あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

西暦2024年霜月蝶人映画劇場 その3

2024-11-15 09:50:11 | Weblog

 

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3818~22

 

1)オリヴァー・ストーン監督の「ワールドトレードセンター」

9.11のNY港湾警察官の2006年の受難の記録。

 

2)イム・スルレ監督の「リトル・フォレスト春夏秋冬」

五十嵐大介原作の韓国版リメイク映画。ソウルでの学生生活に失望したヒロインが田舎に帰って自分を取り戻し自立した人生を切り開いていく姿を豊かな自然と美味しい手料理、母親、地元の友達との新たな関係の樹立と共に描く2018年の韓国のすぐれた人世映画。

 

3)アン・リー監督の「ブロークバック・マウンテン」

2003年の牧童の男同士の純愛の物語。

 

4)チャン・ジュナン監督の「1987ある闘いの真実」

1987年全斗煥政権に対する民衆の民主化闘争を描いたわが国ではもはや絶滅状態になった2017年の反権力映画。

 

5)マイク・ミルズ監督の「カモンカモン」

繊細な甥っ子を引き受けたおじさんの苦労と愛情を切々と描く2012年の不思議なモノクロ映画。

 

鎌倉で絶滅ときく市花竜胆いつもの崖に縹色に咲く 蝶人

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添田馨主宰の「Nemesis第10号」を読んで

2024-11-14 10:07:38 | Weblog

添田馨主宰の「Nemesis第10号」を読んで

 

照る日曇る日 第2127回

 

主筆による巻頭詩「ダーク・センテンス2」と掉尾の「中島みゆき<歌唱体>の研究1」、生野毅の広瀬大志詩集を巡る随想、アテーナによる映画評、青木由弥子の三島由紀夫論と

今号も粒ぞろいの力編がスクープされているが、私がいちばん惹かれたには伊藤菜乃香の「なりたい」という詩編だったので、その全篇を勝手に引用させて頂こう。

 

なりたい 

 

わたしは貝になりたい

という詩があるけど

貝は硬くて痛そうなので

わたしはこたつになりたい

刃ではなく

こたつに包んで温めたい

なんなら

自分もぽっかぽかになりたい

角のとれた

誰もが安らいで眠ってしまうような

こたつになれたらいいなぁ

 

ここまでが前半。冒頭の「わたしは貝になりたい」だが、そういう題名の詩作品があるとは寡聞にして知らないが、1958年に橋本忍の脚本、フランキー堺の主演で放送されたテレビドラマは今でもよく覚えている。この詩が面白くなるのは、その後からだ。

 

世界中の人々が

こたつになって

こたつで満員電車

こたつ学校

こたつ株式会社

こたつ党

こたつ組合

でいいじゃないの

こたつ人民共和国で

いいじゃないの?

熱すぎたらパチンとスイッチが切れて

寒くなってきたらぽぅっと温め始めて

誰もが心地よい温度は同じだからね

素晴らしい知恵の発明品

誇るべき家電の精神を

見習って

 

おらっち、高尚なる隠喩だか暗喩だかを、脳味噌を絞ってでっち上げるゲンダイシジンのゲンダイシよりも、こおゆう安気な、あるいは安気を装った安気なものいいのほうが何層倍も好きなんだ。

 

「天丼の並ください」と口でいうパソコン画面で発注できず 蝶人

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水田宗子×辻和人対談集「白石かずこの詩を読む」(七月堂刊)を読んで

2024-11-13 11:21:27 | Weblog

水田宗子×辻和人対談集「白石かずこの詩を読む」(七月堂刊)を読んで

照る日曇る日 第2126回

詩人にして比較文学者の水田宗子さんと、わが敬愛する詩人にしてジャズ/ラテントランペッター、鋭い書評家にして怪談・幻想文学普及者でもある辻和人さんが、今年の6月に93歳で亡くなったばかりの詩人白石かずこを巡って、3回に亘る公開フォーラムで徹底的に語り合った、まことに興味深い対論の記録です。

白石かずこを巡る対談といっても、2人が好き勝手にいろんな話をするのではなく、まず辻さんが彼女の代表作の「男根」「聖なる淫者の季節」「砂族」をこれ以上ないくらい懇切丁寧に読み解き、その訓読を基軸にして、水田さんが主としてフェミニズム的な視点から感想や批評を述べ、それを受けた辻さんが、誰にもできないくらい柔軟かつ屈曲に富んだ多層的な展開や発展、時には驚くべき跳躍を見せて読者を驚嘆させます。

