国債を刷れ!「国の借金は税金で返せ」のウソ | |
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彩図社 |
廣宮孝信氏という経済評論家の方の書いた本である。全体の論調は、三橋貴明氏と同じく、国債は刷っても日本は破たんなどしない。金融緩和と財政政策が日本を救う道だといっている。
この中で一番驚いたのは、政府支出を減らして財政再建した国はない、というもの。サッチャーもレーガンも、政府支出は増加させている。それ以上にGDPが増えて、税収が伸び、財政が再建されている。
これは政府支出すると、乗数効果が働き、GDPが支出以上に伸びるというものだ。最近の各国の実績やシミュレーションで説明されている。そして支出を減らしているのは世界中で日本だけなのである。そして日本だけがGDPを減らして、あるいは伸びないでいるのである。
廣宮氏は、政府支出のうち、公共事業だけではなく、年金等のような所得移転系の福祉予算でも乗数効果があり、とにかく国債を刷って、支出を増やせば、GDPは増えるというのである。
ここまで極端な考えは初めてだ。そのうち、こういうことを言い出す人が増えてくるかもしれない。マクロ経済は面白いぞ!