この話の題名に困ってしまいました。
女の子同士の幼馴染なので、「竹馬の友」は如何もね、と思ってしまいましたが、
「まま事の友」というのもねぇと、「幼馴染」では余りにもそのままだし、と考えて、
考えてみると、私って結構お転婆で、その私と似たような事をしていた女の子、というのがみそかなと、
そうなんですね、Lさんとおままごとした覚えがない気がするんです、私。
やっぱり、友達って「類は類を呼ぶ」かなと、当たり前に「竹馬の友」でもOkなんじゃないかなと思います。
おばさんに、今度その子がいたら紹介してあげるから、お友達になるといいよと言われて、
私も新しいお友達ができる事に嬉しい期待感を持つ事が出来ました。
何しろ、外遊びで遊ぶ子といえば男の子ばかり、外で遊べる女の子のお友達、
外で遊んでいるのですから、当然外遊びの出来る女の子だと思います。
『やった!、嬉しい!』
と期待に胸が膨らみます。
それから何日経ったでしょうか、もう翌日の事であったかもしれません、
私は何時もの場所に籠って屈み込んでいました。
いたいた、という声に振り向くと、おばさんがこっちこっちと手招きします。
この子だよ、話をしていた子は、言われて見ても誰も見えません。
誰もいないけど、と、私がおばさんに寄って行くと、いましたいました、
恥ずかしそうにおばさんにくっついています。
色白で、私より背が低く、可愛らしい顔をした女の子でした。
外遊びの出来る女の子、思い描いていた女の子とは違う可愛らしくて弱々しそうな子に、
戸惑ってしまいましたが、こんにちは、初めまして、Junです。Junちゃんって呼んでね。
と手を差し出します。
が、その子からはお返事も手も出てきませんでした。
もう一度繰り返してみましたが、やはりどちらも返って来ません。
こうなると私も眉間に皺が寄ってきます。
『この子、お友達になりたく無いんじゃないかな。』
そんな風に思ってしまいます。
その子を残して、もう家に入ってしまったおばさんを呼び戻して、
この子はお友達に成りたく無いらしくって、返事をしてくれ無いと訴えます。
私が言う事に何も返事を返さないから、お友達に成りたく無いんだわ。
と、私が言うと、おばさんが困ったねぇと言い、その子は帰ってしまったように思いますが、
私の方が帰って来てしまったのかもしれません。