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長野市は現職が辛勝、筑北村は飯森氏が現職を破り初当選、飯綱町は相沢氏が初当選、辰野町長は現職が再選

2009-11-01 09:37:59 | Weblog
長野市長に鷲沢氏(68)3選 新人の高野氏651票及ばず  2009年10月26日 信濃毎日
http://www.shinmai.co.jp/news/20091026/KT091023ATI090025000022.htm
 任期満了に伴う長野市長選は25日投開票され、現職の鷲沢正一氏(68)=無所属、上松=が5万8379票を獲得、ともに新人で、5万7728票の元外資系ホテル日本支社長の高野登氏(56)=戸隠豊岡、3万1184票の民主党が推薦した元県商工参事の小林計正氏(61)=入山=の無所属2人を破り、3選を果たした。鷲沢氏と高野氏とは651票差の大接戦だった。投票率は48・82%で、過去最低だった2005年前回選の36・96%を11・86ポイント上回った。
 現新の三つどもえとなった選挙戦は、8月の衆院選と、国政での政権交代の影響も注目された。政党とは一線を画し「市民党」を掲げた鷲沢氏が当選した一方で、民主党県連が市政転換を訴えて擁立した小林氏は最下位に終わり、地方での足場づくりを目指した党県連は今後、求心力の低下を余儀なくされそうだ。
 鷲沢氏は、市議会6月定例会で出馬表明。議会最大会派の新友会や公明党市議団の推薦を受けたほか、複数の自民党県議も個人の立場で支援に回った。約200の企業・団体から推薦を取り付け、市内30地区ごとに後援会支部を設けるなど組織力や知名度を生かして先行した。
 選挙戦では、健全財政維持や中心市街地活性化など2期8年の実績を強調。公共交通網の再生や中山間地の活性化などを訴えて05年に編入合併した旧町村部にも浸透し、猛追する高野氏を辛くも振り切った。
 高野氏は、田中康夫前知事の元支援者ら、現市政に批判的な市民有志の要請を受けて立候補。共産党長水地区委員会などでつくる「市民が主人公の長野市政をつくるみんなの会」も支援した。現市政が検討する市民会館建て替えの白紙化など、市政の転換を強調。草の根型の運動で急速に追い上げたが、小林氏との間で現職批判票が割れたことも響いて及ばなかった。
 小林氏は、国政と市政との連携を打ち出し、民主党の篠原孝氏(衆院1区)らが全面支援した。だが、党県連が当初、高野氏の擁立を検討するなど候補者選びをめぐって迷走したことや、出馬表明が10月7日と出遅れたことなどから、衆院選で広がった党への期待感を生かせなかった。

【長野市長選の出口調査から】 信濃毎日新聞社は25日投開票の長野市長選で有権者2000人を対象に出口調査を行った。日ごろの支持政党別では、現職の鷲沢正一氏が、自民党支持層の81%、公明党支持層の87%をまとめただけでなく、「支持政党なし」の40%、民主党支持層の20%にも浸透。全体で高野登氏、小林計正氏を上回る支持を集めた。
 全体の38%を占め、最も多かったのは民主党支持層だった。そのうち、同党推薦の小林氏に投票した人は36%にとどまり、高野氏が44%でトップ。新人2氏が同党支持層の得票を分け合う格好になった。全体の21%だった自民支持層では鷲沢氏が新人2氏を大きく引き離し、高野氏は12%、小林氏は7%。共産党、社民党支持層はともに高野氏の得票が最多だった。
 一方、全体の26%に上った「支持政党なし」の有権者の支持割合は、高野氏が48%でトップ。鷲沢氏が2番手につけ、小林氏は12%だった。
 最も重視した投票基準は「公約・政策」が31%で最多。そのうち高野氏を支持した人が50%で、小林氏は28%、鷲沢氏は22%だった。「実績・経験」を挙げた人は全体の28%。2期8年市長を務める鷲沢氏への支持が85%に達し、高野氏は11%、小林氏は4%だった。
 このほかの投票基準では「人柄」「年齢」などを基準に投票した人で高野氏の支持が最多。「政党や団体の推薦・支援」は小林氏が55%で最も多かった。
 年代別の支持では、60代~70代以上で鷲沢氏がトップ。20代は鷲沢、高野両氏が並び、30代~50代は高野氏がリードした。性別では鷲沢、高野両氏は女性からの支持が男性を上回り、小林氏は男性の方が多かった。
 地区別で見ると、鷲沢氏は2005年1月の合併前の旧長野市域で約4割の支持を集め、旧豊野町が60%、旧鬼無里村でも53%。高野氏は出身の旧戸隠村で65%を集め、トップだった。
 信濃毎日新聞社は25日の出口調査とは別に、19~24日に期日前投票を済ませた有権者1860人を対象に出口調査も実施した。

長野市長選 鷲沢氏が3選(その1) 651票差、薄氷の勝利 /長野 2009年10月27日 毎日
http://mainichi.jp/area/nagano/news/20091027ddlk20010020000c.html
◇批判受け止め再出発
 25日投開票の長野市長選は、無所属現職の鷲沢正一氏(68)が、無所属新人で元外資系ホテル支社長の高野登氏(56)、民主推薦の無所属新人で元県参事の小林計正氏(61)の2人を接戦の末に破り、3選を果たした。2期8年の経験を訴えた鷲沢氏だったが、次点の高野氏とはわずか651票差という薄氷の勝利。高野、小林両氏の合計得票は鷲沢氏上回っており、3期目の鷲沢市政はこの批判票を念頭に、一層幅広い政策的な目配りが課題となりそうだ。
 鷲沢氏は選挙中、他2陣営からの批判を意識し、推進している市民会館の建て替えで発言を軟化させるなど、市民の声を幅広く取り入れる姿勢を強調してきた。今回の勝利は、2期8年で大きな失政もなく、財政の健全化などに取り組んだ手堅さと、14年度の北陸新幹線の金沢延伸や地方分権到来への期待の表れともとれる。
 自民系や公明の市議、県議の支援に加え、約200の企業・団体の推薦を得た鷲沢氏は、当初「現職有利」の予想を背に選挙戦に臨んだ。しかし、新人2氏の得票は合計8万8912票。鷲沢氏の得票を大きく上回り、市政に対する有権者の批判・不満も明確に表れた形だ。
 他陣営は鷲沢氏を「ワンマン」などと批判したが、そうした抽象的な言葉にとどまらない。現在の経済不況の中、例えば「ゴミの有料化」に代表される行政サービスの利用者負担の増大が、結果として市民の負担を増やすことへの不満は少なくない。また、公共交通機関などの赤字に公費を投入することを疑問視する声も聞かれた。
 さらに政権交代が実現した時代に、従来型のいわゆる「ハコモノ行政」を進めることへの批判も強かった。特に市民会館の建設では、財政悪化への懸念を背景に、新人2氏は公約で「白紙化」を打ち出しており、2氏の票には一定の「ノー」が含まれているとみられる。
 一方、実質3週間の選挙戦で次点となった高野氏の得票は、「自民対共産」といった政党対立や具体的な政策への支持というよりは、高野氏が持つ前向きなイメージやスタイルへの期待が大きかった。高野氏は「日本一の長野市」といった一点突破型のフレーズを発信し、無党派層を刺激した。変化を望んだ多数の有権者が、高野氏へ流れ込んだことが見て取れる。
 ただ、マニフェストに盛り込まれた具体的な政策を見ると、3氏がともに中山間地域の活性化や観光業振興、子育て支援、雇用、教育を列挙するなど、それほど差はなかったことも否定できない。
 「私は市民党と言ってきた。民主党や高野さんを支持した方々をはじめ、なるべく多くの皆さんに支援をもらいながら、いろいろな意見があることを承知して取り組みたい」。鷲沢氏は当選を決めた25日深夜、投票結果を踏まえて政策面で配慮する姿勢を見せた。マニフェストの具体化に市民の厳しい目が注がれる中、鷲沢市政は再出発することになる。

