(おしょうがつ ざこねのなかに ねこにひき)
本来の「雑魚寝」とは、大勢の男女が一堂に集まって,雑魚(ざこ)のように入りまじって寝る風習を言うそうである。年越しの夜,宵宮(よみや)や季節の変り目の行事におけるお籠りの際に行われた。有名な京都大原の雑魚寝は,江文神社の拝殿で、かつては節分の夜に行われたそうである。吉井勇の随筆「雑魚寝」が、失われてしまった雑魚寝の風習を語っていて面白い。
この句の雑魚寝は、子供、孫たちが集まっての雑魚寝であろう。その中の猫二匹である。気になるのは、そろそろ猫発情の季節であるからだが、たぶん去勢避妊済みの猫で心配は御無用であろう。