資格マニアの徒然草ブログ

目標としていた70歳で五百資格は2年前倒しで達成、今年は百名山完登が目標、徒然なるままに書いていきます。

町工場の娘

2015年03月26日 | 診断士活動(実務従事他)
町工場の娘
諏訪 貴子
日経BP社

 先日の建設業経営者セミナーで講演を聞いた方の著書である。大田区の町工場の娘として生まれ、先代が突然亡くなってから社長に就任し、10年間、挌闘の物語である。

  就任して3年間でジリ貧から脱出した。1年目は意識改革、2年目はチャレンジ、3年目は維持・継続・発展、そしてこれが終わってからは人材の育成だ。どこの会社にもあるようなパターンである。

 また、この方、経営学を学んだ訳ではないし、MBAを取ったわけでもない。しかし、業務の改善等は中小企業にでも実に参考になることをやっている。PDCS、5S、クロスファンクショナルチーム、大阪弁の日、提案制度、QC発表会、、新入社員との交換日記、旅行会、スポーツクラブの結成などだ。

  創業者は、「カリスマ」で、従業員を引っ張ることができる。しかし、二代目はそうはいかない。何か、それは「合理性」だという。二代目は原理原則を大事にして、とことん考えて、合理的に判断するしかない、会社の経営でも,私の好きな「SWOT分析」をよく使ったそうだ。

 SWOT分析とは、S会社の強み、W会社の弱み、O会社の機会、T会社の脅威を紙のカードに書き出し、これを整理する。すると、会社のこれからの進むべき方向が見えてくる。著者がSWOTを作って、取引先の方に聞くと、外から見た見方が不足していると言われた。その結果、自社の強みは、「対応力」だと知った。対応力とは、急ぎの注文にも対応でき、一緒になって考えてくれることだ。これこそ中小企業の機動力である。

 このため新しい生産管理システムを導入した。現場でカスタマイズも図って、自分達で導入したと思えるようになったという。システム導入の苦労も書かれている。現場の反発もだ。この辺は私も昔、同じことをやっていたため、よくわかる。そうか、あの苦労をしたのかと。

  この本、中小企業の生き方に示唆を与えてくれる。私にとってもこれからの診断に役に立つ内容であった。また引き出しが一つ増えたようだ。