求める時に求めるものはやってくるのか。
求めてはならない時に求めていたものがやってきて、抱え切れない状況で、それを望まないことはできるだろうか。
その時を逃がしたらそれは二度と訪れはしないのかもしれない。
いやそうではなく、その時を見送ったからこそ、次に訪れるものこそがもっと素晴らしきものであるのかもしれない。
主人公の若者は迷わず詩の方を選び会議室を飛び出していくが、社長は未来の後悔を投げかけて引き止めようとする。
「未来も後悔も永遠ではないはず」
清々しいばかりの決断。
そこにある「さよなら」は少しもかなしくはない。
失った縁の先に新しい世界が待っている。