キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

本「おまけの博物誌」

2012年11月27日 | Book

日本のオマケ文化の歴史を紹介した本。著者は、テレビ番組でよく登場するおもちゃ評論家。
コンビニに行くと、販売促進のためにオマケがついた商品を良く見掛ける。オマケが付くと購入意欲が湧いてくるのは、今も昔も変わらない。そもそもオマケという言葉は、関西が発祥だったらしいが、言葉の由来はよく判っていないらしい。
オマケ文化に貢献したのは江崎グリコで、商品にオモチャを付けて売る商売が大ヒットし、それを真似た他社も様々な企画でオマケ文化の発展に寄与した。お菓子についたオモチャからカード、雑誌の付録まで著者が収集したオマケの事例を写真付きで紹介している。戦前戦後のオマケについてはよく知らないが、本文の最後のほうに出てくる仮面ライダースナックのオマケの話は、小学生の頃だったのでよく覚えている。友達が仮面ライダーのカードを集めるため、親に頼んで仮面ライダースナックを一箱まとめ買いし、お菓子だけを箱ごとくれた記憶がある。カードには興味が無かったので、タダで大量のお菓子を貰って喜んだ。
オマケは、子供にコレクションの楽しみを与えてくれる。それは今も変わらないと思うが、逆にお金の無い子にはコレクションの世界は厳しいと思う。著者も実家が割と裕福なので、コレクションを趣味にすることができたのだろう。彼が集めた素晴らしいコレクションをこれからも紹介して欲しいと思う。
ちなみに、子供の頃は友達と給食の牛乳瓶の蓋を集めて、自分たちでゲームにして遊んでいました。蓋を集めるのもコレクションですが、当時は何の価値も無いと思ったので、小学校卒業時に捨ててしまいました。今思えば、これも歴史的には貴重なコレクションになったかもしれない。コレクターにはモノに対する愛着や集める情熱が必要ですが、牛乳瓶の蓋に愛着は湧かないし、もし当時、牛乳瓶の蓋を必死に集めていたら変人扱いされていたでしょう。世間の視線に耐えられる図太さと長く続けられる情熱も必要です。そういう資質が無いと、コレクションを趣味にするのは難しいかもしれません。

たとえコレクションではなくても、長く生きていると誰しも少しだけ自慢したくなるモノを持っていると思います。(Facebookにはそういう事例が満載ですが)押入れにある遺物を探し出し「ぷち・モノ自慢」みたいなことをやってみたくなりました。忘れ去られた記念品が結構ありそうです。


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