さて、御在所岳を後に、近鉄で榊原温泉口駅へ。着いたが、バスやタクシーがいない、どうしたもんか、宿に連絡すると、迎えに来るという。タクシーの運転者が不足しているそうだが、ほんとだねえ。
着いた宿が、「清少納言」。枕草子の作者が宿名になってる。清少納言の枕草子では、117段で、ゆはななくりのゆ、ありまのゆ、たまつくりのゆ、と当時の日本の三大温泉が書かれている。その温泉だ。
現在の名は、榊原温泉。宿は3軒。ポスターに、日本三名泉、恋の湯治場と いうから、心の病を治す温泉か。
さっそく入浴だ。入口ののれんはそれらしい。
源泉は二つあり、泉質は、どっちもアルカリ性単純泉(低張性アルカリ性低温泉)で、泉温は、31.1℃(もう一方は25.0℃)、ペーハーはどっちも9.5とアルカリ性だが、溶存ガス成分は0.31、0.41g/kl と薄い。
アルカリ性だけあって、肌はツルツルになる。湧出量は100ℓ/分と200ℓ/分と、こちらはまずまずだ。露天はなく、内風呂のみ。
まあ、平凡な温泉だが、あの清少納言の書いた枕草子に乗っている温泉だ。ありがたや,ありがたや・・ 夕食の器が変わってる。
翌朝、もういちど枕草子を味わって、入浴。正直、関東からは遠く、不便で、他に観光地などもなく、たぶん、もう来ることはないような温泉でした。