(ゆのまちの ろじはさびれて みかんうる)
実際、日本中の町が、特に旧商店街が寂れている。原因は、郊外に続々と上場企業の大規模店舗ができているからだ。駐車場が広く、品揃いが豊富で、かつ値段が安いから、周辺の町からも人々が集まり、大盛況だ。
反対に、駅前商店街は閑散として客が来ないから、小売店は閉店に追い込まれている。いわゆるシャッター通りである。旧商店街の活性化に成功している例も報告されてはいるが、たぶん焼け石に水、時代の流れには逆らえない。
温泉街も同様で、老舗旅館が次々と大手に買収されている。買収されるのはまだ良い方で、小旅館はそのまま空き家になって朽ちかけている。
そんな路地に無人の200円蜜柑がビニールに入れられて売られている。ところが、聞くところによると、夕方回収に行ったら、コイン入れに全くお金がなくて、蜜柑も無くなっていることもしばしばらしい。
路地が寂れて、人の心も寂れている。うー、さびー。