神が宿るところ

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瀧山神社

2016-06-01 23:02:32 | 神社
瀧山神社(りゅうざんじんじゃ)。
場所:山形県山形市上桜田5-10-20。「東北芸術工科大学」南西角の交差点から西へ約400m。駐車場なし。
伝承によれば、蔵王連峰の「瀧山」(標高1362m)は和銅元年(708年)に行基が開山し、仁寿元年(851年)に慈覚大師(円仁。第3代天台座主)が山頂に自作の薬師如来を祀って「瀧山大権現」として中興して以来、平安時代には「医王山 瀧山寺」を中心に「三百坊」と呼ばれる一大霊場となった。しかし、正嘉2年(1258年)、鎌倉幕府の執権・北条時頼に閉山を命ぜられ、徹底的に破却されたとされる(前項「三百坊跡」参照)。閉山後、「瀧山大権現」は、現・山形市の中桜田字桜神前に移され、「瀧山神社」として崇敬された。そして、寛政2年(1790年)には、同敷地内に「石行寺」(2016年5月21日記事)の末寺として天台宗「医王山 瀧山寺」が再建されたという。近世には「瀧山大権現」(「瀧山神社」)の祭神は不明であったが、「桜神」とも呼ばれており、明治7年に祭神を木花咲耶姫命として村社に列せられ「桜神社」と称したが、明治12年に「瀧山神社」と改称したという。なお、蔵王連峰主峰である熊野岳山頂に鎮座する「蔵王山神社」は、「瀧山」(本宮)・「酢川温泉神社」(口ノ宮)(2016年5月7日記事)・「熊野神社」(離宮)を三社一宮としており、5月8日の当神社の祭礼は「蔵王山神社」と合同で「瀧山」山頂で行われているという。


写真1:「瀧山神社」社号標


写真2:社殿正面


写真3:社殿。西向き(前面道路と平行)。「瀧山」は南西方向にあり、ずれているが、「瀧山」を遥拝する意だろう。


写真4:同敷地内にある「瀧山寺」。本尊:薬師如来。
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