◆長野市 市長選挙結果
当 58379 鷲沢正一 68 無現
  57728 高野登  56 無新
  31184 小林計正 61 無新


 長野市は、県北部の人口37.7万人の県の中心都市で、市長選は2期8年現職を務めた鷲澤正一氏に対して、民主が推薦する元県職員の小林計正氏、ザ・リッツ・カールトン・ホテル・カンパニー元日本支社長の高野登氏の2新人が挑んだのですが、
 健全財政維持や中心市街地活性化など2期8年の実績を強調すると共に、公共交通網の再生や中山間地の活性化などを訴えた現職の鷲沢正一氏が58379票を獲得し、
 「現市政が検討する市民会館建て替えの白紙化など、市政の転換」を強調し、田中康夫前知事の元支援者ら現市政に批判的な市民に加えて共産党も支持に回って57728票を獲得した高野登氏、
 民主党が推薦して31184票を獲得した小林計正氏をかろうじて退けて再選を決めました。

 とはいえ、現職の鷲沢氏と高野氏との得票差はわずか651票差で、小林氏を擁立した民主党も当初は高野氏の擁立を検討するなど候補者選びをめぐって迷走したあげく出馬表明が10月7日と出遅れたことで、アンチ鷲沢票が分裂した結果共倒れになったというのが現実。
 鷲沢市長は再選されたとはいえ、市民の6割強が批判票を投じたことの意味を深く噛みしめ、次の4年間の市制運営に取り組んでほしいものだと思います。

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筑北村長選は新人の飯森氏(69)が初当選 前回選の雪辱  10月26日(月)
http://www.shinmai.co.jp/news/20091026/KT091025ATI090008000022.htm
 任期満了に伴う東筑摩郡筑北村長選は25日投開票され、新人で元団体職員の飯森紀元氏(69)=無所属、坂北=が、2098票を獲得、現職の関森省吾氏(70)=無所属、坂井=を292票差で破り、初当選した。2005年の旧3村合併後の村政を「停滞を招いた」と批判し、転換を訴えた飯森氏が前回選の雪辱を果たした。
 飯森氏は前回選で落選後、県中小企業振興センター(長野市)で企業の経営指導などに取り組んだ経験を強調。現村政を批判しつつ、人脈を生かして農産物の特産品化などに取り組むと訴えた。村長給与の2割以上削減なども掲げ、幅広い支持を集めた。
 関森氏は道路整備や財政健全化など1期目の実績を強調したが、人口減などが続く現状に不満を持つ村民に、有効な活性化策をアピールできなかった。
 投票率は83・43%で、前回選の86・98%を3・55ポイント下回った。
◆長野県筑北村 村長選挙結果
当 2098 飯森紀元 69 男 無新 元団体職員、自営業
  1806 関森省吾 70 男 無現 筑北村長1期



 長野県筑北村は、2005年10月に坂井村・本城村・坂北村が合併して誕生した人口5000人程の村で、4年前の合併直後の村長選で初代村長に就任した旧坂井村助役出身で現職の関森省吾氏に対して、元団体職員で元県農協中央会職員の飯森紀元氏が再挑戦(前回は関森氏2235票VS飯森氏2105票で130票差)したのですが、
 村長給与の2割以上削減なども掲げると共に、現村政を批判しつつ人脈を生かして農産物の特産品化などに取り組むと訴え2098票を獲得した飯森紀元氏が
 現職で道路整備や財政健全化など1期目の実績を強調して1806票を獲得した現職関森省吾氏を下し、雪辱の初当選を決めました。
 70年に9750人・80年には7500人いた人口も、2005年には5700人まで減少するなど労働力の減少が止まらない中、現状に不満を持つ村民が現政権に NO! をつきつける形となりましたが、新村長に就任する飯森紀元氏はどのような村政運営を行ってくれるのでしょうか…。県中小企業振興センターで企業の経営指導を行っていた経験を村政運営に活かすことで、新町長には村の再生に取り組んでほしいものだと思います。

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飯綱町長に新人で前町議長の相沢氏(65)が初当選  10月26日(月)
http://www.shinmai.co.jp/news/20091026/KT091024ATI090010000022.htm
 任期満了に伴う上水内郡飯綱町長選と町議選(定数15)は25日投開票された。町長選は、無所属新人で前町議長の相沢龍右氏(65)=芋川=が、3756票を獲得。ともに無所属新人で、3370票の前副町長の峯村勝盛氏(60)=平出、855票の会社員の中井寿一氏(51)=豊野=の2人を破り、初当選した。
 2005年の合併に伴い初代町長となった遠山秀吉氏(72)が引退を表明。相沢氏は産業振興や行財政改革の推進などを掲げ、「閉塞(へいそく)感漂う町政を刷新したい」と訴えた。旧三水村副議長や町議長を務めた経験や人脈を生かし、三水地区から町全域へと支持を広げた。
 峯村氏は旧牟礼村職員を経て副町長を務めた行政経験をアピールしたが、町が多額の損失を負った第三セクター「飯綱リゾート開発」問題への批判もあり、及ばなかった。中井氏は民間感覚を生かした町政運営を主張したものの、支持に広がりを欠いた。
 投票率は77・31%で、前回選の81・67%を4・36ポイント下回った。
◆長野県飯綱町 町長選挙結果
当 3756 相沢龍右 65 男 無新 前町議長、自営業
  3370 峯村勝盛 60 男 無新 前副町長、農業
  855 中井寿一 51 男 無新 会社員


 長野県飯綱町は、長野県北部にある2005年10月に牟礼村と三水村が合併して誕生した人口1.2万人程の町ですが、町長選は2005年10月に初代町長に就任した遠山秀吉氏が出馬を見送ったため、前副町長の峯村勝盛氏、会社員の中井寿一氏、前町議長の相沢龍右氏による3新人の争いとなったのですが、
 産業振興や行財政改革の推進などを掲げ、「閉塞(へいそく)感漂う町政を刷新したい」と訴え3756票を獲得した相沢龍右氏が、
 副町長を務めた行政経験をアピールして3370票を獲得した峯村勝盛氏、
 民間感覚を生かした町政運営を主張して855票を獲得した中井寿一氏 を破り初当選しました。
 実質相沢氏と峯村氏の戦いだったものの、町が多額の損失を負った第三セクター「飯綱リゾート開発」問題への批判もあったのか、町民は現政権の刷新を訴える相沢氏を選択。
 新町長に就任する相沢氏は次の4年間でどのような実績を残してくれるのでしょうか…。

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辰野町長に矢ケ崎氏(66)が4選 新人に1885票差  10月26日(月)
http://www.shinmai.co.jp/news/20091026/KT091024ATI090014000022.htm
 任期満了に伴う上伊那郡辰野町長選は25日投開票され、現職の矢ケ崎克彦氏(66)=無所属、下辰野=が、7221票を獲得、新人で自営業の赤羽公彦氏(64)=無所属、下辰野=を1885票差で破り、4選を果たした。
 矢ケ崎氏は「次代につなげる町政の総仕上げ」を掲げ、町立辰野総合病院の移転新築や道路整備などの継続事業を進めると訴えた。3期12年間で培った人脈と経験を強調、町全域に設けた後援会組織を引き締めて、安定した戦いを進めた。
 赤羽氏は現町政の転換を訴え、「町に活力を生み出したい」と主張。ミニ集会を通じた町民との対話行政などを主張したが、組織面で勝る現職を追い切れなかった。
 投票率は71・48%で、前回選の68・22%を3・26ポイント上回った。
◆長野県辰野町 町長選挙結果
当 7221 矢ヶ崎克彦 66 男 無現 辰野町長3期
  5336 赤羽公彦 64 男 無新 元町議、自営業



 長野県辰野町は、岡谷市や諏訪市などに隣接する人口2.1万人程の町で、町長選は97年から3期12年現職に就任した矢ヶ崎克彦氏に対して、元町議の赤羽公彦氏が挑戦しましたが、
 「次代につなげる町政の総仕上げ」を掲げ、町立辰野総合病院の移転新築や道路整備などの継続事業を進めると訴えた現職の矢ヶ崎克彦氏が7221票を獲得し、
 「町に活力を生み出したい」と現町政の転換を訴え5336票を獲得した赤羽公彦氏に1885票差をつけて、危なげなく再選。
 まあ、こちらは妥当な結果でしょうか…

