったとして、もし死刑執行後に新たな真実が判明して、冤罪が判明した時に誰が責任を取るのかといったことが全く議論されていませんし、仮に基準を作ったとしても、その最終的な責任を負うのは法曹界の最高責任者である法務大臣に他ならないはず。(逆にそれだけの覚悟がなければ大臣職など引き受けるべきではありません。)
 まあ、国会議員からすれば、大臣のポストなど、単に出世のための階段に過ぎないのかもしれませんが、もう少し最高責任者であることの自覚は持って欲しいものですね。

福田内閣設立 外相に高村氏、防衛相に石破氏 文科相に渡海氏

2007-09-26 12:15:41 | Weblog
外相に高村氏、防衛相に石破氏 文科相に渡海氏 2007年8月26日 
朝日 http://www.asahi.com/politics/update/0925/TKY200709250353.html
毎日 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070926k0000m010067000c.html
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070925AT3S2502625092007.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070925it12.htm
産経 
 自民党の福田康夫総裁は25日夕、第91代首相に選出され、首相官邸に組閣本部を設置し、自民、公明両党による連立内閣発足に着手した。
 内閣の要となる官房長官には前外相の町村信孝氏が選ばれた。
 新閣僚の顔ぶれは、以下の通り。

◇総理
福田康夫(ふくだやすお)71歳=衆(当選6回)群馬4区
◇総務(再任)
増田寛也(ますだひろや)55歳=非議員(元岩手県知事)
◇法務(再任)
鳩山邦夫(はとやまくにお)59歳=衆(当選10回)福岡6区
◇外務(新任)
高村正彦(こうむらまさひこ)65歳=衆(当選9回)山口1区
◇財務(再任)
額賀福志郎(ぬかがふくしろう)63歳=衆(当選8回)茨城2区
◇文部科学(新任)
渡海紀三朗(とかいきさぶろう)59歳=衆(当選6回)兵庫10区
◇厚生労働(再任)
舛添要一(ますぞえよういち)58歳=参(当選2回)比例
◇農林水産(再任)
若林正俊(わかばやしまさとし)73歳=参(当選2回)長野
◇経済産業(再任)
甘利明(あまりあきら)58歳=衆(当選8回)神奈川13区
◇国土交通(再任)
冬柴鉄三(ふゆしばてつぞう)71歳=衆(当選7回)兵庫8区(公明党)
◇環境(再任)
鴨下一郎(かもしたいちろう)58歳=衆(当選5回)東京13区
◇防衛(新任)
石破茂(いしばしげる)50歳=衆(当選7回)鳥取1区
◇官房(新任)
町村信孝(まちむらのぶたか)62歳=衆(当選8回)北海道5区
◇国家公安(再任)
泉信也(いずみしんや)70歳=参(当選3回)比例
◇沖縄・北方(再任)
岸田文雄(きしだふみお)50歳=衆(当選5回)広島1区
◇金融、行政改革(再任)
渡辺喜美(わたなべよしみ)55歳=衆(当選4回)栃木3区
◇経済財政(再任)
大田弘子(おおたひろこ)53歳=非議員(元政策研究大学院大教授)
◇少子化、男女共同参画(再任)
上川陽子(かみかわようこ)54歳=衆(当選3回)静岡1区



 人脈の少ない福田氏が閣僚の大幅な入れ替えはしないことは予想していましたが、さすがに若林農相や鴨下環境相まで続投とは予想外でしたし、伊吹氏といい、法相としての自覚が本当にあるのかかなり疑わしい(次のスレッド参照)鳩山氏まで留任させるなど、野党から見れば突っ込みどころ満載の内閣もいいところだと思います。
 ちなみに新入閣は、幹事長に就任した伊吹氏の後釜に文部科学大臣となる渡海紀三朗氏(文部科学副大臣の経験者)と、同じく外務大臣に就任した高村正彦氏の後釜に石破茂氏(防衛庁長官経験者)の2人のみ。でもって、安倍内閣で外務大臣だった町村信孝氏が内閣官房長官に、防衛大臣だった高村正彦氏は外相に横滑り。ここまでメンバーが変わらないと、大手新聞社の政治部の記者も拍子抜けしたのではないでしょうか。