一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1132  平成を餘分とおもふ似非柳葉魚   喜孝

2014年01月09日 | 

(へいせいを よぶんとおもう えせししゃも) 

 シシャモ(柳葉魚)は、襟裳岬あたりの北海道東海岸のみに生息する魚だそうである。鮭と同種で、川で孵化し、海で育ち再び遡上し産卵するという。季語として冬になっているが、どちらかと言えば、鮭同様秋に近い。

 現在全国に出回っているシシャモのほとんどが、本シシャモとは種類が違う、ロシアなど輸入品のキュウリウオやカラフトシシャモ(カペリン)だそうである。つまり、似非シシャモ。似非とは、似ているが偽物であること。

 作者は、大正・昭和を生き抜いてきたのであろうか。そして、平成を余分に生きている、と言うのだから相当の御長寿なのだろう。余生ではなく、余分と言うところが不真面目というか、投げやりというか。似非だろうが、そんな気分が私とよく似ている。

コメント
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