川崎市長選は現職が辛勝、鎌倉市長選は松尾氏が初当選

2009-11-01 09:33:45 | Weblog
川崎市長選で現職・阿部氏が3選、激しい接戦を振り切る 2009年10月25日 神奈川
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/0910250029/
 任期満了に伴う川崎市長選は25日投開票され、無所属で現職の阿部孝夫氏(66)が、いずれも無所属で元県議の福田紀彦氏(37)=民主党推薦=、元市議会議長の原修一氏(60)=自民党川崎市連支持=、政治団体役員の岡本一氏(64)=共産党推薦=の3新人を破り、3選を果たした。
 今回の市長選では、民主党が政令市長選で相乗りを原則禁止したことから、自民、民主、公明、社民の4党が現職に相乗りした前回とは一変した。さらに阿部氏が民主の単独推薦を希望したことで、自民党が反発を強めて候補を擁立するなど複雑な構図となった。
 連合神奈川の推薦を受けた阿部氏は、行財政改革や音楽のまちづくりなど2期8年の実績を強調。現職の知名度を生かして無党派層にも浸透、福田氏との激しい接戦を振り切った。
 政党の表立った支援はなく、市政刷新を求める声も強かったが、元自治官僚で堅実な市政運営が評価された結果となった。
 福田氏は若さとともに、阿部氏が進める地下鉄の整備計画を批判し「優先順位を子育てや福祉に」とアピール。さらに衆院選圧勝で勢いに乗る民主党の全面支援を受け、「国政に続き川崎も政権交代を」と支持拡大を図ったが、一歩及ばなかった。
 前回に続く出馬となった岡本氏は、子育て支援や福祉、中小企業支援などを主張したが、共産党支持層以外の支持は広がらなかった。
 自民党の候補擁立作業が難航し、原氏の出馬表明は今月初め。同党市議らの支援を受け、市長退職金廃止などを訴えたが、出遅れを取り戻すことはできなかった。
 投票率は36・09%(男36・00%、女36・19%)で、前回を0・23ポイント下回った。当日有権者数は110万8441人(男57万1053人、女53万7388人)。

神奈川県川崎市 市長選挙結果
当 145688 阿部孝夫 66 男 無現 川崎市長
  117456 福田紀彦 37 男 無(民主推薦) 新 前神奈川県議会議員、無職
  66462 原修一 60 男 無新 会社役員、前自民党市議、自民党市連会長
  60698 岡本一 64 男 無所属(共産推薦)新 政治団体役員


 神奈川県川崎市は、人口140万人程の政令指定都市で、市長選は8年前の前々回選挙選で当時の現職の高橋清氏を破って初当選し、4年前の前回選挙でも共産推薦の岡本一氏に9万2000票以上の大差をつけて再選された現職の阿部孝夫氏に対して、今回も挑戦した共産推薦の岡本一氏、前自民党市議で自民党市連会長の原修一氏、民主公認で前神奈川県議会議員で37歳と若い福田紀彦氏の3新人が挑んだのですが、
 連合神奈川の推薦を受けた阿部氏が、行財政改革や音楽のまちづくりなど2期8年の実績を強調すると共に現職の知名度を生かして145688票を獲得し、
 阿部氏が進める地下鉄の整備計画を批判し「優先順位を子育てや福祉に」とアピールすると共に「国政に続き川崎も政権交代を」と民主党の全面支援を受け117456票を獲得した37歳と若い福田紀彦氏、
 市長退職金廃止などを訴え66462票を獲得した自民が支持する原修一氏、
 子育て支援や福祉・中小企業の支援などを訴えた共産推薦で60698票を獲得した岡本一氏 を破り再選を決めました。

 前回までの与野党相乗りと状況は一変して、今回は民主と連合が別の候補を応援し、自民も民主の姿勢に反発し別の候補を擁立したため、今回は複雑な構図となりましたが、市民は僅差となったとはいえ現政権を選択。
 最近は30代の若手市長が続々誕生していただけにひょっとすると…と私もこの市長選には注目したのですが、福田氏は後一歩及びませんでした。
 再選をきめた阿部氏は次の4年間でどのような実績を残してくれるのでしょうか…。


     ☆     ☆     ☆     ☆



(25日の選挙)鎌倉市長選、松尾氏が初当選 2009年10月25日
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/0910250031/
 任期満了に伴う鎌倉市長選は25日投開票され、無所属新人で元県議の松尾崇氏(36)が、無所属新人で元県議の渡辺光子氏(59)=民主、神奈川ネットワーク運動・鎌倉推薦、社民支持=を破り、初当選した。県内では横須賀市に次ぎ2番目に若い首長で、鎌倉市では過去最年少の市長となる。
 現職の不出馬で、行政の継続か刷新かの議論は消滅。少子高齢化や行財政改革など、今後の市政運営の在り方が争点となった。
 松尾氏は行財政改革や子育て支援などの政策を前面にPR。ボランティア主体の選挙戦を展開する一方、県内外の「友人議員」らの支援も得て浸透を図り、無党派層のほか、自民支持層にも支持を伸ばした。
 渡辺氏は「市民が主役のまち」を掲げ、市役所改革の必要性などを強調。政党支援によるてこ入れも図ったが、及ばなかった。
 投票率は44・60%で、前回を2・89ポイント下回った。当日有権者数は14万7371人(男6万9445人、女7万7926人)。

神奈川県鎌倉市 市長選挙結果
当 40096 松尾崇 36 男 無新 前神奈川県議会議員、無職
  24244 渡辺光子 59 女 無新 元神奈川県議会議員、無職


 一方、神奈川県鎌倉市と言えば、三浦半島の西 藤沢市と逗子市の間に位置する人口17.4万人程の市ですが、市長選は現職の石渡徳一氏が出馬を見送ったため、前回も出馬した元神奈川県議会議員の渡辺光子氏と、元神奈川県議会議員で36歳と若い松尾崇氏の2新人の争いとなりましたが、 
 行財政改革や子育て支援を訴えたまだ36歳と若い松尾崇氏が40096票を獲得し、
 市役所改革の必要性などを強調し、民主や神奈川ネットワークが支持に回り24244票を獲得した渡辺光子氏を破り初当選を決めました。
 松尾氏は、その若さもあり無党派層や自民支持層から幅広い支持を受けたようですが、新市長となる松尾崇氏はどのような市制運営を行ってくれるのでしょうか…。

石岡市長選は久保田氏、越谷市長選は高橋氏、ふじみ市長選は高畑氏が初当選、鶴ケ島&熊谷は現職が圧勝

2009-11-01 09:24:12 | Weblog
(25日の選挙)石岡市長に久保田氏 3新人破り初当選 2009年10月26日 茨城
http://cats.ruru.ne.jp/ibaraki/election2.asp?id=25&status=%92%CA%8F%ED%8FI%97%B9&type=%8E%F1%92%B7%91I
 任期満了に伴う石岡市長選は25日、市内52カ所で投票が行われ、即日開票の結果、無所属新人で元市議の久保田健一郎氏(60)が、元市職員の今泉文彦氏(57)、元市議の桜井信幸氏(52)、元市議の金井一憲氏(41)の無所属新人3人を破り、初当選を果たした。当日有権者数は6万5893人。投票率は58・66%(前回42・26%)だった。
 今回の市長選は、現職の横田凱夫市長が先月14日に引退を表明した後、新人4氏が一斉に出馬表明し、前哨戦を含めわずか1カ月の短期決戦となった。
 久保田氏は「元気いしおか」をスローガンに掲げて、「福祉、教育、地域活性化など市民生活優先のまちづくり」を訴えた。市議10人、同級生らの応援を受け、地元村上を中心に後援会を組織。いち早く陣形をつくり全市内に支持を拡大、3氏の追い上げを振り切った。
 今泉氏は、鈴木せつ子県議や市内医師の支持を受け善戦したが、急きょの出馬で準備不足が最後響いた。桜井氏は旧八郷町の地元票を固めたものの、大票田の旧石岡市で票が伸びなかった。金井氏は「責任ある世代交代」を掲げて若年層中心に浮動票の獲得を狙ったが、いま一つ浸透しきれなかった。
 久保田氏は午後8時40分ごろ、当選の知らせを聞くと同市石岡の事務所で詰め掛けた大勢の支持者らと万歳三唱。「今は大変うれしい。今後の市長としての責任の重さをひしひしと感じている。皆さんと元気な石岡をつくろう」と喜びを語った。
◆茨城県石岡市 市長選挙結果
当 13208 久保田健一郎 60 農業 無新
11065 今泉文彦 57 元市長室長 無新
7435 桜井信幸 52 宅地宅建業 無新
6429 金井一憲 41 元福祉施設長



