kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

どのように組み立てるか

2021-01-21 | 陸上競技

何となく思うことを。

 

うちのように「普通の選手」がどのように練習をしていくか。ここは大きな課題があると思っています。陸上競技はシンプルに「差」がでます。ほとんど練習をしていなくても「速い」選手は存在します。そのような選手であればどのような形の練習をしてもある程度は速くなります。身体作りをするだけでも出力が上がるし、身体が安定してくるので速くなる。

 

うちは普通です。だからどのように練習を組み立てるかが重要なのかなと思っています。根本的な部分として「練習うに真面目に取り組む」というのが必要です。「雨が降ったら練習が休み」と喜ぶ部活動もあると思います。それはベースに「練習はやりたくない」というのがあります。「速く走れるようになりたい」と思うのであれば「練習を積む」というのは当然ながら必要になります。「走れないからラッキー」と思うのは困るなと。同時に「練習をしなければいけない」とヒステリックに思い込むのも避けたいなと。「練習をやらなければいけない」という思いが強すぎてしまうと結果的に良い方向には進みません。そういう部分も考えながらかなと。

 

前の記事に150mを久々に走ったことについて触れました。気になって見直してみると殆ど走っていません。前走ったのを探すことさえ難しい。それくらいやっていない。この数年は120mを時間を空けて行うような形になっていました。本数も少ない。こうなるとうちの選手には効果が下がってしまうのではないかなと。きれいな練習になってしまう。

 

前任校で400mを中心にやっていたときは150m×5本を3セットくらいはやっていました。400mトラックを使って50mwalkで1分つなぎ。これはかなりハード。自分自身が現役の最後の方で経験した「150mは恐ろしくしんどい」という部分と師匠が「150m中心」だったことが一致したからです。1分レストでの5本は半端なくきつかったと思います。それでも「マイルでインターハイへ」という思いが選手を突き動かしていました。上述の「ヒステリックな練習」に近いものがありました。当時は気づけませんでしたが。

 

そこから競技場に行かずにグランドで練習するようになり150mや120mを中心に走るようになしました。400mを中心にやっていたときはスプリントに関する考え方も今よりももっとアバウトでした。技術的なことをやっているようで本当にやるべきことにはなっていなかった気がします。短い距離をある程度走りながらでした。バトンを中心に練習を組んでいたので気がつけば無名校から12秒14、12秒17、12秒36の3人の選手が出ました。もちろん、選手が「普通」ではなかったのかもしれません。このあたりのことも今の練習のベースにはあります。

 

いつの間にかきれいな練習になっている。更に「技術的なこと」が多くなっていてしっかりと走ることが減っている。300mを3本とかが「しっかりと走る」という位置づけではありません。距離的なものよりも「最大スピードを出す」「最大スピードを維持する」ことを大切にしなければいけないのではないかと考えています。昨年度は120m-120m-90mを1セットやることが最大になっていた。これでは「走りながら身につける」ことができないのかなと。時間をかけてでもこの距離を数セットやるほうが今のうちの選手には合っているのではないかと。

 

「ショートスプリント」と「150m」は同じ日に組み合わせるようにしています。これも正解かどうかはわかりません。うちにとっては「150m」は長い距離です。それだけを走るのは避けていなと思っています。あくまで「ショートスプリント」中心に最大スピードを上げるための練習をしていってそれを「150m」につなげていく。この距離が最後まで走りきれるといいのかなと。

 

単純に「150m」を走るわけではありません。今更ですが「T走」と書いているのは「タイヤ走」です。練習環境のこともあり坂道などで走れない。それを補うためにT走を入れています。前に進みたいけど進めない。それでも膝の引き出しと腰の移動を合わせていく。軽いタイヤを引っ張るようにしています。パワートレーニングではなくあくまで「技術練習」としての位置づけです。「加速段階T走」では意図的に重くするためにブロックやプレートなどを入れます。最初の数歩で大きく重心を動かすためのある程度力を発揮しなければいけない。使い分けです。

 

150mTをすると間違いなく最後の方は進まなくなります。疲れてきて接地荷のポジションが前にずれるからです。良いポジションに入ろうとしてもタイヤの負荷で腰が進まなくなります。前接地になると進まない。これを最後まで身体の真下で捉える感覚になるかどうか。makinoは高校時代、鬼のようにタイヤ引きが強かった。タイヤ引き100m選手権があったら間違いなく勝っていたと思います。パワーがあったからという話もありますが。

 

前任校では120mTの頻度が高かった。技術的なこともやっていましたが「動きながら身につける」部分が多かったと思います。この部分はやはりやり続けなければいけない。しんどいメニューなので「前向き」でなければできません。T走で往復などをするのではなく今のところは1本1本最大スピードで走ることがメインとなっています走り終わったら斜めに歩いて戻る感じです。「追い込むこと」がメインではなく「技術的な変化を生み出すこと」がメインです。

 

「ショートスプリント」と「150m」の組み合わせ。「150m」と「T走」の組み合わせ。これを続けていきたいと思っています。技術的な変化を求めるあまり、「考えすぎる」ことが怖いなと思う部分がありました。これを克服するためには「走りながら身につける」ことが重要。「わからないでやらない」ドリルと「わかっているけどやらない」ドリルはあると思います。技術的なことを抜き出してやることで「動きの基礎」を意識づけながらもっと「動きながらやる」部分を大切にしたいなと思います。

 

