「ドンキホーテ」の作者スペインのセルバンテスは、徳川家康と同年に死去している作家。
四十年ほど前、ピーターオトゥール主演で映画化された。日本では松本幸四郎主演で,未だにロングランを続けているミュージカルが「ラマンチャの男」
「ドン・キホーテ」という作品が、現在に至るまで支持されている理由は、この世の汚辱に絶望し、ほとんど狂気の沙汰で自分の憧れる「騎士道」に邁進する「思いの強さ」のようなものに、人々が限りない郷愁をそそられるからに違いない。
誰でも人は、幼い頃、「こんな人物になりたい」と思って過ごすものだ。ところが次第に、かつてあれほど思いこんでいた「夢」を忘れ去り、唯々「現実」の生活に埋没していくのである。
次は、「ラマンチャの男」の中の主題歌、「見果てぬ夢」の詩の一部
不可能な夢を夢見て
かなわぬ敵と戦い
耐えがたきを耐え
辿り付けない所へ辿り着こうとし
正せない悪を正そうとし
純粋に遠くから人を愛し
どんなに可能性がなくても
どんなに離れていても、正義のために戦い・・・・・
枯野を歩む作者は、痩せ馬ロシナンテに跨り、従者サンチョ・パンサと進むドンキホーテの姿を、その先にある風車と共に想像したのだろうか。
ドルシネア姫の気分に浸りながら・・・・