実際の辻さんはドラマ「半沢直樹」の主役、堺雅人によく似た(正確には、堺選手をわずかに凌ぐ)好男子なのですが、実は観念的で抽象的な男性作家の小説や漫画よりも、より現実的、肉体的に人間の本質を描破しているという女性作家の作物に親しみ、好意を抱いてきたというある意味では「特異な」男性なので、お相手の水田さんが、彼を女性に偏見と差別意識を持つ旧来の浅薄な男性作家や批評家と見做して挑発しにかかると、水田さんよりもある意味では「女性的な」見解が撃ち返されるのでいささか勝手が違い、思わずたじろいでしまうところもあって、大層面白かったのです。

「この本は、白石かずこを含む女性の作家たちの仕事を再評価する側面もあります。男性の作家が主に観念的な「永遠」の探求に勤しんでいたのに対し、女性の作家たちは、主に現実の生きる時間に根差した「long」に重きを置いていました。私は、白石さんの詩が、現実を生きる固有の身体を基点としたものであることを強調し、代替不可能な固有の身体の在りようを基礎とする文学の再評価を行ないたいと思いました」と、お辻さんは、ご自分の言葉で総括されていますが、私としては「下手な小説や評論より何層倍もエキサイテイングな対論集」よして江湖の読書子に「推し」たいと存じます。

川崎のゆきおも死んでこの国も私も一入ダウニーになる 蝶人

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西暦2024年霜月蝶人映画劇場 その2

2024-11-12 09:42:57 | Weblog

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3812~17

 

1)蔵原惟繕監督の「狂熱の季節」

1960年の無軌道な若者の阿呆莫迦ぶりを描いたアホバカ映画ずら。

 

2)阿部豊監督の「第8監房」

元兵隊の絆が波乱を生む三橋達也と月岡夢路主演の1956年のギャング映画。

 

3)阿部豊監督の「雌花」

金子信雄の夫に愛想を尽かした妻山根寿子はデザイナーの大坂司郎を垂らしこんで離婚しようとするが、そんなダメ男の大辻を愛する南田洋子は……。大岡昇平の原作のなのでなかなか面白い。1957年製作。音楽は小津が愛した斎藤高順なり。

 

4)小林桂三郎監督の「森蘭丸」

蘭丸は中村扇雀、信長は山村聰、光秀が坂東好太郎、秀吉が宇野重吉、宮城千賀子、村瀬幸子という素敵な配役で公凶放送の大河ドラマなどより百層倍も面白い1955年の時代劇ずら。

 

5)久松静児監督の「神坂次郎の犯罪」

石川達三の原作を森繁久彌が好演する1956年の真相不明の犯罪映画なり。

 

6)吉田喜重監督の「水で書かれた物語」

母親の岡田茉莉子と息子入川保則の愛に入り込もうとあがく浅丘ルリ子。あの石坂洋次郎の原作が異母兄妹と母子姦通を取り扱っていること自体が驚きだが、妻の美貌を耽美的に映像化する吉田喜重の手際はそれこそ水際立っている。脚本に高良留美子、音楽は一柳慧。1965年の製作。

 

横須賀のヴェルニー公園に凛と咲く深紅の薔薇よシモーヌ・ヴェーユ 蝶人

 

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中島国彦・多田蔵人校注・永井荷風「断腸亭日乗二」を読んで

2024-11-11 15:10:41 | Weblog

中島国彦・多田蔵人校注・永井荷風「断腸亭日乗二」を読んで

 

照る日曇る日 第2125回

本書では大正15年から昭和3年までの荷風散人48歳から50歳までの生活日常を追体験することが出来てまことに楽しい。

 

大いなる恒産と中央公論などへのきまぐれな執筆、それまでに書き綴った脚本の上演料、全集や円本からあがる原稿料や重版増刷料、貯金の一部の株式投資などの潤沢な収入に支えられて、男盛りの有名作家の主たる関心は旧作の校閲と古今東西の書籍の耽読、帝都で上演される歌舞伎やロシアやイタリアから来日するオペラの鑑賞、連日のカフェ通い、なかんずく袖振り合わせる女たちへの淫欲にあったといううても過言ではない。

 

毎日のように新橋の芸者を引き連れて、当時美女の女給揃えた銀座の飲食もできるカフェ太牙に通いつめ、そこで気に入った和洋両方の女性を料亭や偏奇館に連れ込んでラチをあけ、大正4年に妻八重と離婚して以来の気儘な独身生活を謳歌している。

 

数知れない一夜限りの関係は日記にも記されなかったが、性悪女お久が金欲しさにつきまとい、偏奇館で待ち伏せしていると知った荷風は、しつこい雑誌記者と同様どこか別の妾宅などに逃げ込んでいる。

 