 茨城県石岡市は県南部に位置する2005年10月に旧石岡市と八郷町が合併してできた人口7.9万人程の市ですが、4年前の前回選挙で自民・公明の推薦を受けて新人同士の争いを制した横田凱夫氏が出馬を見送ったため、元市長室長の今泉文彦氏、前市議の桜井信幸氏、前市議の久保田健一郎氏、前市議で41歳と若い金井一憲氏の4新人による争いとなったのですが、
 2度の議長経験など18年間の市議の実績を強調すると共に「福祉、教育、地域活性化など市民生活優先のまちづくり」を訴えた久保田健一郎氏が13208票を獲得し、
 「公務員の経験を生かし、豊かで魅力あるまちづくりをしたい」と訴え11065票を獲得した元市長室長の今泉文彦氏、
 「行財政改革を進め市の負債を少しでも減らし、将来に引き継ぎたい」と訴え7435票を獲得した宅地宅建業の桜井信幸氏、
 「責任ある世代交代」を訴え6429票を獲得した41歳と若手で元福祉施設長の金井一憲氏 を破り初当選しました。
 石岡市は合併してから4年。中心市街地の活性化や旧石岡市と旧八郷町の融和、人口減少をいかに食い止めるか などなど様々な課題を抱えていますが、新市長はどのような市政運営を行ってくれるのでしょうか…。

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(25日の選挙)越谷市長に高橋氏 2009年10月26日 2009年10月26日 茨城
http://mytown.asahi.com/saitama/news.php?k_id=11000000910260003
 無所属新顔の3人による戦いとなった越谷市長選は、市政継承を掲げた前県議の高橋努氏(66)=民主・社民・国民新推薦=が、情報通信会社長の島村玲郎氏(49)、元銀行員の服部正一氏(44)を破って初当選を果たした。当日有権者数は25万7031人、投票率は35・98%(前回40・74%)だった。
 高橋氏は事務所で支持者らの祝福を受け、「みなさんが一生懸命取り組んでくれたおかげで当選できた。期待をしっかり背負って4年間がんばる。越谷を全国に誇れる街にしたい」と抱負を語った。
 3期務めた板川文夫市長の引退で、市政の継続か変革かが最大の焦点となった。高橋氏は市政の継承発展を前面に打ち出し、子育てや介護、医療など、市民生活に密着した政策を訴えた。推薦した民主などの政党や支援団体も積極的に動いた。
 市政変革を掲げた島村氏は政党の推薦を受けず、保守系の市議らが支援に回った。市民の暮らしと命を守る政策などを主張したが、及ばなかった。服部氏は、将来への夢や展望のある市政などを訴えたが、浸透しきれなかった。
◆埼玉県越谷市 市長選挙結果
当 49422 高橋努 66 男 無新 元県議会議員、行政書士
  30593 島村玲郎 49 男 無新 会社役員、元参議院議員秘書
  11332 服部正一 44 男 無新 元銀行員、無職



 埼玉県越谷市は、埼玉県の南東部にある人口約32.3万人程の中核市で、市長選は97年11月から3期12年市長を務めた現職の板川文夫氏が出馬を見送ったため、
前回も出馬した元参議院議員秘書の島村玲郎氏、元県議会議員で行政書士の高橋努氏、元銀行員で44歳と若手の服部正一氏の3新人による争いとなったのですが、
 民主・社民・国民新推薦が推薦に回り「市政の継承発展を前面に打ち出し、子育てや介護、医療など、市民生活に密着した政策」を訴えた元県議会議員で行政書士の高橋努氏が49422票を獲得し、
 「市政変革」と「医療の充実」を訴え30593票を獲得した元参議院議員秘書の島村玲郎氏、
 「人口50万人の目標など将来への夢や展望のある市政」などを訴え11332票を獲得した服部正一氏
 を破り初当選しました。
 新町長となる高橋氏はどのような町制運営を行ってくれるのでしょうか…。

     ☆     ☆     ☆     ☆

(25日の選挙)ふじみ野市長に高畑氏 2009年10月26日 2009年10月26日 朝日
http://mytown.asahi.com/saitama/news.php?k_id=11000000910260006
 06年の大井プール女児死亡事故後初の市長選となったふじみ野市長選は、前市議会副議長の高畑博氏(48)が、現職の島田行雄氏(63)=民主・社民・連合埼玉推薦=、ともに新顔の前市議の渡辺利文氏(64)=共産推薦=、建設会社会長の堀井孝悦氏(62)を破り、初当選した。投票率は42・27%(前回47・40%)、当日有権者数は8万3843人だった。
 初当選した高畑氏は選挙事務所で「市民の力で勝ち取った当選だ。合併で停滞した街づくりを市民主役のものに変え、財政の立て直しに全力で取り組む」と抱負を語った。
 高畑氏は現市政について「合併前から計画を進めてきた事業すら滞っている」と指摘。旧大井町長を5期務め、当選すれば首長連続7期となる島田氏を「長すぎる」と批判。
「市民目線で税金の無駄遣いを省き、子どもたちが誇れるふるさとにしたい」と改革を訴え、支持を広げた。
 島田氏はプール事故について謝罪、合併後の融和に努めた1期目の実績を強調し「経験と実行力が必要」と主張。民主、自民両党国会議員の支援も受けたが事故問題や「多選」批判をかわせなかった。
 渡辺氏は「合併後、負担が増えた」などと批判、75歳以上の窓口医療費無料化などを訴えたが浸透しなかった。
 堀井氏も市政刷新を訴えたが及ばなかった。
◆ふじみ野市 市長選挙結果
当 14211 高畑博 48 男 無新 元市議、食品小売業
  13438 島田行雄 63 男 無現 ふじみ野市長
  6829 渡辺利文 64 男 無新 元市議、団体役員
  647 堀井孝悦 62 男 無新 土木、建築、不動産業



 ふじみ野市は、埼玉県南西部にある2005年10月に上福岡市と入間郡大井町が合併して誕生した人口10.5万人程の小規模な自治体ですが、
 市長選は「合併で停滞した街づくりを市民主役のものに変え、財政の立て直しに全力で取り組む」と訴え14211票を獲得した前市議会副議長の高畑博氏が、
 プール事故について謝罪、合併後の融和に努めた1期目の実績を強調し「経験と実行力が必要」と主張して13438票を獲得した現職の島田行雄氏、
 「合併後、負担が増えた」などと現政権を批判し、「75歳以上の窓口医療費無料化」を訴え6829票を獲得した共産党が推薦する渡辺利文氏、
 市政策新を訴え647票を獲得した堀井孝悦氏
 を破り、若手の高畑氏が現職を破り見事初当選を決めました。
 この地域では90年代の前半頃から、現ふじみ野市の市域を占める上福岡市及び大井町に、富士見市や三芳町も含めた2市2町の合併が模索されていたものの、物流倉庫や町工場からの固定資産税収入が潤沢で町の財政が健全な三芳町が住民投票で反対多数となり、大井町でも住民投票そのものが不成立となった上に反対が上回っていたため、2市2町による合併の組み合わせは断念して、1市1町との組合わせを選択。
 住民投票が成立した上に合併賛成が上回った人口規模も10.5万人とほぼ同程度の富士見市や人口3.8万人の三芳町と今後どのような関係を構築していくのかはわかりませんが、東京へのベッドタウンとして共に人口が急増してきた区域だけに、今後も警察や消防・ゴミ処理で相互協力していく形になるのだと思いますが、新市長はどのような市政運営を行っていくのでしょうか…。
 財政問題もあり合併問題は一旦流れたものの、周辺の自治体と協力できるところは協力しあうなど、住民のためになる市政運営を行って欲しいと思います。

