雷電と言えば、雷電為右衛門、、、ではなくて戦闘機の雷電です。
局地戦闘機・雷電という本を読んでみました。
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零戦の設計者、堀越二郎が零戦の次に取り組んだ戦闘機が、局地戦闘機・雷電でした。
局地戦闘機とは、敵の爆撃機を迎撃するための戦闘機で、速度と上昇力にウエイトを
置いた機体のことを言います。制空戦闘機である零戦とは逆のタイプの機体で、
堀越技師は基本設計を行った後、次期制空戦闘機の烈風の設計に携わったため、
雷電は改良が進まず、多くの故障や墜落事故に見舞われます。零戦よりも大きなエンジンを
積んだ為、視界が悪く離発着時が難しかったり、翼面荷重が大きすぎて小回りが利かず、
かなり操縦が難しかったらしい。また、大型機の迎撃機としても高空性能不足で、
B-29の迎撃には力不足だったようです。この本では、前半が雷電の開発から生産まで、
後半が雷電運用部隊の活躍を描いています。
零戦の設計で(宮崎駿の映画の主人公としても)有名な堀越技師が雷電や烈風を
設計したことは、軍用機マニア以外にはあまり知られていないと思います。雷電の開発は
中途半端なままで、烈風も実戦に間に合わず、もう少し時間があればどちらも良い機体に
仕立てたと思いますが、戦況がそれを許さなかった。この難しい機体の開発、運用に
関わった人達は、何とか使えるものにしようと努力していましたが、同じ失敗を繰り返したり、
製造の単純ミス等ノウハウの蓄積や伝達のところで多くの問題を抱えてようです。
そういう基本的なところで、アメリカとは決定的な差がありました。
雷電の開発経緯を読んでみると、そういう印象を強く感じました。
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