お富やお房などのとの交渉についてはかなり詳細に書かれていて興味深いが、特筆すべきは昭和2年9月に外妾とした富士見町の妓であったお歌との親密な関係だろう。翌年にはお歌の願いを容れて三番町十番地に「幾代」という待合を開業し、その家主になった荷風は、ある時は麻布の偏奇館で読書や著作に耽り、退屈すると女将のお歌が仕切っている「幾代」に泊まって障子の穴から娼婦と客との情事を垣間見て楽しんだりしている。

 

まさか荷風がこんな「髪結いの亭主」だったとは、彼自身が親友に明かすまで誰にも知られなかった。

 

うっとりと目を閉じながらアンパンの餡子を味わう佐々木の耕くん 蝶人

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倉本一宏訳・藤原道長「御堂関白記 上」を読んで

2024-11-10 09:51:05 | Weblog

倉本一宏訳・藤原道長「御堂関白記 上」を読んで

 

照る日曇る日 第2124回

 

脚本家による大河ドラマの道長の描き方を史実と比較するために手に取ってみました。

あのドラマに現代人が恣意的切り貼りした漫画的な奇想や空想はあるが、平安時代の時代の藤原氏の宮廷生活や天皇・貴族の日常生活、そして本当の紫式部や「源氏物語」はまったく描かれていないことがよく分かる日記です。

 

この上巻では長徳元年995年から寛弘5年1008年までのエピソードがある時は簡単に、またある時は異様なくらい事細かに綴られているのですが、時として日照りが続き、そんな時には安倍晴明などの陰陽師や僧侶を総動員して祈祷し、かなり頻繁に宮中で「作文」しています。

 

作文とは漢詩を作ることで、例えば寛弘4年3月20日には大雨が降ったので、「林火は落ちて船に漑ぐ」の題で左衛門督、源中納言と、翌21日、22日、23日にも「作文」しています。またかなり頻繁に内裏で犬の屍体が発見され、そのたびに触穢だあ、物忌だあと大騒ぎしています。

 

道長は最高権力を有する左大臣だったので、年中行事の除目で宮廷人を昇進させたり、争論や喧嘩を成敗することも多かったようですが、寛弘3年5月9日には藤原広業が定佐を闇討ちして定佐の反撃で疵を負った事件を、なぜか悪い方の広業ではなく被害者の定佐を一方的に弾劾したのは、道長の誤審というより、きっと背後に裏事情があったに違いありません。

いま並行して読んでいる荷風やゲルツエンの日記と比べると三者三様で随分生活している空間や時間は違いますが、それぞれにその人の本質が露呈されている。

 

日記を読むとは、しばしその人と一緒に異なる時空で生きること。げに日記とは面白いものであります。

 

大リーグ日本リーグに総選挙大統領選挙と出し物続く 蝶人

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鎌倉国宝館にて「これまでの国宝、これからの国宝 鎌倉旧国宝展」をみて

2024-11-09 08:40:27 | Weblog

鎌倉国宝館にて「これまでの国宝、これからの国宝 鎌倉旧国宝展」をみて

 

蝶人物見遊山記第393回&鎌倉ちょっと不思議な物語第473回

 

久し振りの国宝館ですが、「これまでの国宝、これからの国宝 鎌倉旧国宝展」というのをやっていました。ご一新で神道派が跳梁跋扈したので薩長の成り上がりもさすがに放置できず、貴重な文化財を悉く「国宝」扱いにして、阿呆莫迦極右の破壊活動から守ったために、この鎌倉国宝館の仏像や画幅、塑像54点はことごとく「国宝」になりました。

 

狂信的な神道ラダイストの暴力から自衛するために政府から委託された54点の国宝を補完するために作られたのがこの「鎌倉国宝館」だったと言い換えた方が分かりやすいかもしれませんね。

 

それらの混乱が落ち着き、1950年に制定された「文化財保護法」では改めてこれらの旧国宝を審査して、シン国宝と重要文化財に分類しました。むかし住職が「うちの仏さんが国宝やったらなあ」とぼやくキャノンのカメラのCⅯがありましたが、まあそおゆう悲喜劇も日本全国で起こったわけです。

 

んでもって、昔むかし旧国宝に指定された54点が全部見られるのが今回の展覧会というわけ。おまけに鎌倉近辺の運慶作と称する仏像もぎょうさんならんどります。

 

鎌倉は鶴岡八幡宮の一角で来る12月1日までやっとりますので、お暇な方はお出かけください。

 

脳味噌で捻くり回した詩歌ほど嫌いなものはあまりない 蝶人

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西暦2024年霜月蝶人映画劇場 その1

2024-11-08 10:16:22 | Weblog

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3807~11

 

1)ケネス・ブラナー監督の「オリエント急行殺人事件」

御存知ポアロが超難問を解決するのだが、もう一つの難問は解決されないままだ。2017年の改作。

 

