初めて読む作家荻原浩の事は何も知らないが
新聞の広告「千年樹」を見て書店に行った。
木で家を造る仕事人としては「樹」や「家」と付くと食指が動く。

帯に「巨樹をめぐる・・連作短編集」
「おろかで愛おしい人間たちが、時空を超えてくり返す営み」とあるが
巨大な楠の木の誕生秘話の「萌芽」では
地域から追われて飢死した親子3人の口からでた楠の実
そのまま芽吹いて大樹へとつらなるが
その根元で繰り広げられる物語。
親を知らない獣のような若者が穴蔵で死に
その遺骸を現代人が掘り起こして命拾いをし、
大樹となった楠に縄をかけて自死しようとしたり
樹の周りでは死の意識が漂う。
野中の木から、神社の大樹、町おこしのシンボリツリーと変遷し
それでも不運が付きまとい、8編目ではついに切り倒されてしまう。
最初の1編が最後まで続いていくが
初めて手に取り読み進むうちにつながりは消えて、またつながる。
短編でありながら、長編小説のような仕組みになっている。
8編が小さな幸せは見つけても大きな不幸が付きまとう暗いお話だ。
読み終えて最初の数行がこの物語の幹となったいたことに気づく。
最初に種明かしありでも楽しめる1冊です。
(悪しからず・・)集英社文庫
新聞の広告「千年樹」を見て書店に行った。
木で家を造る仕事人としては「樹」や「家」と付くと食指が動く。

帯に「巨樹をめぐる・・連作短編集」
「おろかで愛おしい人間たちが、時空を超えてくり返す営み」とあるが
巨大な楠の木の誕生秘話の「萌芽」では
地域から追われて飢死した親子3人の口からでた楠の実
そのまま芽吹いて大樹へとつらなるが
その根元で繰り広げられる物語。
親を知らない獣のような若者が穴蔵で死に
その遺骸を現代人が掘り起こして命拾いをし、
大樹となった楠に縄をかけて自死しようとしたり
樹の周りでは死の意識が漂う。
野中の木から、神社の大樹、町おこしのシンボリツリーと変遷し
それでも不運が付きまとい、8編目ではついに切り倒されてしまう。
最初の1編が最後まで続いていくが
初めて手に取り読み進むうちにつながりは消えて、またつながる。
短編でありながら、長編小説のような仕組みになっている。
8編が小さな幸せは見つけても大きな不幸が付きまとう暗いお話だ。
読み終えて最初の数行がこの物語の幹となったいたことに気づく。
最初に種明かしありでも楽しめる1冊です。
(悪しからず・・)集英社文庫