まとまりませんが。一応頭の中にあることを文字にしておきます。

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久々に150m

2021-01-21 | 陸上競技

水曜日。この日も私は前日に引き続き課外。1時間と決めているのでその時間内で。こういう時間は嫌いではありません。生徒が「学びたい」「できるようになりたい」と思って質問をしてくるのであれば時間を使っても惜しくないと思います。「やりたくない」という生徒に無理やり覚えさせるのは活動としては良くないと思っています。それでも学校教育としては「無理矢理でも覚えさせる」ことが求められるのかもしれませんが。

 

練習に関しては任せて。この日はどうしても走りたかったので時間の流れをメニュー表に明示していました。全体の流れからしてどのメニューがどれくらいの時間帯に終わっていなければ間に合わないだろうという感じで。最後の走練習に時間を割きたかったのでそれ以外のメニューを少なめにしていきました。いつもはあれもこれもやりたくなるので消化不良になります。「走練習中心」としていたのでそこにどれだけ時間を使えるか。

 

バランス系を簡単に行ってから上半身下半身、道具を並べたりするのに手間取るのでその場での「ハードル股関節回し」をやめて少しずつ前に進む「リズム抜き」だけに。股関節周辺に刺激を入れておきたいというのは常にあります。この部分をどうするか。その後にハードルドリルを入れていたのでそこで十分かなとも思いましたが。状況を見ることができませんでしたが一応入れることに。ドリル系もほとんど省略して「ハードルドリル」のみ。私がグランドに着いたときにはここがちょうど終わるところでした。55分くらいでここまで終わっていたでしょうか。予定通り。

 

DM投げをやってからスタート腰押し。二次加速スティックから前半マーク。少し重いかなという感じは受けました。歩いて帰る時間で股関節周りをしっかりと動かすように指示。空気が微妙に重いというのもありました。ここをどこかで誰かが打破できると良いのですが。まだまだ課題はあります。そこからショートスプリント。通常は3本ずつにするのですが先のことを考えると難しいだろうなと思って減らしました。40m×2ー50m×2ー60m×2。これを2セット。これまでは1人ずつ走っていましたがペアで走らせました。他者と一緒に走っても自分の走りができるようにする。ここも大きな課題です。走力の差も浮き彫りになります。短い距離なのでスタートで出遅れるとしんどくなる。自分の今の力と向き合うことになるのでしんどい部分もあるかもしれません。それでも他者と走ることでしかできなこともあるなと。

メインは150m。これは本当に久しぶりです。1年くらい走っていないかもしれません。そういう部分もスプリントに影響するのかもしれません。秋になって120mを走ったのですが数本走ったらもう走れないという感じでした。これでレースで力が発揮できるはずはない。「距離」と「本数」を重ねればいいかと言われたら違う気もします。そこに至るまでの「準備」が不十分だったというのもあるでしょう。120mを2本走っただけで完全に動きが崩れていた。そこを改善するために少しずつ走るようにしてきました。

 

この日は150mT。この冬の最大目標はここの距離を最後まで走り切ることです。グランド状況も影響するのでこれ以上長い距離は走れません。しかし、150mTができれば十分対応できると思っています。最後まで動きを保てるようになれば200mでも走れると思います。長い距離や過剰な本数を必要とはしないと思っています。これはあくまで私見なのでわかりませんが。1セット目が150mTー120mTー120m-120m。これだけで秋の最大本数を越えています。基礎体力としては上がってきているのでこれくらいの本数と距離は走れるようになっています。ハードル選手150mHを。これまで10台でしたが12台置いて越えていくことに。これはなかなかハードだと思いますね。

 

2セット目は150mTー120mTー120m-90m。3セット目は150mTー120m-90m-60m。この量が多いのかどうか判断に困るところですが。基本的には「全力」という設定があります。テンポ走のような感じではなく。150mTは「もたない」部分があります。それでも前半から突っ込んでいくことを求めています。最後は力尽きるかもしれません。無難に走り切る練習ではなく「行けるところまで行く」というのがこの手の距離のテーマです。300mではこれはできません。ギリギリの距離だから設定できる課題。

 

150mTのあとに距離を短くしていきます。この中で感覚の変化が生まれればいいなと思います。負荷が減っていくことで走りやすくなる。疲労感もでてきます。その中で身体が「一番楽に動く」というのを覚えてもらいたい。普段は「動き」に関してかなりやります。そのため「頭で考えるのが先」になってしまう。あれこれ考えて走ることで「良い動き」から離れてしまうのではないか。そういう部分もありました。昨年はこの部分が大きかった気がします。「頭で走る」わけではない。スマートな練習をするがために動きが自然にできるようになっていない。ここは大きな課題でした。

 

3セット目は選手のテンションもかなり上がっていました。こういう雰囲気の中であればある程度の乗り越えられると思います。「こんな練習はできない」と思っていたらできない部分です。飽きないために種目を変える必要もありますが、こういう「淡々と走る」という練習も必要かなと思います。今更ですが。

 

予定通り終了。150mTを定期的に入れていこうと考えています。週2回は入れたい。他のことを削ってでも走る時間を確保する。もちろん補強も重要なので入れていかなければいけません。「走っておけばいい」という部分ではない。色々なバランスが必要になるのかなと。その微調整をどのように行っていくか。状況を見ながらやっていく。

 

色々と感じることはあります。それでも積み重ねていきたい。なんとか選手が思い通りの走りができるように。それを具体的に聞き取りながら。少しずつ少しずつ。前向きにやってくれたらと思います。

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