蓮舫は考えなしなだけである。民進党の役員人事は野田佳彦幹事長を決めたものの、それ以外は前原誠司らからも剣もほろろに断られて、求心力どころか、遠心力が働いてばらばらになりつつある。いくら二重国籍でマスコミにかばってもらっても、党運営で今から躓いているのだから情けない▼野田と蓮舫の接点は思想的なものがあるわけはなく、お互いが利用し合っている。野田は同時に財務省の代弁者であることはよく知られている。緊縮財政で分配に力を入れるような政策では、アベノミクスを批判するのは難しい。それなりの成長戦略を掲げて果敢に挑戦する姿勢が求められるからだ。外交安全保障の面では、中共の脅威に立ち向かう勇気がなければ、すぐに売国奴扱いされる▼二重国籍疑惑を最初に指摘したのは、アゴラの八幡和郎や池田信夫であった。民進党を徹底的に批判している保守派とは別である。当初はそれほど追い詰める気がなかったと思う。大きな騒ぎになったのは、危機管理能力がなかったからである。保守派は大アジア主義の残像を引きずっている。覇道国家中共を容認することはできないが、今の台湾であれば彼らの同胞なのである。蓮舫はすぐに謝罪し、日台の懸け橋となることを主張すればよかったのだ。国籍問題以外にもトラブルばかりで、蓮舫丸の沈没は避けられないだろう。トップの政治家を目指すのは、甘いことではないのである。
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