資格マニアの徒然草ブログ

目標としていた70歳で五百資格、2年前倒しで達成しました、これからはジャンルに関係なく、徒然なるままに書いていきます。

戦史検定とそれでも日本人は「戦争」を選んだ

2016年11月09日 | 政治
それでも、日本人は「戦争」を選んだ
クリエーター情報なし
朝日出版社

 今日はやや硬い話。新聞を見ていて目に留まった書籍である。以前から、なぜ日本は勝つ見込みのない戦争を始めたか、疑問であった。それに応えてくれるかもしれないと、キンドル本で購入。

 私、もともと政治はノンポリなんだが、サンケイネットニュースやこれに関連した雑誌WILL等を読んでいると、だんだん日本の戦争は侵略戦争ではなく自衛戦争であった、という考えが頭に残るようになった。そこでこの本、出版社は朝日出版社だから、そっち方向のことが書かれているだろうとは推定がつく。サンケイなどで、頭が右に揺れているから、少しは左に戻すのも目的だ。

 戦前の出来事は皆繋がっているのだが、一つ一つの戦争を切り離して考えていく。まず、日清戦争。これは、朝鮮への影響を巡る清と日本の争いだ。朝鮮との貿易で儲けよう、そして人口が多く食えない日本から朝鮮へ進出するのもが目的だ。これはどちからというと侵略戦争だ。次に日露戦争。この戦争の直前の交渉では、ロシアは、朝鮮の北半分から軍隊を引き、中立にせよ。日本と朝鮮の間の海峡の通行をロシアはフリーにしろと、と言っていた。ロシアの横暴である。それがために国力の違う日本が戦争をした。これは自衛戦争だ。

 そして時代は変わって、第1次世界大戦、日本はドイツの租借地チンタオと南洋を占領する。そしてその鉄道もだ。当初、中国からドイツが奪ったんだから、中国に返すといって始めた戦争だが、戦争が終わっても日本は返さない。南洋は何のためか、海軍の寄港地だ。従ってこれも侵略だな。満州事変。満州に日本人が移住するのと、その安全保障が目的だ。これも移住事体が自衛とは言えない。日中戦争は偶発的に起こったが、中国北部のへ勢力拡大と貿易の利益、これも自衛とは言えないだろう。

 最後の太平洋戦争は、その直前、アメリカが、日本の資産凍結や石油の禁輸などをしたため、やむなくインドネシアの石油など資源を押さえるため、戦争になった。これは、その時点から先を考えれば、自衛戦争だ。

 というわけで、大半が侵略で、一部が自衛となった。ただしこれ、この著者加藤陽子氏の調査・考察によるものだからね。左系の出版社だからそうなるのかも。私の振り子は、右に傾いていたが、これで少し左側に戻ったかな。全体はまだ右寄りだが。主張の違う本を読むのもたまにはいい。

 戦争の検定といえば、戦史検定があります。私は都合で受験できないので、詳しくは知りませんが、Webで確認してください。

 

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