委任状闘争に突入 アデランスTOBにスティールが反対表明 2009年5月11日
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090511/biz0905111938036-n1.htm
毎日夕刊 http://mainichi.jp/select/biz/news/20090512k0000m020065000c.html
ロイター http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK027823020090511
ユニゾン・キャピタルとアデランスホールディングスが合意した株式公開買い付け(TOB)で、アデランスの筆頭株主である米系投資ファンド、スティール・パートナーズ・ジャパンは11日、「強圧的で既存の株主に損害を与える」と反対の意向を表明、28日の株主総会に向けて一部株主への委任状勧誘を始めたと発表した。
アデランスもすでに委任状の勧誘を始めており、熾烈(しれつ)な委任状闘争(プロキシー・ファイト)に突入した。
スティールは「株主価値・企業価値を守るために」と題した書面をアデランスの株主に発送した。その中でTOB価格の1000円が、2月末のアデランスの1株当たり純資産額の1582円を大幅に下回ることを強調した。また、アデランスが保有する自社株のTOBへの応募は「経営陣の自己保身」と批判した。
スティール関係者はさらに、「ユニゾン側から(株価上昇につながる)自社株買いをすることなどを条件に協力を求められた」と水面下の打診を“暴露”。現在の株価(11日終値で955円)と大差ないTOB価格の不当さを訴えている。
スティールはユニゾンの再建策自体は評価している。だが、TOB価格のほかにも、ユニゾンから役員を派遣する人事案が総会で可決されるのをTOBの前提条件とすることには、「TOBが行われないと株価が急落すると考える株主は、ユニゾンの意向に沿わざるを得なくなる」(関係者)との批判を加えた。
スティール、アデランスが文書でバトル 2009年5月14日 ロイター
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090514/biz0905142310042-n1.htm
スティール・パートナーズ・ジャパンは14日、アデランスホールディングスの株主に対して、アデランスと国内投資ファンド、ユニゾン・キャピタルとの提携は、「株主やアデランスの利益を最大化させるものではない」とし、28日の株主総会において、ユニゾンからの取締役派遣などの人事案に反対するよう呼びかけた文書を送付した。
アデランスも同日、スティールの書簡は「正確な理解に基づくものではない」と反論する内容の文書を株主に送付した。
アデランスと言えば、大株主のスティール・パートナーズらにより当時の社長が解任に追い込まれ、アデランスを陥落直前にまで追い込んだとばかり思われていたのですが、ここにきて先月の中旬にユニゾン・キャピタルが突然のホワイトナイト宣言する大どんでん返し。
果たしてスティールがどう反応してくるか注目されていたのですが、やはり猛反発し、文書バトルをはじめたようですね…。
まあ、TOB価格が1000円で、1株あたり純資産1582円(2月28日現在)の3分の2以下、4月15日までの1年間の終値の平均よりも約25%低い状態では、いくら投資家からの資金解約請求に悩まされ保有株式の換金を迫られているスティールとしてもあまりにも損失確定額が大きく、とても譲れないところでしょうし、逆にユニゾン・キャピタルからみれば、もう少し兵糧攻めをすれば、スティールの側から自ら城の明け渡しを求めてくるシナリオもありえないわけではないだけに、こちらもそう簡単には折れたくないところ。
外国人持株比率も多いため、ユニゾン側が完全勝利することも厳しそうですが、かといってアジアのかつら会社など、他に運営できる人材もそう多くなく、短期間に企業価値を上昇させることも難しいだけに、結局は三洋電機のように、多少TOB価格を引き上げて落ち着くことになりそうな気がします。
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090511/biz0905111938036-n1.htm
毎日夕刊 http://mainichi.jp/select/biz/news/20090512k0000m020065000c.html
ロイター http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK027823020090511
ユニゾン・キャピタルとアデランスホールディングスが合意した株式公開買い付け(TOB)で、アデランスの筆頭株主である米系投資ファンド、スティール・パートナーズ・ジャパンは11日、「強圧的で既存の株主に損害を与える」と反対の意向を表明、28日の株主総会に向けて一部株主への委任状勧誘を始めたと発表した。
アデランスもすでに委任状の勧誘を始めており、熾烈(しれつ)な委任状闘争(プロキシー・ファイト)に突入した。
スティールは「株主価値・企業価値を守るために」と題した書面をアデランスの株主に発送した。その中でTOB価格の1000円が、2月末のアデランスの1株当たり純資産額の1582円を大幅に下回ることを強調した。また、アデランスが保有する自社株のTOBへの応募は「経営陣の自己保身」と批判した。
スティール関係者はさらに、「ユニゾン側から(株価上昇につながる)自社株買いをすることなどを条件に協力を求められた」と水面下の打診を“暴露”。現在の株価(11日終値で955円)と大差ないTOB価格の不当さを訴えている。
スティールはユニゾンの再建策自体は評価している。だが、TOB価格のほかにも、ユニゾンから役員を派遣する人事案が総会で可決されるのをTOBの前提条件とすることには、「TOBが行われないと株価が急落すると考える株主は、ユニゾンの意向に沿わざるを得なくなる」(関係者)との批判を加えた。
スティール、アデランスが文書でバトル 2009年5月14日 ロイター
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090514/biz0905142310042-n1.htm
スティール・パートナーズ・ジャパンは14日、アデランスホールディングスの株主に対して、アデランスと国内投資ファンド、ユニゾン・キャピタルとの提携は、「株主やアデランスの利益を最大化させるものではない」とし、28日の株主総会において、ユニゾンからの取締役派遣などの人事案に反対するよう呼びかけた文書を送付した。
アデランスも同日、スティールの書簡は「正確な理解に基づくものではない」と反論する内容の文書を株主に送付した。
アデランスと言えば、大株主のスティール・パートナーズらにより当時の社長が解任に追い込まれ、アデランスを陥落直前にまで追い込んだとばかり思われていたのですが、ここにきて先月の中旬にユニゾン・キャピタルが突然のホワイトナイト宣言する大どんでん返し。
果たしてスティールがどう反応してくるか注目されていたのですが、やはり猛反発し、文書バトルをはじめたようですね…。
まあ、TOB価格が1000円で、1株あたり純資産1582円(2月28日現在)の3分の2以下、4月15日までの1年間の終値の平均よりも約25%低い状態では、いくら投資家からの資金解約請求に悩まされ保有株式の換金を迫られているスティールとしてもあまりにも損失確定額が大きく、とても譲れないところでしょうし、逆にユニゾン・キャピタルからみれば、もう少し兵糧攻めをすれば、スティールの側から自ら城の明け渡しを求めてくるシナリオもありえないわけではないだけに、こちらもそう簡単には折れたくないところ。
外国人持株比率も多いため、ユニゾン側が完全勝利することも厳しそうですが、かといってアジアのかつら会社など、他に運営できる人材もそう多くなく、短期間に企業価値を上昇させることも難しいだけに、結局は三洋電機のように、多少TOB価格を引き上げて落ち着くことになりそうな気がします。