一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

男体山の頂上にいて咳き込めり

2010年11月18日 | 

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 20年ほど前、ある女性から句集をいただいた。とても面白いユニークな句集だった。

いただいたお礼に何か書こうと、句集の中から好きな句を選ぼうと再度読み進めるうちに、この句に目が止まった。

 日光連山を代表する男体山は、妻の女峰山、子の大真名子山、小真名子山、太郎山と共に火山一家の代表となっている山だ。

  さて、作者は、その山頂にいて咳き込んだ、という。「咳」は冬の季語であるから、標高2,486mの冬の男体山は雪もあって極寒であるから、登るのさえ大変だ。

そんな山頂に(来て)ではなく(いて)??????・・・・・・何か変だ。・・・・

そこで、はっと気付いたのは、もしかして、これは「男女の行為」を暗喩しているのではないのか。

それも女性上位で、頂上つまりその極みにある時、女(作者)が咳き込んだ、ということなのではないか。

 こんなトリックのような俳句があるんだなあ。いや、これは実に面白い。参った、参った。私の解釈が正しいかどうか、彼女に聞かねばならないなあ。

礼状を出さずにぐずぐずしていると、先に彼女が訪ねてきてしまった。

 


 

コメント (3)
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