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(25日の選挙)鶴ケ島市長に藤縄氏 2009年10月26日 朝日
http://mytown.asahi.com/saitama/news.php?k_id=11000000910260005
◇民主推薦の新顔破り再選
  鶴ケ島市長選は、無所属現職の藤縄善朗氏(57)が、無所属新顔でNPO法人理事長の近藤茂氏(55)=民主推薦=を破って再選を果たした。当日有権者数は5万5376人、
投票率は38・89%(前回43・48%)で過去最低だった。市議補選(被選挙数1)も新議員が決まった。
  再選を決めた藤縄氏は同市藤金の選挙事務所で、「いろんな課題が押し寄せている。批判票もあった。これも受け止めながら、市民が主役として突き進んでいきたい」などと、2期目への抱負を語った。
 藤縄氏は、政党や団体からの推薦を受けず、「市民派」を前面に打ち出した選挙戦を展開。大規模事業の見直しによる財政再建など1期4年間の実績を強調し、保育所新設や小中学校体育館の耐震化、公民館を福祉や健康づくり、コミュニティーの拠点とする高齢化社会への対応策などを掲げ、支持を集めた。
 近藤氏は民主党の松崎哲久衆院議員や党埼玉10区総支部などの全面支援を受け、「鶴ケ島でも政権交代を」と訴えたが、立候補表明が告示約1カ月前と出遅れたことも影響し、浸透し切れなかった。
◆埼玉県鶴ヶ島市 市長選挙結果
当 14096 藤縄善朗 57 男 無現 市長
  7085 近藤茂 55 男 無所属 新 会社役員



 埼玉県鶴ヶ島市は、埼玉県中部にある人口約7万人程の小さな市で、市長選は1期4年現職を務めた藤縄善朗氏に対して、新人で会社役員の近藤茂氏が挑んだものの、
 政党や団体からの推薦を受けず、「市民派」を前面に打ち出した選挙戦を展開し、「大規模事業の見直しによる財政再建」など1期4年間の実績を強調すると共に、「保育所新設や小中学校体育館の耐震化、公民館を福祉や健康づくり、コミュニティーの拠点とする高齢化社会への対応策」などを掲げた現職の藤縄善朗氏が14096票を獲得し、
 民主党の全面支援を受け「鶴ケ島でも政権交代を」と訴え7085票を獲得した近藤茂氏に2倍近い差をつけて圧勝しています。
 まあ、いくら民主党が衆議院選挙で圧勝したとはいえ、現職でとりたて大きな失点もない現職相手、しかも立候補の表明が1カ月前では正直厳しいだろうな…とは思っていましたが、市民は案の定現職を選択。こちらは至極妥当な結果が出たように思いますね。

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(25日の選挙)熊谷市長に富岡氏 4年の実績訴え再選 2009年10月26日 茨城
http://www.saitama-np.co.jp/news10/26/01x.html
 任期満了に伴う熊谷市長選は25日投開票され、現職の富岡清氏(56)=無所属=が、建設会社社主で新人の龍前隆氏(57)=無所属=を破り、再選を果たした。
 合併前の旧熊谷市を含めて市長選への立候補は3度目となる富岡氏に対し、龍前氏は知名度や組織力で後れを取り、事実上は富岡市政への信任投票の色合いが強い選挙戦となった。
しかし市民の盛り上がりはいまひとつで、投票率は37・24%にとどまった。
 富岡氏は、財政の健全化や県北初の特例市移行など4年間の成果をアピールするとともに、子育て環境や教育の充実といった公約を掲げた。市内各地区でこまめに個人演説会を開き、支持を訴えた。
 龍前氏は、支持を広げられなかった。再選を果たした富岡氏は「合併後の実績を訴え、多くの人にご理解いただけたと確信している。これからの4年間がまちづくりの正念場だと思っている」と語った。
 当日有権者数は16万4378人、男8万1585人、女8万2793人)。投票者数は6万1221人(男3万514人、女3万707人)。投票率は37・24%(男37・40%、女37・09%)。
 市議補選は元県議の岡部三郎氏(71)が民主新人ら2氏を破り当選した。
◆埼玉県熊谷市 市長選挙結果
当 50302 富岡清 56 男 無現 熊谷市長
  9689 龍前隆 57 男 無新 代表取締役社主



 そして埼玉県熊谷市は、埼玉県北部にある2005年10月に旧熊谷市と妻沼町・大里町が合併(2007年2月には大里郡江南町を編入)して誕生した人口20.5万人程の中核市で、市長選は前回無投票当選した富岡清氏に対して代表取締役社主の龍前隆氏が挑んだものの、
 旧1市3町のサービス均一化に努めるなど「土台はできた」と語り、「これまで以上に子育て支援や教育環境の充実、中心市街地の活性化を進める」などと訴えた現職の富岡清氏が50302票を獲得し、「市民に開かれた市政運営」を訴え9689票を獲得した龍前隆氏に5倍以上の得票差をつけて圧勝。
 まあ、こちらは実質富岡氏への信認投票状態だったのではないかと思います。

(25日の選挙)みなかみ町長に岸氏が初当選 片品村長は千明氏が再選  群馬

2009-11-01 09:17:34 | Weblog
みなかみ町長選 岸氏が初当選 2009年10月26日 朝日
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000000910260001
 みなかみ町長選は25日投開票され、無所属新顔で元県農政部長の岸良昌氏(62)が、元町収入役大川浩一氏(68)、元町議島崎栄一氏(42)、建築会社役員の高橋貞雄氏(65)のいずれも無所属新顔の3氏を破り初当選した。当日有権者は1万8815人で、投票率は72・24%(前回79・12%)。
 岸氏は、県職員の経験を生かし「県、国とのパイプ役となる」と訴えた。月夜野地区の再開発や町長報酬3割カットを掲げ、支持を集めた。
 大川氏は「町財政の健全化、都市開発の見直し」、島崎氏は「水道料の値下げ」、高橋氏は「バイオマスタウン事業の推進」をそれぞれ訴えたが、及ばなかった。
◆群馬県みなかみ町 町長選挙結果
当 5492 岸良昌 62 男 無新 元群馬県農政部長、無職
  5285 大川浩一 68 男 無新 元みなかみ町収入役、農業
  2395 島崎栄一 42 男 無新 前みなかみ町議会議員、農業
  247 高橋貞雄 65 男 無新 元月夜野町議会議員、会社役員

片品村長選 千明氏が再選 2009年10月26日
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000000910260002
 片品村長選は25日投開票され、無所属の現職千明金造氏(61)が、無所属新顔の元村議萩原一志氏(53)を破り再選を果たした。当日有権者は4378人で、投票率は92・07%(前回92・08%)。
 当選後、千明氏は「厳しい戦いだった。実績を認めていただいた。健全な町財政をしっかり守っていく」と抱負を述べた。萩原氏は「介護老人施設の拡充や誘致」を訴えたが、及ばなかった。
◆群馬県片品村 村長選挙結果
当 2048 千明金造 61 男 無現 片品村長
  1949 萩原一志 53 男 無新 前片品村議会議員、旅館業




 群馬県みなかみ町は、2005年10月に月夜野町・水上町・新治村が新設合併して誕生した人口2.1万人程の群馬県北部の町ですが、町長選は前回の初代町長選を制した元新治村長の鈴木和雄氏(7960票)が出馬を見送ったため、前回も出馬したものの455票しか獲得できずに惨敗した元月夜野町議会議員の高橋貞雄氏に加えて、
元みなかみ町収入役の大川浩一氏、元群馬県農政部長の岸良昌氏、前みなかみ町議会議員の島崎栄一氏による4新人の争いとなったのですが、
 県職員の経験を生かし県、国とのパイプ役となり、また「月夜野地区の再開発や町長報酬3割カット」と訴えた元群馬県農政部長の岸良昌氏が5492票を獲得し、
 「町財政の健全化、都市開発の見直し」を訴え5285票を獲得した元みなかみ町収入役の大川浩一氏、
 「水道料の値下げ」を訴え2395票を獲得した前みなかみ町議会議員の島崎栄一氏、
 「バイオマスタウン事業の推進」を訴え247票を獲得した元月夜野町議会議員の高橋貞雄氏 を破り初当選しました。
 前回の半分しか票が獲得できずに、しかも獲得票数のケタが一桁少ない高橋氏は問題外としても、実質岸氏と大川氏の争いとなりましたが、町民は岸本氏を選択。新町長はどのような町制運営を行ってくれるのでしょうか…。