2)ジョン・カーニー監督の「はじまりのうた」

キーラ・ナイトレイ主演の2013年の西洋演歌物語。

 

3)エドワード・ドミトリク監督の「折れた槍」

悠揚迫らぬ牧場主をスペンサー・トレイシー、父から愛されなかった恨みを抱く長男をリチャード・ウィドマーク、溺愛された末息子をナタリーウッド殺人容疑のロバート・ワグナー、そして彼の恋人がハワード・ヒューズと結婚して引退した歌の下手糞なジーン・ピーターズ(市民ケーンを参照)、トレイシーの先住民の愛妻を演じるのはアーネスト・ボーグナインと結婚していたメキシコ人女優のケティ・フラドという豪華な顔ぶれの1954年の西部劇ずら。

 

4)ロベール・ブレッソン監督の「ブローニュの森の貴婦人たち」

男に振られたマリア・カザレスが復讐のために知り合いのダンサーと結婚させるというデイドロの原作を脚本の監修にコクトーが参加したりしてぐあんばっている1945年のおふらんす映画だがあまり面白くない。

 

5)マックス・オフュルス監督の「たそがれの女心」

大の宝石好きで軽薄で見栄っ張りで金遣いが荒い嘘つき女の侯爵夫人ダニエル・ダリューが恋人の男爵デ・シーカを夫のシャルル・ボワイエとの決闘で失い、心臓マヒで即死してしまう1953年の哀れな物語。

 

阿呆莫迦の宮川大輔が糞味噌にうまいうまいと絶叫している 蝶人

 

 

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鎌倉小町通りの鏑木清方美術館にて「あふれる詩情と浪漫-鏑木清方と中澤弘光」展をみて

2024-11-07 13:59:50 | Weblog

 

蝶人物見遊山記第392回&鎌倉ちょっと不思議な物語第472回

 

今回はいつもの展覧会とは趣が異なり、清方の同時代の洋画家、中澤弘光の作品と清方のそれとを交互に鑑賞していく仕組みで、なかなかに興趣深い試みであった。

 

清方は日本画家ではあったが洋画への関心もあり、特に中澤弘光の洋画は極めて日本画的であると激賞していた。それでこの2人の素描を比べてみるとどちらが清方か、弘光は分からないくらい精密で写実的なタッチだった。2人がどうして日本画と洋画に分かれてしまったのか分からないが、こうなると清方の西洋画、弘光の日本画も見たくなってしまうが、もしかすると材料や制作費の高低のせいなのかも知れない。

 

なお本展は来る12月1日まで観光客で賑わう小町通りの片隅でひそりと開催ちう。

 

金髪のブラッシーが乱入し世界中を滅茶苦茶にする 蝶人

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夢は第2の人世である 第141回

2024-11-06 10:34:08 | Weblog

 

西暦2024年水無月蝶人酔生夢死夢百夜 

 

3時28分にケイタイがぶるぶる震えたが非通知だった。それから彼女と手をつないで夜の小道を歩き出したのだが、どんどん道が悪くなって道そのものが無くなってしまったのだが、それでも無理矢理歩き続けていると、突然死んだふりをした中年女が寄りかかるので一喝した。7/1

 

もしかすると、この中年女も、手をつないでいる若い女も、そしておらっち自身も、この世の人間ではなく、冥界の人なのかもしれないが、そんなことを考えても仕方がないので、なおも道なき道を突き進んでいったのよ。7/2

 

部落代表同士で争論しているんだが、おらっちは、今争っている前の段階で、より重要な論点があったことに気づいて、えらく焦っているところ。7/3

 

帰路駅馬車に乗った私は、モーレツな勢いで急坂を駆け降りる最中に岩にぶつかって空高く飛び跳ねる馬車に驚いて、降りるべき駅で降りられず、取引先に契約違反で訴えられたりしたのだが、それどころではない、命あっての物種だったのだ。7/4

 

一死一塁でおらっちに打順が回ってきたのだが、おらっちはジャッジや大谷ではないので長打狙いを捨てて、あわよくば自分も生きられる犠打的な単打狙いに切り替えた。7/5

 

フロイトか誰か精神分析の専門家が、入門書の中でインタビューに答えながら、「無意識」についてとてもいいことを語っていたのを思い出して、その本を探しているのだが、どこにも見当たらない。7/6

 

長い欧州旅行を終えてしばらく経った頃、ヴェネチア書房という本屋から、手数料を払えという督促と請求書がきたが、なんのことやらさっぱり分からないので、ほったらかしにしている。7/7

 

わがホテルの従業員たちは、ホテル内に1つの組合本部と、1つの空き部屋を労働組合の権利として確保していたのだが、思うことあって組合の書記を辞めた私は、もう宿泊施設として利用できなくなってしまった。7/8 

