草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

阿武隈川や阿賀野川の支流で放射性物質の汚染拡大!

2012年06月11日 | 災害

 福島第一原発の事故について、NHKだってまともな番組はないわけではない。教育テレビで昨日夜10時から1時間にわたって報道された「ネットワークでつくる放射能汚染地図6川で何が起きているのか」は、どれだけ事態が深刻になっているかを、私たちに教えてくれた。福島県内を流れる阿武隈川、阿賀野川がどんなことになっているかについて、上流から下流まで400ヶ所で調査した結果を踏まえ、その危機に迫ろうとしたのだった。文部科学省によると、阿武隈川では1日あたり1700億ベクレルの放射性物質が移動しており、29万6千ベクレルであった郡山市の酒蓋公園の池を始め、場所によっては、今もなお川底の泥から6万ベクレルを超える高濃度の汚染が検出される。それは会津地方を流れる阿賀野川でも同じである。会津坂下町を流れる支流でも、1万7千ベクレルに達している。このことについて、その番組の紹介文では「水によって集められ、川という道で予想外に遠くまで移動し、溜まり、汚染を拡大させている放射性物質の実態と、その動きに翻弄される流域住民の苦悩を伝える」と書いている。NHKの日ごろのニュースとは打って変わって、真実を追い求めるジャーナリスト精神にあふれている。私のような者を「危険厨」と罵倒する人たちに、ぜひとも見てもらいたいと思う。再放送は教育テレビ6月17日午前0時50分から。

 
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原発事故への菅直人の過剰介入が住民避難の拡大もたらした!

2012年06月10日 | 災害

 マスコミが隠蔽したことが次々と明るみに出たのは、国会の事故調査委員会の功績が大きい。昨日は国会内で論点を整理したが、そこで浮き彫りになったのは、菅直人を始めとした首相官邸の過剰な現場への介入であった。「住民避難の拡大をももたらした」とまで結論付けたからだ。それは巷間ささやかれていたことではあっても、今回それが検証された意味は大きい。首相官邸の対応はあまりにも常軌を逸していたのだ。必死に危機を回避しようとしていた福島第一原発の吉田昌郎所長に対して、菅が直接電話をしたことなどは、過剰な介入の最たるものだ。本来であれば、福島県東部の住民を、迅速に安全な場所に移さなくてはならなかったのに、それを怠ったために、しなくてもよい被曝までしてしまったのだ。そのせいで、双葉町や大熊町などの住民は、4回も5回も避難所を移らなくてはならなかったし、情報が的確でなかったせいで、危険な場所を転々とした人たちもいたのである。これまで民主党政権は、「精一杯のことをした」と弁解してきた。しかし、国会の事故調査委員会の活躍もあって、ようやくここにきて、それが嘘であったことが判明したのである。嗤ってしまうのは、船橋洋一らが菅前首相を英雄に仕立て上げようとした目論見は、あっけなく潰えたことだ。東京電力に撤退を思いとどまらせたという事実は、どこを探しても見当たらない。吉田所長は、決死の覚悟でとどまるというのを、その直前に菅に伝えていたのである。菅やその周辺は、今こそ自分たちの非を詫びるべきだろう。それは脱原発以前の問題だ。

 
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盛岡にて啄木を想う 5首

2012年06月09日 | 短歌

食らうべき思想もなくて頬ずりす啄木の町闇深けれど

小糠雨めげずに歩く大通り見知らぬ町に情けありしか

かの女(ひと)がむんずと見せし傷跡に啄木なれば歌の一つも

盛岡の志家町という一角に知り合いがおり足をとどめん

啄木の一途な思い燃えつきぬかなしき性よ紅灯なれば

 
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反日共反モスクワで一致した大物右翼田中清玄と60年ブンド!

2012年06月09日 | 思想家

 日本の新左翼運動が潰えてもう何年が経っただろう。今でも一部は残っているが、もはやかつてのような勢いはない。会津人の私としては、会津藩の家老の一族であった田中清玄が一枚噛んだ60年安保騒動のことを、もっと知りたいと思う。幼い私の耳にも「アンポハンタイ」の掛け声が始終聞こえてきたために、今でもその余韻が残っている。田中は武装共産党時代には中央委員長であり、全学連主流派であったブンドを側面から支えたのだった。当時の田中は右翼の大立者になっていたが、血気にはやる若者たちを、見殺しにはしなかった。1960年1月16日、岸信介首相の訪米を阻止しようとした羽田事件で、ブンドは幹部の大半が逮捕された。しかし、保釈金を出してくれる人がいなかったので、好意的であった田中に頼むと、快く用立ててくれたのである。そこで手を組めたのは、反日共反モスクワということでは、お互い一致していたからだろう。日米安保条約が自然承認されたことで、ブンドも解体し、そこに加わっていた者たちも、大きな喪失感にさいなまれた。そこでも田中は助け船を出したのだった。すでに転向していた田中がそこまでしたのは、日本という国家が、いつになっても主権を回復できないので、若者のエネルギー、それもナショナリズムに期待したのだと思う。本来であれば保守民族派が取り組むべきテーマを、新左翼の彼らが担ったのである。6月の梅雨の時期を迎えると、いつもそのことを考えてしまう。

 
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脱原発を煽るだけ煽っておいて大飯原発を再稼働する茶番劇!