 一方の、群馬県片品村は、県北東に位置する人口5000人程の村で、村長選は4年前の前回選挙で新人同士の争いを接戦で制した現職の千明金造氏に対して、前片品村議会議員の萩原一志氏が挑んだのですが、
 「尾瀬国立公園」の実現など四年間の実績を前面に押し出して「村が持つ豊かな資源や自然環境を効果的に活用し、村民が元気で安心して暮らせる村を目指したい」とアピールした現職千明金造氏が2048票を獲得し、
 「子育て支援の充実」など行政の刷新を強調して1949票を獲得した萩原一志氏を99票差でかろうじて退けて再選を決めました。
 どうやら今回の村長選は12人の村議が両陣営に分かれて支援に回るなど村を二分する激戦となったようですが、再選を決めた千明町長は次の4年間でどのような実績を残すのでしょうか…。
 村民の半分が現職である自分を支持しなかったことの意味を深く噛みしめて村民が納得する村制運営を行って欲しいと思います。

住友信託・中央三井が統合 11年春めど、信託トップに

2009-11-01 09:09:29 | Weblog
住友信託・中央三井が統合 11年春めど、信託トップに 2009年10月27日
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091027AT1F2700327102009.html
ロイター http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK032166920091027
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20091027-OYT1T00957.htm
朝日夕刊 http://www.asahi.com/business/update/1027/TKY200910270318.html
 住友信託銀行と中央三井トラスト・グループが2011年春をメドに経営統合する方針を固め、金融庁と調整に入ったことが27日、明らかになった。08年秋のリーマン・ショック後の金融・経済の不安定な状況に対応するため、規模拡大で経営基盤を強化する必要があると判断した。資金量などで国内信託首位、銀行グループとして5位の“メガ信託”が誕生する。
 新名称は「三井住友」を使う方向。中央三井に入っている約2000億円の公的資金については統合前の返済を目指す。
 住友信託の常陰均社長と中央三井の田辺和夫社長が会談し、大筋で合意したもよう。両行は週内にも金融庁に正式に報告する。金融庁は監督官庁であるとともに、中央三井の議決権約30%を握る筆頭株主。公的資金の早期返済につながる可能性があることから賛同する見込み。近く発表する。

巨大信託誕生…メガバンク対抗戦略描けず 2009年10月28日 産経
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/091027/fnc0910272027029-n1.htm
 経営統合の方針が27日、明らかになった住友信託銀行と中央三井トラスト・ホールディングスは、世界金融危機の後遺症が重くのしかかかる中で、メガ信託として生き残りを模索する。統合によって、国内最大のメガ信託銀行が誕生するが、規制緩和と市場縮小で、信託銀行を取り巻く環境は厳しさを増している。国内金融再編の中で、信託単独での存続を果たしたものの、3メガバンクと同じ土俵でどう闘うのか、今後の戦略が大きな課題だ。
 「うちとしてはいつでもウエルカム。残っている公的資金を肩代わりしたってかまわない」。住友信託の役員は今年春ごろから、中央三井側との経営統合を鮮明に打ち出した。背景には、「このままでは拡大戦略を取る三井住友フィナンシャルグループ(FG)に飲み込まれてしまう」との危機感があった。
 「信託」の看板と独立路線にこだわる住友信託は、旧UFJ信託銀行との統合に挫折した平成16年以降、中央三井と統合交渉を続けてきた。17年春には合意寸前に至りながら、人事などをめぐって決裂した。
 住友信託と同様、メガバンクからの独立路線を貫いてきた中央三井は、三井住友FGからの呼び掛けに対し、田辺和夫社長が今年6月、「一緒になるなら同業の住友信託だ」と言い切った。一方で、「住友信託とは経営方針の違いもある。互いに急ぐ事情もない」と、住友信託主導の統合を牽制(けんせい)した。
 業界内では、住友信託内で影響力が強い高橋温会長、中央三井の田辺社長を指し、「世代交代が進むまで両社の統合はない」との見方が支配的だった。
 しかし、メガバンクの中で唯一、傘下に信託銀行を持たない三井住友FGからの統合圧力は、日増しに強まっていた。
 金融危機を受けた急速な業績悪化が、統合に向け両社の背中を押した。
 中央三井は平成21年3月期で920億円の連結最終赤字に転落した。株式売却で1000億円超の損失を計上したことが響いた。その結果、今年8月に予定していた2000億円の公的資金返済はかなわず、政府が3割の議決権を握る「実質国有化」を余儀なくされた。住友信託も、大口融資先の消費者金融アイフルが私的整理を迫られるなど、業績改善が待ったなしになった。
 「既定路線」とも受け止められていたメガ信託の誕生だが、期待できる統合効果は、今のところ、規模拡大による効率化にとどまる。手厚い支店網を持つ商業銀行を核に、証券と信託を一体運営して収益を高める金融コングロマリット(複合企業)化を進めるメガバンクに対抗する戦略は、描き切れていない。

信託統合 三井住友に衝撃、再編「第二幕」も  2009年10月28日 産経
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/091027/fnc0910272025028-n1.htm
 住友信託銀行と中央三井トラスト・ホールディングスの経営統合で、焦点になるのが三井住友フィナンシャルグループ(FG)の動向だ。メガバンクで唯一、信託銀行の機能を持たない三井住友FGは、同じ三井住友系列の信託2行に秋波を送ってきただけに、行内には落胆ともいえる衝撃が広がっている。ただ、金融危機以降、銀行経営は厳しさを増しており、大三井住友誕生への導火線として、「第2幕」の再編も残されている。
 「2行の統合シナリオは頭にあったが、もう少し時間がかかる話と思っていた」。三井住友FG関係者は驚きを隠さない。
 顧客に貯蓄や投資などさまざまなサービスを供給するため、競い合って金融コングロマリット(複合企業)を志向する3メガで、最も後れを取るのが三井住友FGだ。
 中でも強化が急がれているのが「証券」と「信託」部門だ。今年10月に3大証券の一角の日興コーディアル証券を子会社化したが、法人向けや富裕層向けのビジネス強化には、「証券代行や年金、不動産に強い信託銀行を取り込みたい」(三井住友幹部)との思いが強い。
 源流が同じ三井住友系列で、業務提携している住友信託と中央三井は格好の再編相手で、水面下で何度となく合流を呼び掛けてきたとされる。
 ただ、もともと信託2行には、商業銀行との企業文化の違いや、三井住友に飲み込まれることへの抵抗感がある。日興買収をめぐり、三井住友が半ば強引に大和証券グループ本社との法人業務提携解消を決めたことも、「信託側に警戒感を与えた」(メガバンク幹部)とされ、金融庁幹部も「三井住友と距離を置き、独立路線を取るきっかけになった」と推測する。
 三井住友の目下の経営の最優先事項は、「日興の育成」(幹部)だ。経営資源も証券業務に重点投入しており、こうした「間隙」を信託2行に突かれたとの見方もあるが、三井住友内には、「信託同士の統合だけでは、いずれ限界がくる」との強気の読みもあり、さらなる再編が注目される。




 経営統合と言えば、三井住友系の住友信託銀行と中央三井信託銀行が経営統合し、りそなホールディングスに匹敵する 大手銀行第5位の銀行ができるようです。
 ただ、信託銀行同士の合併では、所詮支店網が少なく個人取引に弱いことや、中央三井は現在も約2000億円の公的資金が投入されていることを考慮すれば、巷で噂される再編第二幕のシナリオもまんざら否定できないでしょうし、単に『三井住友銀行に飲み込まれたくない』といったアンチ住銀アレルギーだけで生き残っていくことは、私も正直かなり厳しいと思います。
 法人向けの資産管理分野に強い住友信託と住宅ローンや投資信託個人向けに力を入れる中央三井の両行の組合わせは面白いと思いますし、年金運用を一段と強化する経営方針そのものは良いと思うのですが、あおぞら+新生の経営統合銀行と組むメリットは全くと言ってもよい程なく(組んだところで大手3グループに追いつくことはできず、むしろグループの財務内容をより一層悪化させてしまうリスクの方が高いでしょう)、そうなると組む相手の候補としては、あえてアンチ住友をつき通してりそなHDと組むのか、それとも従来の資本関係を強化する三井住友FGとのどちらか…。
 いきなり再編第二幕まで突き進む可能性はそれ程高くないと思いますが、経営統合する新銀行がどちらの都銀グループと関係を強化していくのかにも注目が集まりそうですし、りそな&三井住友陣営の今後の同グループへの駆け引きも面白くなりそうです。