 

あらゆる映画のエンドシーンを作り直すことになったので、製作会社は、てんやわんやの大騒ぎだ。7/9

 

前歯の犬歯がひどく痛むので、朝一番でキシモト歯科に電話しなくちゃと思っていたが、不思議なことに、いつのまにか痛みが去ってしまったのよ。7/10

 

全国136か所の貿易港にミサイルが撃ち込まれるのを、あんぐり口をあけて鑑賞していたが、いきなり自分の背中で爆発したのには驚いた。7/11

 

夕方夫と共に公園を散歩していた妾は、突如見知らぬ暴漢数名の襲撃を受け、夫婦で防戦したものの、2人共大怪我をしてしまった。いったい彼らは何者だろう?7/12

 

それが景物であろうが、動植物であろうが、私が丁寧にスケッチすると、その図絵が、たちまち「そのもの」になるのでした。7/13

 

おらっちが、なぜか世界的に権威がある「日本賞」を受賞したので、日本中がニッポン・チャチャチャだった。7/14

 

純白のドレスを纏ったブロンズ新社のワカツキさんが、南青山の洒落たお菓子屋さんの庭で、一心不乱に読みふけっていた。昔ながらのオカッパ頭で。7/15

 

烈女の誘いに乗るとか、いっちゃん洒落たレストランの料理を口にするとか、おいしそうな夢の中に入っていくと、碌な結果にならないことが、よーく分かったずら。7/16

 

エレベーターとは何をする機械か、てんで分からなくなった老人たちは、思い思いに大小便をしたり、告解したりしている。7/18

 

我は凸凹中学校の代用教員だったが、教頭の不祥事で、修学旅行が中止になる噂を耳にしたので、勝手に子供らを引率して、日本全国遊覧の旅に出たのであった。7/19

 

革マルのナリオカが、いうに事欠いて、偉そうに「お前たちはインポだ」と決めつけのだが、おらっちは、そういう夫子自身が間違いなくインポなのだと思うに至った。7/20

 

明日の本番を前にして、主役のオセロが降板することになったので、みんなで少しずつ分担することにしたが、本来の役との区別を付けられないので、観客は大いに戸惑ったようだったが、そのうちに斬新でシュールな演出だと思ってだんだん納得してくれたようだった。7/21

 

報国寺の裏道を歩いていたら、川原という表札が出ている寂しそうな家があったので、カワハラアキコさんのお宅ではないのかと思ったが、もうこの世の人ではなさそうなので、諦めて通り過ぎた。7/22

 

馬鹿殿のドラ息子であるおらっちは、酒煙草ヤク女遊び革命ゴッコまで、ありとあらゆる悪さをやりまくったのだが、世話係のジイだけはいつもやさしく見守ってくれたのよ。7/23

 

学校の試験問題は、決められた時間内に、決められた形式で回答しなければならなかったが、それからおよそ50年後に正しく答えられた問題もあった。7/24

 

町内会から推薦されたウザッタイ元悪童が、あれよあれよという間に保守党と右翼の大物にのし上がって、夜郎自大な専制政治を独裁している。7/25

 

「水爆実験で繰り返し爆破されながら、残骸を悉く集積しましてね、こいつを再利用して何とからなんかいなと思っていたら、さる奇特な方が現れて、これで素敵な別荘を造ってくれませんかと仰るんですよ。」7/26

 

そとほり姫を、決して陸地にあげないよう、あらかじめ取り決めてあったのが、幸いした。7/27

 

わが市では、戦後70年間イスラエルと友好条約を結んでいたが、この夏市長と全議員の勇断の元、そいつを一方的に破棄してガザ市とのそれに切り替えたのよ。7/28

 

「南に急行すれば、船が壊れて破滅する」という長老の予言を退け、わいらあゆっくりと帆先を南に向けた。7/29

 

ここ沖縄のナンタラ記念館で、おらっちは、日本人のお面を引っ剥がされて、醜いヤマトンチュの顔貌と、ひたと向き合う羽目に陥ったのよ。7/30

 

打ち上げ失敗が相次ぎ、仕方なくおらっちは、愛する虎の子の女性宇宙飛行士を、最後の有人ロケットに搭乗させる羽目になったので、管制塔の秒読みが、気になって気になって仕方がないのです。7/31

 

障害の息子を背負いて来た筈が息子に負われて来たる道なり 蝶人

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杉本真維子詩集「皆神山」を読んで

2024-11-05 09:00:45 | Weblog

 

照る日曇る日 第2123回

 