2012年06月08日 | 政局

 国民を煽るだけ煽っておいて、最終局面で裏切るのが、民主党政権の常套手段である。福井県の大飯原発の再稼働に対して、反対の署名をしなかった国会議員のなかに、元首相の菅直人がいたのには唖然とした。「脱原発を争点にして総選挙をやるべきだ」と力んでいたくせに、再稼働を推進する野田佳彦首相を支持するのだから、言行不一致もはなはだしい。脱原発というスローガンにしても、それはあくまでも、自分がしでかした不始末を、国民から責められたくないからだろう。何をしても許されるという民主党政治は、悲劇を通り越して、もはや喜劇でしかない。今の日本では、マックス・ウェーバーの言うような合法的支配も、カリスマ的な支配も意味をなさなくなっている。佐伯啓思が指摘するように、それが機能するためには「合法的支配においては、手続きに対する信頼、そして手続きを支える官僚機構に対する信頼がなければならない。一方、カリスマ的支配においても指導者の資質に対する強い信頼がなければならない」(『現代民主主義の病理』)からである。それをまったく持ち合わせていないのが、野田首相率いる民主党政権なのである。自分からぶちこわしているのだから、国民が付いてゆくわけがないのだ。「私は嘘を申しません」と演説したのは、所得倍増を達成した池田勇人であったが、言葉が信用されなくなった段階で、政党も政治家もお払い箱なのである。

 
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原発事故の危機は進行中なのに逃げの一手の民主党政権!

2012年06月08日 | 災害

 情報を小出しにするので、どうなっているのかサッパリわからないのが福島第一原発4号機である。6月6日の時点で、補助ポンプによって冷却が再開されたということだけで、それ以降はニュースとしては伝わってこない。使用済み燃料プールの温度は、確実に下がっているのだろうか、それとも高くなっているのだろうか。民主党政権に気兼ねしているのだろうが、NHKを始めとしたマスコミも、その後は口を閉ざしたままである。このままでは、国民はまったくの蚊帳の外ではないか。断片的な情報をつなぎ合わせれば、かろうじて今は小康状態を保っているように見えるが、実際はとんでもないことが起きているのではないか。被曝については、福島県内に限ってみても、これから健康被害が出てくるのは必至である。そのときになって、県民は騙されたことに気付くのだろう。当然のごとくに、怒りは政治に向けられるはずだ。文部科学省や福島県が空間線量のモニタリングポストを増やしたり、リアルタイムで公表するようになったのは、責任逃れの口実に使うためだろう。一時間あたり0・6マイクロシーベルトを超える放射線管理地域も、それによって一目瞭然である。「危険かどうかは、それぞれが判断できたのではないか」と居直るのは目に見えている。福島県民の悲劇はこれからなのであり、その責任が追及されないように、どこまでも民主党政権は巧妙なのである。

 
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薄汚れたサヨクと一線を画した中原中也の反逆のパトス!

2012年06月07日 | 思想家

 中原中也が孤独であったのは、黒づくめの服と帽子、そして、少女のようなあどけない目をしていたからではない。アナーキストとして、あらゆる権威に反抗したからではないか。しかも、教条的なサヨクでないがゆえに、それが見落とされてしまったのだ。切ないものがこみあげてくるのは、中也が酔っぱらって、ある家の軒燈に石を投げたというエピソードである。おぼつかない私の記憶ではあるが、確か昭和50年代始めの岩波の『文学』に、それを取り上げたフランス人学者の論文が載っていたのを覚えている。それがフランスであれば、いくばくかの人たちの共感を呼ぶのに、日本では犯罪者扱いをされて、中也は15日間も留置場に繋がれたのである。日本で反逆するということは、絶対的な孤立を強いられ、時には狂気にさえ人を導くといわれる。そうした虚無というか、暗い闇の前に立つことがなく、インテリであることを鼻にかけて、無垢な民を支配しようとするのが、薄汚れたサヨクの特徴なのである。今の日本の現状はどうだろう。そんな連中ばかりではないか。金子光晴の「反対」という詩の一節にある「いつの政府にも反対であり/文壇画壇にも尻をむけている」との気概が感じられない。かえって、民主党政権に尾っぽを振っている始末だ。誠実であり続けた中也が、最期まで反逆の心を持ち続けたのと比べれば、ご都合主義もいいところだ。

 
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本来の意味を知らずに「維新」を連発する橋下徹を嗤う!

