キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

本「風太郎の死ぬ話」 

2012年11月02日 | Book

「忍法帳」で有名な山田風太郎の「死」に纏わるエッセイ集。幼い頃に両親を亡くし、戦争で友人を亡くした彼にとって人間の死は重要なテーマであったようです。(有名人の死に方を集めた「人間臨終図巻」のような著作もある)この本では、著者の自分の生き方と「死」についての考えをエッセイという形で記述しています。例えば、死について、オリジナルのアフォリズム。「人は管につながれて生まれ、管につながれて死ぬ」
生まれるときは母親からの管、死ぬときは病院の管という例えらしい。テーマはシリアスだけど、とてもユーモラスで面白いエッセイです。この本を通じて感じたことは、戦後の世代は自分がいつまで生きられるかを考えますが、戦中派の人達は自分がいつ死ぬかを考えているように思えます。余命を常に意識する人生は、閉塞感もあるかもしれないけれど、人生を充実させたり意味を見出したいという気持ちは、戦後世代の我々より強いかもしれません。


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ハロウィンについて少しお勉強 | トップ | 2012 入間基地航空祭 戦闘機... »
最新の画像もっと見る

Book」カテゴリの最新記事