わりあい平易な言葉で書かれているので、これ幸いと読み始めたのだが、よく分からなかった。きっと頭のいい人が、ひどく頭をつかって書いたのだろうが、頭がわるい私には何回読んでも、いったい何がいいたいのか分からなかった。

 

よしんば百回読んで作者が言いたいことが分かた、あるいは分かったような気になったとしても、それは私にとってたいしたことではないだろうと思われた。

 

なぜならその意味も、ここで書かれている言葉も、ぜんぶ頭の中で捏ねられたもので、臓腑の中から掴みだされたものではないからだ。

 

でもこの詩集の何千行のうち、たた3行だけ脳内造語ではない言葉があって、私の心にコツンと響いた。

 

「朝鮮戦争で/丸焼けになったから/木がみんな、若いんだ」 同書「若い木」より

 

フジバカマを庭に咲かせて良かったなキタテハが4頭も蜜を吸ってる 蝶人

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Les Petits Riens  40年もひと昔

2024-11-04 09:12:25 | Weblog

 


蝶人五風十雨録第15回&そんな私のここだけの話 第433回


1982年10月30日 土曜 
午前中、裏庭の整理をする。日本シリーズ、4勝2敗で西武勝つ。

1983年10月30日 日曜 はれ 寒
みかん狩りなれど、長男は行かぬと主張して、行かぬ。妻は映画を何年振りかで観たり。小生はテレビCM用の音楽探し。

1984年10月30日 火曜 はれ 
新ブランドの展開についてはノー・アイデアなり。六本木WAVEにてSEDICの樋口氏に会う。

1985年10月30日 水曜 小雨
越中島に32課の杉山氏を訪ねる。

1986年10月30日 木曜 夜にわか雨
銀座ヨットハーバーにて放送出版企画のトラサルディ・パーティ。マガジンハウス石川次郎氏、ハイファッション小島さん、朝日新聞有賀氏など。

1987年10月30日 金曜 くもり
ケベック・シネマウイーク第1日。「冬の動物園」、一風変わった父と子の愛情物語。「パーソナルパワー」最低。「マリーは街へ行った」、娼婦サラと13歳の少女マソの友愛物語。秀作。「アンヌ・トリステール」レスビアン映画。本日、社長構想会。

1988年10月30日 日曜 はれ
妻落ち込む。次男また野球負ける。長男は外へ出たくないと云う。余、「指輪」のモノラル長時間CDを聴く。

1989年10月30日 月曜 晴れ
社内で新事業について打ち合わせ。通産省にて生活文化フォーラム準備委員会。「食空間」についての議論。日本雑誌協会にてSPUR編集長で同級生の山本大介の講演を聴く。

1990年10月30日 火曜 小雨
グルジア映画「希望の太鼓」。人事に後任を依頼す。

1991年10月30日 水曜 くもり
明星ビル8階にて企業CF是非論会議。すべてが虚しい。中東平和会談マドリッドにて始まる。

1992年10月30日 金曜 くもり
首の付け根と肩が凝って何をする気力もないが、永代にてIN店長会とショウの打ち合わせのあと「メンクラ」岡編集長のクレームを聞く。アラン・コルノーの仏映画「Tous les matins du monde」(めぐり逢う朝)をみる。

1993年10月30日 土曜 雨
次男、傘を持たずに学校へ行った。彼は成績が良くない。先生は「何も勉強しないでこの成績なら、やれば伸びる。1つでもいいから伸ばそう」というたそうだ。ジョン・フォードの「我が谷は緑なりき」をみる。

1994年10月30日 日曜 くもり
シンポジューウム2日目。宇治平等院、平泉毛越寺、鎌倉永福寺の中世園池庭園についての発表あり。大三輪氏曰く「八幡宮寺は礼拝、勝長寿院は滅罪、永福寺は御霊鎮魂の寺なり」と。また「永福寺の二階堂寺には釈迦如来が祀られていた」との仮説を出された。その後由比ヶ浜にてサーフィン見物。左足に潮を浴びる。

1995年10月30日 月曜 はれ
オウム解散を東京地裁が認定。この頃腰痛し。

1996年10月30日 水曜 はれ
始終体具合悪し。こんな会社にいると殺される。横浜でイダ・ヘンデルのバッハ2枚、クーベリックのシューマン、フラグスタート、ラベルの「子供と呪文」買う。

1997年10月30日 木曜 晴
午前、店長会。午後サンアド葛西氏に98年春の制作物のオリエン。来年の春には余はこの会社にいないだろう。

1998年10月30日 金曜 はれ
実際は会社の仕事は少なく、みなさぼっている。早くリストラせよ。渋谷でスパイク・リーのバスケット映画みる。妻、実家の木を切る。

1999年10月30日 土曜 晴
楽しく布団を干しながら、「フジヤマ」と「ゲイシャ」というタイトルで2つの掌篇小説を書こうと思う。昨夜次男帰宅したが体調が悪そう。大学院を控え心配なり。母は妻、ムクと太刀洗いに行き烏瓜を取る。