マネックスとオリックス証券が経営統合 松井は手数料無料の廃止に…。

2009-11-01 09:02:12 | Weblog
松井証券、手数料無料を廃止 「初心者取り込み」意義薄れ 2009年10月26日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091026AT2C2601226102009.html
 松井証券は26日、株式売買の手数料を一部無料にするサービスを11月16日に廃止すると発表した。これまでは1日の約定代金が合計10万円を超えなければ、何度売買しても手数料がかからなかった。今後は1日21円の手数料をとるようにする。初めて株式を売買する個人投資家向けのサービスだったが、必要性が乏しくなったと判断した。
 松井証券は2004年3月、業界で初めて「手数料無料」のサービスを開始。その直後は株式投資の初心者の取り込みに成功した。だが同サービスの利用者約5万人のうち、1日10万円以下の小口売買を繰り返す顧客が半数を占めるようになった。顧客開拓の役割が終わり、収益への貢献も期待できないため、廃止することを決めた。
 今後も業界最低の手数料水準を維持するため、顧客離れにつながる可能性は低いとみている。

マネックスとオリックス証券、来春めど統合 ネット証券2位に 2009年10月28日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091028AT1F2600627102009.html
 インターネット証券で業界3位のマネックスグループと同7位のオリックス証券が来春をメドに経営統合する方針を固めたことが26日、明らかになった。統合後は営業収益でSBI証券に次ぐ同2位に浮上する。株式市況の低迷でネット証券を取り巻く環境は厳しさを増しており、両社は規模拡大で経営体力の強化を図る。今回の統合を機に、成長の踊り場に差し掛かっているネット証券の再編が加速しそうだ。
 両社は週内にも統合で合意し、発表する見通し。統合後の営業収益(2009年3月期)は単純合算で約320億円と、現在業界2位の松井証券を追い抜く規模になる。口座数(約120万)や預かり資産(約2兆1000億円)でも業界トップのSBIに迫る。

マネックスとオリックス証券、経営統合を正式発表 2009年10月28日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091028AT2C2800A28102009.html
 インターネット証券で業界3位のマネックスグループと同7位のオリックス証券は28日、経営を統合すると正式に発表した。来年1月にオリックス証券株1株に対し、マネックス株1.55株を割り当てる株式交換を実施。その後、来年5月をメドにマネックス証券とオリックス証券は合併する計画で、統合後は営業収益でSBI証券に次ぐ業界2位に浮上する。
 両社は28日午前に開いた取締役会で株式交換契約の締結を決定。12月26日にマネックスが開く臨時株主総会での賛同を経て、マネックスがオリックス証券を来年1月に完全子会社化する。
 オリックスはマネックスの22.5%の株式を保有する筆頭株主となり、マネックスはオリックスの持ち分法適用会社となる。両社は資本関係を裏付けに、ネット証券事業以外でも連携を模索していく見通しだ。

マネックス社長「経営統合、経費削減や収益面で効果」 2009年10月29日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091028AT2C2801328102009.html
 インターネット証券で業界3位のマネックスグループと同7位のオリックス証券は28日、来年1月に経営統合し、同5月に証券会社を合併させると正式発表した。マネックスの松本大社長は「(システム統合による)経費削減や収益面で相乗効果がある」と説明。オリックスの梁瀬行雄社長は「(株式市況の低迷など)マーケットの変化もあり単独の成長には限界があった」と語った。
 統合後の社名は「マネックス証券」で、松本社長が経営トップを続ける。オリックス証券は28日から新規口座の開設を原則、停止した。マネックス証券より手数料が安いオリックス証券の顧客に対しては、統合後も2年程度現状の手数料水準を維持する。
 来年1月にオリックス証券株1株に対し、マネックス株1.55株を割り当てる株式交換を実施。オリックスはマネックスの22.5%の株式を保有する筆頭株主となり、マネックスを持ち分法適用会社にする。梁瀬社長は「マネックスの経営におまかせをして、株主としてメリットを享受する」と話し、経営への関与を限定的にする考えを示した。



 ネット証券業界がにわかに騒がしくなっています。
 まず、業界大手の松井証券が手数料一部無料の行き過ぎたサービス?の廃止を発表。続いてインターネット証券業界3位のマネックスグル―プと同7位のオリックス証券が経営統合を発表しています。
 まあ、いくら手数料の割安競争を繰り広げたところで、レバレッジ取引を行う個人層が急激に拡大することは考えにくく、同業者同士でシェアを奪い合ったところで、悪戯に経営体力を失うだけのこと。加えて投資家保護目的で、FX業界のレバレッジ取引の倍率を規制する動きが強まっていることで、単なる価格競争では、中長期的にこの業界で生き残っていくこと自体難しくなるという危機感も強まっているのではないかと思います。
 松井証券と言えば、元々はプロの投資家を相手にしていた証券会社ですし、行き過ぎた手数料獲得競争の是正は妥当な判断かと思います。
 一方の大手ネット証券の統合も、市場規模や今後のシステム投資にかかる費用を考慮すれば、間接経費を抑えようと思えば、こちらも妥当な判断。
 最近ではネット証券も個人投資家が長期間保有してくれる傾向の高い投資信託の売り込みに重心を置き始めてますし、そうなると競争力を左右しそうなのが販売手数料と信託報酬をいかに抑えることができるかですが、今後も個人投資家を主要顧客層としている大手ネット証券の再編・統合が進んでいくのではないでしょうか…。

雇用保険料率、1.2%に上げ 労使が大筋合意

2009-11-01 08:55:20 | Weblog
雇用保険料率、1.2%に上げ 労使が大筋合意 2009年10月28日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091028AT3S2802E28102009.html
 厚生労働相の諮問機関である労働政策審議会は28日、雇用保険の料率(労使折半)を2010年度に賃金の0.8%から1.2%に引き上げることで大筋合意した。引き上げは7年ぶり。09年度の保険収支が約8千億円の赤字となる見込みで、労使の負担抑制より保険収支の改善を優先する。長妻昭厚労相が来年3月末までに最終判断するが、家計や企業の負担が増えるため、流動的な要素も残っている。
 雇用保険の財源については国が13.75%を拠出し、残りの86.25%を労使折半の保険料で賄う。同日の審議会では保険料率を08年度の水準である1.2%に戻し、国庫負担割合も25%まで引き上げるべきだとの認識で一致した。
 保険料率が0.8%から1.2%に上がると、月収30万円の会社員の保険料は月2400円から3600円に増える。このうち家計の負担増は月600円となる。昨年秋からの金融危機と景気低迷で保険収支が大幅に悪化しており、料率の引き上げが避けられないと判断した。



 労使が折半負担する雇用保険料が7年振りに引き上げになるようです。まあ、7年前といえば、景気も回復し始め、雇用保険の積立金残高が多すぎることが問題になっていた時期ですし、その後所定給付日数の大幅削減も行い支給総額の抑制が行われただけに、これだけ長い期間低い保険料率が維持され続けていたのも無理もなかったのかな…と思いますが、今は雇用保険の給付日数を使い切っても再就職できない方が個別延長給付を受給するケースが激増し、また期間雇用で雇い止めされた方を救済する特定理由離職者制度を創設するなど、財源が急激に厳しくなっているだけに値上げも致し方ないかと思います。
 とはいえ、家計から見れば、月収30万円のサラリーマン家庭では毎月の手取りが1200円減るわけで…。生活がぎりぎりの世帯では目に見えない実質増税に反発も強まりそうです。

