日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

ピラ校「空間がもったいない?」

2008-01-12 | 仕事・建物
午前中は一昨年に完成したお宅へ伺った。
同じ場所に住んで80年近く
家を何回も直しつつ住み続けてきた歴史と、家の変遷を伺った。
キチンとまとまった資料をお借りして、本の6ページに納めるが
話しは、6ページより1冊くらいの量になる
苦労と工夫はこの先に譲るとして・・
和やかなご家族がお揃いで、昔の思い出を辿って下さった。

午後からは目白の学習院大学
築48年のピラミッド校舎が取り壊される前の一般公開



キャンパスの中央に位置し、建築家前川国男氏の作品
周辺を同氏設計の校舎が取り囲む
老朽化が解体建替の主旨らしいが
外観はとても奇麗だし、斬新なデザインと屋内にはいる回廊(?)は
学生のたまり場としてはぴったり。
反対運動が起こるのもうなずける。



屋内は思いの外広くないが700人も収容出来る
ステージからは奥まって見える階段教室も
上の机からステージは以外に近く感じられる。



折畳みの椅子の後ろには実にシンプルな温水暖房の配管が通り



床は1見タイルだが、クレオソートの臭いで木レンガと判明
音が少なく歩きやすいだろうが、
新築当初は臭いと有害物質にやられなかっただろうか?
よけいな心配が出る。

都心のキャンパスの空を広く残そう
建築家が苦心したデザインが
今となっては「空間がもったいない」となったのだろう。
前川氏設計の校舎群は簡潔にして斬新だが



次の校舎は事務所ビルと見間違える建物にはならない事を願いたい。
出来たら、このまま保存して欲しいものだ。

机に座ったきり遠くを見る人達はきっと卒業生
思い出を探り、記憶に残そうとしているみたいだった。
あいにくのお天気にも係わらず多くの人が見学をしていた。
「ピラ校」愛称のまま皆に好かれていた建物
壊されるのは本当に残念!!
コメント (4)
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