オバマ大統領が今日の夜、アジア歴訪の最初の訪問地である日本に到着した。日米首脳会談でどのような声明が出されるかに、日本国民の多くが注目している。これまでの米国の歴代政権は日本の靖国神社参拝に関しても、一貫してノーコメントを通してきた。しかし、オバマ政権だけはそうではなかった。安倍首相が参拝したことに関して、あえて「失望」という言葉を用いたのであった。これには日米同盟を支持してきた保守派からも、一斉に批判の声が上がった。日本人が死者とどのように接しているかを、オバマ大統領は理解しなかったのだろう。日本を代表するマスコミやインテリは、靖国神社を好戦的な国民性の象徴として槍玉に挙げているが、日本人の多数派である土民大衆を代弁しているわけではない。オバマ大統領は今回の訪日では、安全保障上の面で日米の結束を強調するとともに、TPPでも両国が努力することを盛り込むとみられる。いずれも大事なことではあるが、それと同じように大事なのは、お互いの国柄の違いを尊重することではないだろうか。日本人の信仰心の特異性を理解せずしては、真の友好関係は樹立できないからだ。「戦死したらば靖国神社で再会しよう」と日本の若者たちは散華していったのである。靖国神社では盆踊りまで行われ、死者と生者との交流の場ともなっている。キリスト教や仏教のように、復活や成仏が問題になるのではなく、生者の近くに死者が存在するのだ。日本の国柄とは、まさしくその信仰心なのであり、それを守り育てるのが私たち日本人の使命なのである。いかに同盟国であればあるほど、その点だけはオバマ大統領に認識してもらわなくてはならないのである。
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