9月の完全失業率は予想外の2カ月連続改善、求人倍率も2年4カ月振りに上昇

2009-11-01 08:48:50 | Weblog
9月の失業率5.3%、0.2ポイント改善 求人倍率2年4カ月ぶり上昇 2009年10月30日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091030AT3S3000C30102009.html
 総務省が30日発表した9月の完全失業率(季節調整値)は5.3%と、前月比で0.2ポイント改善した。厚生労働省が同日発表した9月の有効求人倍率(同)も前月比0.01ポイント高い0.43倍に上昇した。失業率の改善は2カ月連続で、生産の持ち直しで製造業就業者数の減少幅が8カ月ぶりに縮小したことが影響した。ただ水準自体は依然悪く、年末に向けて厳しい雇用情勢が続くとの見方が引き続き優勢だ。
 完全失業率は15歳以上の働く意欲がある人のうち、職に就いていない人の割合を示す。失業率が2カ月連続で改善したのは2008年10月以来になる。男女別にみると、男性が5.6%、女性は4.9%だった。
 9月の就業者数は前年同月比で98万人減の6295万人。一方、完全失業者数は92万人増の363万人と11カ月連続で増えた。業種別では、製造業が81万人減り、減少幅が3カ月ぶりに100万人を割った。自動車などの一部業種で生産が持ち直していることを反映した。政府が雇用創出を期待する医療・福祉も37万人増え、5カ月連続でプラスを維持した。

9月の求人倍率0.43倍、2年4カ月ぶりに改善 2009年10月30日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/business/update/1030/TKY200910300112.html
 厚生労働省が30日発表した9月の有効求人倍率(季節調整値)は0.43倍で、過去最低だった前月より0.01ポイント改善した。前月を上回ったのは2年4カ月ぶり。総務省が同日発表した9月の完全失業率(同)は前月から0.2ポイント改善して5.3%となり、2カ月連続で低下した。
 一部製造業の生産持ち直しなどにより、企業の求人動向に底入れ感が出てきた。ただ、失業者数は増えており、このまま改善に向かうかは予断を許さない。閣議後の会見で、長妻昭厚労相は「依然として厳しい。雇用の厳しさに対する現状認識を変えるということではない」と話した。
 有効求人倍率は、ハローワークで仕事を探す人1人に対し、何件の求人があるかを示す。5月以降は悪化の速度が緩やかになっていたが、9月は改善に転じた。
 景気の先行きを示す新規求人倍率は前月を0.03ポイント上回る0.79倍で、2カ月ぶりに上昇した。新たに求職活動を始めた人が前月より0.2%減る一方で、新たな求人数が同3.6%増えたためだ。
 正社員の有効求人倍率は前年同月を0.28ポイント下回る0.26倍。安定した仕事に就くのが難しい状況は変わっていない。
 完全失業率は15歳以上の働く意欲がある人のうち、職がなく求職活動をしている人の割合。男性は前月より0.2ポイント低い5.6%、女性は0.1ポイント低い4.9%。
 完全失業者は前年同月より92万人多い363万人。89万人増だった前月よりも増え幅が拡大した。過去最多だった03年4月の385万人に近い水準で、高止まりしている。
 理由別では、企業の倒産やリストラなど勤め先の都合が同51万人増の113万人と大きく増えた。自己都合は6万人増の114万人だった。
 昨年10月から今年12月までに解雇や雇い止めで職を失う非正社員は24万4千人。派遣が14万3千人と6割近くを占めている。同じ期間に失職する正社員は、100人以上の離職事例の集計だけで5万1千人だった。
 休業手当の一部を助成する雇用調整助成金を9月に申請して受理されたのは8万1千事業所で、対象となる従業員数は199万4千人。7カ月ぶりに200万人を切った。

雇用調整一服も改善継続難しく 9月失業率、5.3%に改善  2009年10月30日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091030AT3S3000R30102009.html
 30日発表の9月の完全失業率は5.3%と前月よりも0.2ポイント改善し、急激に進んだ雇用調整に一服感がにじんできた。国内生産の持ち直しが続いているためで、雇用の先行指標とされる新規求人数も前月よりも3.6%増加した。
 失業率は昨年秋から一時、2ポイント近く悪化し、過去に例のない悪化スピードになった。背景にあるのは、雇用調整の対象になりやすい非正規社員の増加だ。企業がパート社員や派遣労働者を短期間に削減したため、雇用調整も過去に比べて大幅に早まった面がある。
 ただ鉱工業生産指数の水準は依然としてピーク時の8割に満たない。雇用の過剰感も依然強く、このまま失業率の改善が続くとの見方は少ない。正社員の雇用調整は賃下げや休業で一時的に“止血”している状態。先行き1年の失業率は5~6%程度で一進一退が続く可能性がある。

9月完全失業率5.3%で2カ月連続の改善、厳しい雇用情勢は継続 2009年10月30日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK032471920091030
 総務省が30日発表した労働力調査によると、9月の完全失業率(季節調整値)は5.3%となり、前月比では0.2%ポイント低下と改善した。鉱工業生産や輸出動向の改善を背景に、就業者数の減少幅が縮小したため。ロイターが民間調査機関に行った事前調査では5.6%が予測中央値だった。
  完全失業率の改善は2カ月連続で、これは昨年10月以来のこと。7月には5.7%に上昇し、過去最高を更新していた。
 9月の完全失業率は男女ともに改善しており、男性が前月比0.2%ポイント低下の5.6%、女性が0.1%ポイント低下の4.9%だった。
 総務省幹部は完全失業率について「若干低下したが、まだ水準自体は高い」と指摘。完全失業者数の増加幅、就業者数の減少幅が依然大きいため、「雇用情勢は依然厳しい状況が続いている」との判断を据え置いた。
 完全失業率が前月から改善した理由として、総務省では就業者数の減少幅が縮小したことを挙げた。就業者数(原数値)は前年比98万人減の6295万人となり、20カ月連続で減少したものの、減少幅は6月の151万人減をピークに3カ月連続で縮小している。産業別にみると、自動車など製造業の減少幅が81万人減と8カ月ぶりに縮小に転じるなど、生産や輸出の改善を反映した動きを見せている。
 一方、完全失業者数は前年比92万人増の363万人と11カ月連続で増加した。求職理由別では「勤め先都合」が前年比51万人増と8月(61万人増)から増加幅が縮小する一方、「自己都合」は前年比6万人増で8月の4万人増から増加幅が拡大した。
 9月の労働力調査についてニッセイ基礎研究所・主任研究員の斎藤太郎氏は「労働力調査は振れの大きい統計であることには留意が必要だが、今春以降の生産の持ち直しを受けて雇用情勢は最悪期を脱しつつあると判断される」との見方を示した。ただ、先行きについては「今後景気回復が続いたとしても、企業は即座に採用を増やすとは考えがたく、慎重な採用姿勢が維持されると考えられる。先行きも厳しい雇用環境が続く可能性が高い」(第一生命経済研究所・エコノミストの岩田陽之助氏)と慎重な見通しが出ている。




 ほぉ…。市場予想では完全失業率は0.1ポイント悪化して5.6%、有効求人倍率も横ばいと予測されていましたし、私も先月の失業率の0.2ポイント改善の反動が出るのではないかと懸念していたのですが、30日に発表された完全失業率は予想外の0.2ポイント改善となる5.3%。有効求人倍率も0.01ポイントながら改善して0.43倍となりましたね…(吃驚

 ただ、私の地元でも 有力企業が非正規労働者を全員雇い止めするというショッキングな報道が入ってきていますし、今は非正規労働者の雇いどめがピークから多少緩和され、その一方で正社員については雇用調整助成金や中小企業緊急雇用安定助成金で休業中の従業員の賃金を賄っているというのが現実でしょうし、問題はこういった政府の後押し材料が一通りなくなった後も雇用が継続されるかどうか…。
 海外では、30日に発表されたユーロ圏の失業率は前月比0.1ポイント悪化して9.7%となり、欧州連合の失業率も前月比0.1ポイント悪化して9.2%となっているだけに、油断は禁物かと思いますし、引き続き仕事を欲する方が安定した仕事に就労できるような職場斡旋の仕組みと雇用継続のための取組が必要不可欠かと思います。