西部邁が『マスコミ亡国論』を世に問うたことがあるが、国を滅ぼすのは国民をミスリードする新聞やテレビであることは明らかである。わけもなく煽り立てることで、国民を思考停止状態にするのがマスコミの手口である。西部も書いていたように「俗受けだけを狙った感情論や刺激のみを求めるムード論をまきちらす」だけなのである。首尾一貫した主張や責任を取ろうとする誠実さは微塵もない▼今回の蓮舫の二重国籍報道でも、マスコミを真実を伝える義務を放棄し、いつもの通り人権とか国際化だとかの名において、蓮舫を擁護したのである。かろうじてネットが水を差すことで、国民は冷静さを保っている。国のあらゆる政策にかかわる国会議員が、日本以外の国籍を持っていていいわけがない。一般常識を否定するような報道を、マスコミの大半がしたのである。朝日新聞などは未だにその論調のままである▼日本を取り戻すということは、日本人が自らのアイデンティティを確認することにほかならない。日本人が歩んできた歴史を見直し、先祖たちが規範としてきた価値を今の世に生かすことではないだろうか。そこには一定の秩序があり、一般常識が息づいている。西部は「無秩序のい落とし子ともいうべきマスコミ世論が新たな秩序となる、これが現代の逆説である」と皮肉っているが、その弊害を打破するためには、ネットなどを通じて私たち一人ひとりが声を上げるしかない。マスコミの暴走をこれ以上許してはならないのである。
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