2000年10月30日 月曜 くもり
午前中文芸社にて取材。著者が手記を持参していたので大いに助かる。夜、飯田橋の同文社にて前田、斎藤、濱田氏と交歓。

2001年10月30日 火曜 くもり
長男、昨年に続きふきのとう舎バザーを欠席。余は終日講義録をつくるが、いずこよりも電話なく、猫のみ来たりてニャアという。盲目となりし愛犬ムクのご飯を食べるので、頭を叩いてやった。

2002年10月30日 水曜 はれ
修理工事3日目。今日は業者3名来りて書斎の横木を取り替え、てっぺんの赤さび落として下地を塗りたり。妻は横浜の病院にて定期健診。

2003年10月30日 木曜 はれ
やっと資生堂ワードの仕事を終える。疲れた。長男は小田急の事故で、高座渋谷から桜が丘まで歩いたそうだ。ワットマンに出したチューナーとLDプレイヤーの修理が終了。

2004年10月30日 土曜 雨
妻は風邪をおして長男と横須賀の歯医者へいく。早く治れ! 仕事大台を越す。

2005年10月30日 日曜 くもり
妻とつまらぬことで喧嘩し、困ったことになる。メンソレがどこにあると怒った余が悪いのだ。1人で果樹園まで歩く。

2006年10月30日 月曜 くもり
文芸社に頼んで締め切りを1週間延ばしてもらう。

2007年10月30日 火曜 晴れたり曇ったり
文芸社第1稿アップ。午後久しぶりに果樹園へ。ノコンギクとアザミが咲いていた。

2008年10月30日 木曜 晴れたり曇ったり
数日前、港で子供が裸で遊んでいた。数日前、ツクツクホウシの死骸を見付けた。米大リーグ、レイズがフィリーズに敗れる。

2009年10月30日 金曜 晴
特に記すことなし。

2010年10月30日 土曜 雨
台風がやって来た!

2011年10月30日 日曜 晴
長男と西友で買い物をする。

2012年10月30日 火曜 晴れたり曇ったり
中原中也が亡くなった清川病院にて身体検査。おころが忘れ物をして自転車で家まで戻って、また病院へ。耄碌したものなり。

2013年10月30日 水曜 晴
長男ようやく少し元気になる。余、清川病院に入院中の義母にランチを届ける。元巨人の川上哲治死す。93歳。

2014年10月30日 木曜 はれ
サッシ工事の価格交渉に入る。17万くらいで出来ると云う。

2015年10月30日 金曜 晴れたり曇ったり
朝、元大慈寺、現カトリック修道院前の路地で、フジバカマの蜜を吸うアサギマダラを発見。余が鎌倉に来て40年になるが、初めて見るアサギマダラなり。一刻も早く奥村晃作氏に伝えなければ。
      幾山河越え去り来しや浅黄斑 蝶人

2016年10月30日 日曜 くもり 寒し

エアコン22度入れる。昼寝する。トリオのスピーカーを落手。岩波の詩人集セットを4千円、CDプレーヤーは6千円なりき。

2017年10月30日 月曜 くもり 

次男と3人で文学館から大仏、長谷寺へ行き、イタリアンでランチする。次男仕事がイヤでイヤで仕方がないという。耐えよ。

2018年10月30日 火曜 はれ

ドイツのメルケルが12日に党首を辞任。難民問題で右派攻勢。

2019年10月30日 水曜 はれ

ようやく晴れて気持ちの良い日なり。妻と文学館ツアーで材木座から光明寺まで歩く。

2020年10月30日 金曜 はれ

岸本歯科にて最終セット。いよいよ次回にハメルらし。

2021年10月30日 土曜 はれ

3人で図書館へ行ったあと、余は久しぶりに泌尿器科で薬を貰い、国宝館、鏑木清方美術館へ。お昼にやって来た大友さんに次男がパスタを作ってくれる。

2022年10月30日 日曜 はれ

妻と太刀洗へ。昨日草刈りをしたらしく裸ホウズキなども切り取られてしまった。次男が横浜相鉄ビルにて横浜映画祭のゲストで登場するらしい。

2023年10月30日 月曜 はれ

昨夜は次男の誕生日だったので、家族4人でお赤飯とケーキを食べた。次男、今日は十二所の庭を掃除して午後八王子へ帰った。

2024年10月30日 水曜 陰

ドジャースがヤンキースに逆転負け。妻は加減が悪いらしい。心配なり。

 

