一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

冬鴎 生に家なし死に墓なし        加藤楸邨

2010年11月15日 | 

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「俺たち鴎は、抱卵のための営巣はするけど、熊のように穴に住むこともないぜ。寒い冬の海の浮き寝暮らしもへっちゃらさ。

 俺たちを支えるのは、どんなものにも喰らいつく、食に対する貪欲さなんだ。鰯を追いかけどこまでも・・・。家など、まして墓など話にならない・・・人間ほどアホではないわさ」

墓なし=儚し 

「岸壁、家・大都市・ゴミ捨場・車・道路・焼却場・原子力発電所・病院を作って医療費がどうのこうの・・・・

俺たちに有害なものを勝手に作りやがって・・・・

人間が一番の迷惑さ。お陰でほんとに住みにくくなった。早く地球から消えてくれ。俺たちの住み安かった地球に一刻も早く戻してくれ」

寄生虫を除く地球に住む全ての生き物の代表「鴎」

 

楸邨さんがそう思ってこの俳句を作ったかどうか、私は知らない。

聞く術もない。有難い。

 

 


 

コメント
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