台風が去ったと思ったら、今度は北海道で地震だ。北海道では電力が全面停止しているというニュース。徐々に復電しているそうだ。被災された方には、お見舞い申し上げます。
さて今日は、この間の台風で感じた話。今年はとにかく台風が多い。テレビで気象予報士が台風の東側と西側で風の勢いが違うと、ドヤ顔でしゃべっていた。そんなこと常識だわい、と思って聞いていいたが、そうでもないか。気象予報士22回連続落第生が、ちょっと解説する。
台風の風は、低気圧だから、反時計回りだ。ちなみに高気圧は時計回り。従って、台風の東側では台風の風と、台風の進むスピードが重なる。西側は逆だ。ここまでは知ってる方も多い。今回は、どのくらい加減算になるか計算してみよう。
仮にその台風の進むスピードが、時速36㎞としよう。これを秒速に直すと、36,000m ÷ 3600秒 = 10m/s となる。仮にその台風自体の風速が30m/s とすると、東側は、30+10=40m/s となる。西側は減算して20m/s だ。つまり、2倍の風の違いが起きる。もっとも実際の台風の風は、単純ではないし、予報の風速数字も、このあたりが含まれている可能性もある(図で暴風警域の幅が東側と西側で違う)から、こんなに簡単ではないが。
まあ、知識として知ってれば、役に立つこともあります。もういっちょ。台風の東側を「危険半円」という。昔は右側を「可航半円」と言ったそうだが、今はこの言葉、使わない。大丈夫と誤解するからだ。以上、気象予報士22回連続不合格者からの講義でした。
気象庁HPより