蝶人物見遊山記第392回&鎌倉ちょっと不思議な物語第472回
今回はいつもの展覧会とは趣が異なり、清方の同時代の洋画家、中澤弘光の作品と清方のそれとを交互に鑑賞していく仕組みで、なかなかに興趣深い試みであった。
清方は日本画家ではあったが洋画への関心もあり、特に中澤弘光の洋画は極めて日本画的であると激賞していた。それでこの2人の素描を比べてみるとどちらが清方か、弘光は分からないくらい精密で写実的なタッチだった。2人がどうして日本画と洋画に分かれてしまったのか分からないが、こうなると清方の西洋画、弘光の日本画も見たくなってしまうが、もしかすると材料や制作費の高低のせいなのかも知れない。
なお本展は来る12月1日まで観光客で賑わう小町通りの片隅でひそりと開催ちう。
金髪のブラッシーが乱入し世界中を滅茶苦茶にする 蝶人