ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

雪舟寺と呼ばれる芬陀院に、雪舟が造った庭が存在

2021-03-18 15:14:40 | 文化想造塾「神社仏閣」

室町時代に活躍した禅僧であり水墨画家の雪舟が造ったとされる庭がいくつかある。

その中でもっとも知られているのが東福寺塔頭の芬陀院(ふんだいん)の庭園。

雪舟庭園(本来の名称/鶴亀の庭)として公開されている。

芬陀院は、鎌倉時代後期に当時の関白一条内経により創建された寺院。

室町時代に入り、当時の当主、一条兼良より亀の画の依頼を受けた雪舟は、

画ではなく石組により小さな亀島を主体とした庭園を造った。

それが「雪舟の庭園」の誕生である。         

その誕生の秘話として、造った夜にその亀が手足を動かし庭を這っていた。

大きな石を亀島の甲に乗せたところ亀は動かなくなり、

現在の形のような亀島が完成したという逸話が伝わっている。   

一条兼良から御礼に、と雪舟に芬陀院を譲ろうとしたが、その拝領を断り、

雪舟は画を学ぶために中国の明へ渡った。

その後、時代の変遷の中で荒廃し、現在の庭園は昭和年代に作庭家の重森三玲により復元された。

また茶室、図南亭(となんてい)の丸窓から眺める方丈の東庭は重森三玲の作庭。

苔と石の配置による庭園で、「鶴亀の庭」の石組に啓発され造ったとされている。

 

雪舟の技法である色を排除し墨の濃淡で表現する水墨画は後世に大きな影響をもたらした。                   特に雪舟の画の中で、仏教の重要なシーンを活写した「慧可断臂図(えかだんぴず)」は

禅僧 雪舟ならではの最高傑作である。見るたびに何かが覚醒される。

方丈には、昭憲皇太后の父、一条忠香が描いた竹のお軸が掛けてある。

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佛日寺の路地で、見返りのない祈り「タルチョー」が風にたなびく。

2021-03-17 14:15:38 | 文化想造塾「神社仏閣」

大阪 池田市にある黄檗宗の寺院「佛日寺」を訪ねることが増えた。

前回の記事に記したように4月から「仏画曼荼羅アート」の教室として

月一回会館を使用させていただく。

 

行くたびに気になる光景が目に留まる。

本堂に入る路地に、布に梵字や仏画などが印刷された

ハンカチ(旗)のようなものが紐に吊り下げられ風にたなびいている。

日本ではあまり見たことのない光景である。

和尚に聞くと、「ダルチョー」という、チベットなどの寺院ではよく見かける

伝統の祈祷旗でチベットのシンボル的な存在のようなもの、ということだった。

この祈祷旗は五色で、その色の順番は青・白・赤・緑・黄の順に決まっており、

それぞれが天・風・火・水・地すなわち宇宙を構成する五大を表現している。

 

この風習は、風に吹かれて仏法が拡がるようにと願いが込められている。

風になびくことで徳が積め、読経したことになる、と伝えられている。

六字大明呪(梵字呪文)や、天の四方の方角を司る

霊獣である四神(虎、麒麟、鳳凰、龍)などが描かれている場合もある。

 

日本でこの光景を見るのは珍しいが、ここ佛日寺にはタルチョーが

路地でひそかに見返りを求めない祈りとしてたなびいている。

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仏画曼荼羅アート教室、4月から新たに寺院2会場が加わる。 佛日寺、福泉寺の厚いご支援により開講 【仏画曼荼羅アート】

2021-03-16 14:26:45 | 文化想造塾「曼荼羅」

仏画曼陀羅アートプロジェクトが本格的にスタートし、2年。

プロジェクトの核になるのが「教室」です。

現在、泉佐野市、神戸市、そして箕面市の3会場で開講。

この4月から新たに、池田市と大阪市淀川区の2会場が加わりました。

共に黄檗宗の寺院で、池田市が「佛日寺」、大阪市が「福泉寺」です。

今回、新たな場として寺院での開講は、

プロジェクトが立ち上がった時からの目標でした。

仏画曼荼羅プロジェクトが掲げるキーフレーズ「大きな木の下で-」の

最良の舞台だと考えています。

地域に根付く寺院で「おとなの寺子屋」的な存在のコミュニティーとして

楽しい、そして生きるための教材づくりをめざしています。

 

どの教室の皆様さまからも「描きたい」「書きたい」「写したい」、

そして「生きる力にしたい」と思っていただけるように努めてまいります。

仏様を描く、般若心経を書くことで得られる心の平穏を楽しみ、

そして、心と頭をつかう想像力や独創力をさらに高めていただきます。

私も、皆様と一緒に続けられることが何よりの喜びです。  

 

渡邉雄二  合掌

 

■2021年4月からの各地教室のスケジュール

 

  • 4月3日(土) 泉佐野教室 (泉佐野市生涯学習センター)                              午後1時~3時 (毎月第1土曜日)
  • 4月10日(土) 箕面教室 (京都 写経・仏画鑑賞)

   通常は箕面市東生涯学習センター 午後1時~3時 (通常開講は第2土曜日)

  • 4月20日(火) 佛日寺教室 (佛日寺/大阪府池田市)

