草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

国家を否定する経済優先のグローバリズムに歯止めを!

2016年09月20日 | 政局

ドイツでも反移民を掲げる政党が勢いづいている。メンケル首相の寛容的な移民政策への反発がドイツ国内で広がっており、去る18日に行なわれた州に相当するベルリン市の市議会議員選挙では、右派政党が大躍進をした。イギリスがEUから離脱を決定したのも、そうした流れとは無縁ではない。日本ではマスコミのほとんどが自主規制をして、蓮舫の二重国籍問題を隠蔽しているが、ネットでの情報の拡散によって蓮舫は徐々に追い詰められてきている。最終的には国会議員を辞めることになるだろう▼経済にとってはグローバル化は必然であるとしても、政治は国家を抜きには考えられないのである。そうした観点から『法の窮極に在るもの』において世界を論じたのが尾高朝雄であった。尾高は「特定の大国家の経済上のヘゲモニイが認められなければならない」としながらも、「その国家の経済上のヘゲモニイには、与えられた条件の下にできるだけ世界全体の配分の公正を図るという最も大きな責任がともなわなければならない」と大国に公平さを求めた▼それが守られなければ「規模の大小、実力の強弱を問わず、おのおのの国家がその特殊の伝統と民族性とを生かして、千紫万紅の文化の花を平和の園に咲かせ得るようにして行かなければならない」との理想には近づけないからである。経済的に強い者の一人勝ちではあってはならないのだ。それぞれの国のアイデンティティを大事にしながら、手をつなぐ道しかないのであり、安易なグローバリズムは混乱を引き起こすだけなのである。

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