独り勝ちするレースほど面白くないレースはない。F1の場合、それが続いて人気を落とすことになってしまった。確かに、個人もチームも勝利を目指すことは目標であり、あくまで結果論でそうなってしまったと思うが、独り勝ちを変える手立てはレギュレーションの変更で、スタートをリセットするのが手っ取り早い。
ということで、今年からF1の規定が変わり、スタートラインが同じになるはず、、、だったのだが、それに全く追従できないメーカーがある。それがホンダだ。昨年までの不甲斐ない成績を覆すため、今回のレギュレーションの恩恵を最も受けるメーカーがホンダと思われていたようだが、現実はそう甘くないようだ。事前テストでは、ラップタイム、周回数ともに最下位に甘んじ、毎回トラブル発生でろくに走ることもできない。監督はチームが頑張っていることをアピールしているが、その頑張りが結果に全く結びつかないのだから悩ましい。80年代のホンダは、欧州メーカーのエンジンに対し、品質の高さ・信頼性で群を抜いていたと思う。高性能でしかも壊れない。これぞ日本製と言えたのだが、今のF1では、ホンダは低性能で壊れてばかりで、完全に立場が逆転したように思う。まあ、数年前から市販車でもリコール続きで品質の低さをアピールしているわけなのでF1も推して知るべしと思っている人もいるだろう。
第三期のF1挑戦でも数年掛かってやっと1勝したのみなので、今回も1勝できればいいくらいの大らかな気持ちで見てやって欲しいと思う。でもそれでもダメだったら潔く撤退するしかない。F1挑戦を何度も失敗して傷ついたホンダブランドを復活させるには、過去のF1の栄光を忘れるしか無さそうだ。