        午後1時30分~3時30分 (通常開講は第3火曜日)

  • 4月24日(土) 神戸教室 (スタジオ・アジュール)

         午後1時~3時 (通常開講は第4土曜日)

  • 4月27日(火) 福泉寺教室 (福泉寺/大阪市淀川区)

         午後1時30分~3時30分 (通常開講は第4火曜日)

 

 ※体験会は随時行っています。ご希望の方は下記の☎または✉でご連絡ください。

 ※体験会の参加費用は、一律1,000円(材料費込)

 ※自分の地域でも開講をご希望される方はご連絡をください。

  ※お問い合わせ並びにご予約は、

☎090-3658-7804  ✉ipc@wa2.so-net.ne.jp 「仏画曼荼羅アート事務局」渡邉まで

写真の仏画曼荼羅は、泉佐野教室の生徒さん その他の写真は神戸・箕面教室の生徒さん

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17番のヒーロー。 [おやじ感想文シリーズⅤ]

2021-03-14 14:58:15 | おやじ感想文シリーズ

第93回選抜高校野球大会が3月19日から始まる。

昨年は、春夏ともに新型コロナウイルスの感染拡大で中止となった。

そして今年は、感染拡大防止策を講じながら、アルプス席は学校関係者のみ、

ブラスバンドの演奏は中止。一般席は入場時に検温、マスク着用、

ソーシャルディスタンスをとりながら観戦になる。

 

今年も福井の敦賀気比高校が出場する。6年前の春の優勝校である。

この年の敦賀気比の試合は、記憶に焼き付いて忘れられない試合を見せてくれた。

ここから当時の記事を少し編集し転載する。
大阪桐蔭には、この春は優勝してほしいと願っていたが叶わなかった。
その大阪桐蔭をコッパ微塵に切り捨てたのが、この春の甲子園を沸かせた福井の敦賀気比。
その立役者が、言うまでもないがピッチャーの平沼翔太選手。

そしてもう一人、ヒーローがいた。「17番のヒーロー」、松本哲幣選手である。
17番の背番号からするとそれは外野の控え選手。

その松本選手が高校野球界の新しい記録を作り、大きく優勝に貢献した。

準決勝戦の大阪桐蔭戦で、2打席連続の満塁ホームラン弾を放った。

これが高校野球100年の歴史で、史上初となる大記録で後世に残るものとなった。
そして翌日の東海第四との決勝戦でも決勝打となるツーランオームランを放った。

そして見事、敦賀気比に優勝をもたらした。

 

毎日練習が終わって、宿舎で素振り1000回~1200回するという。

甲子園に臨む前の素振りで、いままでに感じたことのない

" 打てるポイント " を見つけた、とコメントしていた。

17番の選手の絶え間のない努力が大きな大きな晴舞台で実を結んだ。


とくにスポーツの世界では努力を重ね大記録を達成する直前には、

なにかが降りてくるという。そんな神がかりとしか思えないことが

今回、松本選手にもあったのだろう。

 

今年、こんな状況下で高校野球も幕を開けようとしている。

その中に敦賀気比が顔をそろえた。再び、コロナを吹っ飛ばしてくれる、

新たなヒーローが現れるのを期待してやまない。

レポート/ 渡邉雄二  写真 / スポニチアネックス & 日本高等学校野球連盟 より転載

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「神棚」効果で会社が儲かる、という話。 【おやじ感想文シリーズⅣ】

2021-03-12 15:24:11 | おやじ感想文シリーズ

数年前、「なぜ儲かる会社には神棚があるのか」

(あさ出版/著者:窪寺伸浩)という本がちょっと話題になった。
著者の窪寺伸浩氏は、東京・中野で材木屋を経営している社長さん。

それ以外に「神棚マイスター」というユニークな肩書き(?) をもっている。

神棚に関しては知る人ぞ知る有名人。

その窪寺氏が「なぜ儲かる会社には神棚があるのか」という

ちょっとユニークなビジネス分野の本を出版した。


窪寺氏によると、儲かる会社には神棚があり、

逆に倒産した会社の85%は会社に神棚が祀ってなかったというデータがあるそうだ。

考えると、会社の将来を神棚の有る無しで判断するなんて

非現実的で馬鹿げた話だ、と思うが・・

しかし、日本独特の慣習なのかもしれないが、

その会社に神棚が祀ってあるということは、

地域に根ざしているという見方ができるという。

神棚はだいたい天照大神をお祀りしているが、

併せて地域の神社のお札も祀っていることが多い。


ということは、地域との結びつきが強いということ。

地域の中にとけ込んで仕事をさせてもらっているという考え方につながっている。

その社風が社員にもよき慣習として根付き、

地域貢献につながっていくということになる。


もう一つ神棚を祀ることで経営に好影響を与えているのが、銀行員の目にある、という。

神棚があるから融資がスムーズということではないだろうが、

神棚がいつも清掃されているとか、お榊がいつも青々としていることが重要らしい。
この会社の代表者が神棚をきれいにすることで、

事業の発展を祈念しているということにつながっているようだ。


神頼みではなく、神棚を大切にする心(社風)が

会社の発展をより促進させるということになる。

非科学的な話ではなく理にかなった話として「神棚」を取り上げている本である。

 

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