草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

カミュが共産主義を批判したのは強制収容所を正当化したから!

2020年07月23日 | 思想家

中共や北朝鮮は全体主義国家である。罪もない人々を強制収容所にぶちこんで、自由を奪っているのが何よりの証拠である。それを黙認することは、ヒューマニズムの観点からも、断じて許されることではない。アルベエル・カミュもまた、一貫して「強制収容所と政治的被圧迫者の労働力としての利用」に異議を唱えた。世にいわれる「共産主義者」と一線を画したのも、それを容認できなかったからである▼「ドイツに於いて収容所は国家の道具をなしていた。それらはソヴィエト・ロシアに於いて国家の道具となしている。あなたはそれを知らないでいるわけには行かない。後者の場合それらは歴史的必然によって正当化されているように思われる。私が言いたかったのは極めて簡単なことである。一反乱の一時的暴力には言訳が成り立つことがあるとしても、収容所にはそういう言訳の理由は少しもないように私には思われるのだ」(『自由の證人』矢内原伊作訳)▼カミュを批判する「共産主義者」に向かって「如何なる場合にも支配の手段としての強制収容所を拒否することを求めた」(『同』)のである。いくら資本主義が悪であったとしても、それを倒すために、手段を選ばないという考え方に、カミュは与しなかったのである。今中共がウイグルなどで行われているのは、まさしくカミュが危惧したことであり、いかなる理由があろうとも、それを正当化することは誰にもできないのである。

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