2012年06月07日 | 思想家

 大前研一あたりが平成維新の会を立ち上げたあたりから、「維新」という言葉が誤解を招くようになったのではないか。大阪市長の橋下徹も、「革命」と同じような意味で使っている。それが間違っているとは言えないが、日本の保守民族派の本来の使い方は、それとはまったく異なる。松永材は『白虎精神ー明治維新の教訓ー』において、「革命」との違いを明確に述べている。「支那の経書によると、維新と革命は本来同じ意味である。しかし日本の歴史ではこの二つの語が截然と区別される。ここに日本史の他に比類ない特性がある。革命は反対する力(戦争)による政権の交替である」として、源平の戦から織田、豊臣、徳川を経て、明治政権やマッカーサーまでを挙げつつも、力が正義のそうした原理とは別に「日本の歴史では」もう一つの原理が見出されるのに着目したのだ。それが「維新」なのである。「維新は復古すなわち奉還によって新生(若返り)に伸びる、すなわち本に還ることによって末に延びる生命原理である」と定義した。「生物が個体保存のために生存競争をするのは力の角逐(適者生存)であって、革命の面であり、種族保存において生物が児孫(新生)を産んで死歿(奉還)しつつ遺伝的に永続するのは維新の面である」というのだ。日本の大本を保持するために、自らを奉還して、未来につなぐのが「維新」なのである。あくまでも「本に還ること」なのだ。それを理解することなく、橋下が「維新」を連発するのは、笑止千万でしかない。

 
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予断許さぬ4号機を東電任せにする民主党政権のお粗末!

2012年06月07日 | 災害

 福島第一原発4号機のことが頭から離れない。そうした国民が多いのではないかと思う。最悪は東日本に住めなくなるとまで言われているわけだから、そこまで神経質になっても、不思議でも何でもない。そんななかで一昨日、メインの冷気水を循環させるポンプが故障してストップしたばかりか、直後に起動した予備ポンプにも不都合が生じて、冷却ができない状態に陥った。このため、昨日の午後5時の時点では、使用済み燃料プールの温度が42度まで上昇した。かろうじて午後6時14分からは予備ポンプを動かし始めたとはいえ、現在も予断を許さない状況が続いている。昨年3月11日の原発事故発生以来、4号機のことが絶えず話題になってきたが、ようやくここにきてマスコミが取り上げ出したのは、もはや隠し通せなくなったからだろう。NHKも「来年中に燃料の取り出しが本格的に始まる予定ですが、プールの健全性が懸念されていて」と報道せざるを得なくなっている。許せないのは、爆弾を抱えているのと同じであるのに、民主党政権が東京電力に任せっきりなことだ。国家の非常時だという認識が、まったくないからだろう。党内抗争にうつつを抜かすよりも、国民が危惧している4号機の問題を、一日も早く解決するのが先ではないだろうか。事態がいつ急変するか予測がつかないのに、民主党政権はあまりにもお粗末だ。

 
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自民党が協議に応じたため蚊帳の外に置かれた小沢グループ!

2012年06月06日 | 政局

 自民党の谷垣禎一総裁が消費税増税と社会保障との一体改革法案の修正協議に応じたのは、勝算があると踏んだのだろう。そこまで譲歩すれば、ボールは民主党の側に渡ったのであり、朝日新聞を始めとするマスコミにも、キャンキャン騒がれなくてすむ。どんな球が返ってくるかで、次の手を考えればいいのだ。これで困ったのは小沢一郎とその周辺だろう。蚊帳の外に置かれたことで、当選一回の若手などには、動揺が走っているはずだ。小沢は消費税増税に反対しており、野田佳彦首相と妥協する余地がない。その一方で野田首相も、党内をまとめきれないのだから、命運が尽きたのと同じだ。もはや沈没寸前なのである。唯一功績として歴史に名をとどめたいのは、小沢グループを政界から排除することだろう。自民党案を丸呑みするのは、踏み絵として利用したいからだろう。その上マニフェストを棚上げすれば、それに固執する者たちの居場所がなくなる。野田首相はよほどいじめられていたようで、敵は自民党ではなくて、かつての同志であった小沢一郎なのである。離合集散というのは、政治の世界には付き物だとしても、民主党内の抗争劇は、あまりにも異常だ。自民党もまた、小沢排除についての暗黙の了解があるからこそ、今の時点で修正協議に応じたのだろう。今後の展開は不透明であるにせよ、党内融和を図ろうとした輿石東幹事長の目論見は、はかなく潰えたのではないか。

 
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