一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1131   三猿を強ひる国あり寒に入る   和北

2014年01月08日 | 

1、『論語』に「非礼勿視、非礼勿聴、非礼勿言、非礼勿動」(礼にあらざれば視るなかれ、礼にあらざれば聴くなかれ、礼にあらざれば言うなかれ、礼にあらざれば行うなかれ)とある。これは、紀元前の最も古い四猿である。

2、インドのマハトマ・ガンディーは常に3匹の猿の像を身につけ「悪を見るな、悪を聞くな、悪を言うな」と自戒したそうである。

3、アメリカでは、三猿を用いて、猥褻なものを見たり、性的な噂を聴いたり、嘘や卑猥なことを言わないよう、子供たちを諭すそうである。

4、日光東照宮の三猿は、「子供のころは悪い事を見たり・言ったり・聞いたりさせないで素直に育てましょう」という親への訓告だそうである。

5、日本の政治家たちは、三猿を厳守している。例えば、アメリカの核の持ち込みは見ない。持ち込みを知っていても言わない、国民の声を聞かない。

6、福島の放射能漏れでも、政府、官僚、東電は、三猿をできる限り固守しております。

さて、この句の作者の国とは、一体どこの国を指しているのであろうか。私には、日本然り、アメリカ然り、中国然り・・・・・どこの国も同じだと思うのだが・・・・・

7、ところで、俳句をやっていて気付いたのだが、もう一つの三猿、見て見ざる、言って言わざる、聞いて聞かざる、というのがある。

つまり、見て見ざる(見ているのに、心に留まらないのは、見ないのと同じ)言って言わざる(いくら言っても相手の心に届かないのは、言わないのと同じ)聞いて聞かざる(聞いても心に響かないのは、聞かないのと同じ)

 私などは、見ても良く見ていないような馬鹿なのだが、お蔭様でこの年になっても、日々新しい発見の喜びがあるんです。だから馬鹿は有り難いんですね。めでたし、めでたし。

コメント
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