現職の阿部氏が再選 酒田市長選 2009年11月09日 山形
http://yamagata-np.jp/news/200911/09/kj_2009110900148.php
任期満了に伴う酒田市長選は8日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の阿部寿一氏(50)=亀ケ崎3丁目=が元農林水産省近畿中国森林管理局長の梅津準士氏(58)=東大町1丁目、元八幡町議の堀大常氏(75)=常禅寺=の2新人を下し、再選を果たした。投票率は72.15%で、前回を0.29ポイント下回った。
自民党の推薦を受けた阿部氏は、加藤紘一衆院議員、市選出の3県議、商工会議所を中心とした400を超す企業・団体、旧3町の元首長の支援を得た。旧市時代の2期を含め3期10年の市政運営の実績を強調。高い知名度に加え、「合併の土台づくりから発展へ」を合言葉に支持を広げた。
保守系の市議選候補者と連動した運動を繰り広げ、保守層の厚い旧市農村地域や最上川以南地区、旧3町で優位に戦いを展開。旧市中心部では苦戦気味だったが、危機感を強めた陣営が、選挙戦終盤に市街地を重点に票を掘り起こし、梅津氏の追撃を振り切った。
民主、社民両党、連合山形の推薦を受けた梅津氏は、吉泉秀男、和嶋未希の両衆院議員、舟山康江参院議員の支援に加え、吉村美栄子知事が支持を表明するなど厚い陣容で挑んだ。「チェンジ酒田」をスローガンに、旧市中心部などで市政批判票を取り込んだが、懸念材料だった知名度不足が響き、旧町や旧市郊外では保守層、阿部氏支援者の厚い壁に阻まれ風を起こすことはできなかった。
堀氏は独自の戦いに終始した。
再選を果たした阿部氏は東大町1丁目の事務所で「本当に苦しい選挙だったが、多くの市民から支援をいただき、今後の市政運営にファイトを燃やしている。今後の4年間で地域の課題をすべて解決し、新市の新しい方向性を定めていきたい」と抱負を語った。
市長選と同じ日程で行われ、34人が立候補した市議選は9日未明、30人の当選者が決まった。投票率は72.14%。
◆山形県酒田市 市長選挙結果
当 阿部寿一(50) 無現 33912
梅津準士(58) 無新 30893
堀大常(75) 無新 1593
山形県酒田市は、県の北西にある、2005年11月に旧酒田市と八幡町・松山町・平田町が新設合併した人口11.2万人程の県内で3番目に人口が多い市で、
市長選は、初代市長に就任した自民が推薦する現職の阿部寿一氏に対して、元農林省官僚で吉村美栄子知事も支持に回った民主・社民・連合山形が推薦する梅津準士氏と、堀大常氏の2新人が挑戦したのですが、
「新市の一体化は進んだ。発展に向けた大事な時期。基礎を作った者として合併の総仕上げの責任を果たしたい」と1期4年の実績を訴えた阿部寿一氏が33912票を獲得し、
「何と言っても産業活動、経済力がしっかりした元気な酒田、お年寄りから子どもまで人にやさしい酒田。二つの顔を持つ酒田をつくりたい」と訴え、対話の行政の徹底、国・県・隣接市町との連携強化、行政の営業力を強化して「酒田を再生する」と変革を主張して30893票を獲得した梅津準士氏 に3000票差をつけてかろうじて再選。
まあ、「副市長を女性にする。イージス艦ちょうかいの母港を酒田に誘致する」などと訴え、手書きの選挙ポスターを張りに出た堀大常氏は年齢も既に75歳で、庶民感覚を打ち出すのは良いとして今更何を……という気がしなくもありませんし、事実地元でも事実上の一騎打ちと見られていたのですが、市民は実績のある現職を再選。
とはいえ、酒田管内の有効求人倍率は8月は0.35倍と3人に1人分しか求人がない有様で、企業を誘致しようにも、拡張造成した酒田京田西工業団地に50%の助成をつけ実質半額にして、課税免除や雇用奨励金の特典をつけても、地の利の良い仙台市や岩手の北上市といったライバル市に競り負けているのが現実。
加えて、ジャスコが97年に撤退してから、12年間放置されている駅前の巨大な空き地の再開発をどう行うかなど、再選された阿部氏に課せられた責任は重大ですが、それだけに、氏が4年間でどれだけの実績を残すことができるかが強く問われそうな気がします。
http://yamagata-np.jp/news/200911/09/kj_2009110900148.php
任期満了に伴う酒田市長選は8日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の阿部寿一氏(50)=亀ケ崎3丁目=が元農林水産省近畿中国森林管理局長の梅津準士氏(58)=東大町1丁目、元八幡町議の堀大常氏(75)=常禅寺=の2新人を下し、再選を果たした。投票率は72.15%で、前回を0.29ポイント下回った。
自民党の推薦を受けた阿部氏は、加藤紘一衆院議員、市選出の3県議、商工会議所を中心とした400を超す企業・団体、旧3町の元首長の支援を得た。旧市時代の2期を含め3期10年の市政運営の実績を強調。高い知名度に加え、「合併の土台づくりから発展へ」を合言葉に支持を広げた。
保守系の市議選候補者と連動した運動を繰り広げ、保守層の厚い旧市農村地域や最上川以南地区、旧3町で優位に戦いを展開。旧市中心部では苦戦気味だったが、危機感を強めた陣営が、選挙戦終盤に市街地を重点に票を掘り起こし、梅津氏の追撃を振り切った。
民主、社民両党、連合山形の推薦を受けた梅津氏は、吉泉秀男、和嶋未希の両衆院議員、舟山康江参院議員の支援に加え、吉村美栄子知事が支持を表明するなど厚い陣容で挑んだ。「チェンジ酒田」をスローガンに、旧市中心部などで市政批判票を取り込んだが、懸念材料だった知名度不足が響き、旧町や旧市郊外では保守層、阿部氏支援者の厚い壁に阻まれ風を起こすことはできなかった。
堀氏は独自の戦いに終始した。
再選を果たした阿部氏は東大町1丁目の事務所で「本当に苦しい選挙だったが、多くの市民から支援をいただき、今後の市政運営にファイトを燃やしている。今後の4年間で地域の課題をすべて解決し、新市の新しい方向性を定めていきたい」と抱負を語った。
市長選と同じ日程で行われ、34人が立候補した市議選は9日未明、30人の当選者が決まった。投票率は72.14%。
◆山形県酒田市 市長選挙結果
当 阿部寿一(50) 無現 33912
梅津準士(58) 無新 30893
堀大常(75) 無新 1593
山形県酒田市は、県の北西にある、2005年11月に旧酒田市と八幡町・松山町・平田町が新設合併した人口11.2万人程の県内で3番目に人口が多い市で、
市長選は、初代市長に就任した自民が推薦する現職の阿部寿一氏に対して、元農林省官僚で吉村美栄子知事も支持に回った民主・社民・連合山形が推薦する梅津準士氏と、堀大常氏の2新人が挑戦したのですが、
「新市の一体化は進んだ。発展に向けた大事な時期。基礎を作った者として合併の総仕上げの責任を果たしたい」と1期4年の実績を訴えた阿部寿一氏が33912票を獲得し、
「何と言っても産業活動、経済力がしっかりした元気な酒田、お年寄りから子どもまで人にやさしい酒田。二つの顔を持つ酒田をつくりたい」と訴え、対話の行政の徹底、国・県・隣接市町との連携強化、行政の営業力を強化して「酒田を再生する」と変革を主張して30893票を獲得した梅津準士氏 に3000票差をつけてかろうじて再選。
まあ、「副市長を女性にする。イージス艦ちょうかいの母港を酒田に誘致する」などと訴え、手書きの選挙ポスターを張りに出た堀大常氏は年齢も既に75歳で、庶民感覚を打ち出すのは良いとして今更何を……という気がしなくもありませんし、事実地元でも事実上の一騎打ちと見られていたのですが、市民は実績のある現職を再選。
とはいえ、酒田管内の有効求人倍率は8月は0.35倍と3人に1人分しか求人がない有様で、企業を誘致しようにも、拡張造成した酒田京田西工業団地に50%の助成をつけ実質半額にして、課税免除や雇用奨励金の特典をつけても、地の利の良い仙台市や岩手の北上市といったライバル市に競り負けているのが現実。
加えて、ジャスコが97年に撤退してから、12年間放置されている駅前の巨大な空き地の再開発をどう行うかなど、再選された阿部氏に課せられた責任は重大ですが、それだけに、氏が4年間でどれだけの実績を残すことができるかが強く問われそうな気がします。