「手取りを増やせ」で圧倒的人気のタマキ君次期国会で首相を目指す 蝶人

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すべての言葉は通り過ぎてゆく第133回

2024-11-03 08:33:21 | Weblog

 

西暦2024年神無月蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第432回

 

敵対者と見れば、見境なしにいきなり殺してしまうイスラエル政権は、世界中の民草を敵に回していることを知らないようだ。10/1

 

イシバ新表紙はどうやら見掛け倒しだったようだ。自分勝手に言い出した「ルール」さえ自ら踏みにじって、大物?党人たちに操られようとしている。それでもこんなジミン蟲を、後生大事に有難がる阿呆莫迦民草たち。10/2

 

狂ったように悪夢の殺戮をやめないイスラエル。そんな自衛権無限拡大殺人国家を支持してやまない米欧と阿呆莫迦ジャパアン!10/3

 

予算委員会はシカト。女性は登用せず裏金候補が無審査で総出馬。日米地位協定はいうてみただけ。お前の後生大事なルールって、約束をみな破ることなのね。10/4

 

口には出さねど、殺人鬼のイスラエルなど、いっそ地上から消えてしまえばいいとさえ思っているのだ。10/5

 

公認であろうが非公認だろうが、裏金だろうが灰色だろうが、ともかく諸悪の根源たるジミン党に投票しなければそれでいいのら。10/6

 

「全ての戦争は悪である」なら、その悪事を、戦争以外の手段で、ひとつずつ直ちに、やめさせなければならないが、そのためには、具体的にどうしたらよいのかが分からないので、ただただ「全ての戦争は悪である」とお経のように唱えている。10/7

 

ベルリン・フィルによるワルトビューネの野外コンサート。超一流の音楽家が、楽しくて仕方ない子供のような顔つきで夢中になって演奏している。N響など日本のオケも、技巧なんてどうでもいいから、その音楽小僧精神を学び直してほしい。10/8

 

「人生は、たかが一レースの競馬だ。」寺山修司10/9

 

最悪の先発投手連中を出さずに、リリーフ投手だけを並べたから勝てたドジャース。まかり間違っても、最終戦に不調の山本なんかを先発させるんじゃないぞ。10/10

私の中には「わたし」がいて、私は「わたし」が言うがままに、書いたり、喋ったり、咳をしてきたのだが、二人とも最近とみに年を取ってきたようだ。10/11

 

老いたる者をして静謐の裡にあらしめよ  そは彼等こころゆくまで悔いんためなり 」by中原中也「空しき秋」より10/12

 

「ウクライナが核兵器を手放したからプーチンに襲い掛かられた」、とほざくイシバは、「我が国が核武装すれば、絶対に中国やロシア、北朝鮮は襲ってこない」と妄信しているんだろうな。10/13

 

己が何万人も殺したくせに、その万分の一が殺されただけで狂ったように怒り狂うイスラエル。アラブ人の命も、ユダヤ人の命も、ニッポン人の命も、おんなじように尊いんだぞ。10/14

 

毎日のようにアマプラやユーチューブを視聴している間に、あれほど激しく買いまくったクラシック音楽のCDやLD、DVDにカビが生え、律儀に録画した衛星放送の映画やオペラのDVDがいたずらに書架に埋もれている。10/15

 

前がつかえているもんだから、やたらエンジンをふかして轟音を巻き起こしている単車を見ると、一瞬ガザ市民を憎むネタニヤフの気持ちになって、芯から殺してやりたいと思う。10/16

 

政治家はみな嫌いだが、あの維新の橋本某を論破したと話題の、大阪5区の大石あきこ議員をだんだん好きになって来たので、今回の総選挙では、彼女とその所属政党(そのネーミングは大嫌いだが)に1票を投じようと思う。10/17

 

裏金ジミンとその醜い小判鮫コウメイ、憲法第9条に軍隊保持を明記したい万博野郎のイシン、緊急事態条項に賛成するコクミンは、この国の民草にとって危険な政党である。10/18

 

政治家とは善悪の区別すらできない手合いが、世のため人のためと称しつつ、私利私欲のみを生きがいにして良からぬことに加担する、犬猫にも劣る人種である。10/19

 

以前プロ野球では2ストライク3ボールのことを2-3と言うておったが、米大リーグでボールを先に、ストライクを後に3-2と称するようになると、よく吟味もせずそれに従うようになったが、これこそがスポーツ界における対米従属である。10/20

 

「自由な意志力」以外のもので、人間を従わせることができると妄想するすべての思想理念はダメだ。これはかなりの年月本当は利己心に過ぎない国家、社会、公共の名目で強制された果てに私などの世代が獲得した結論と言っていい。私はこれ以上の倫理的な判断に出会ったことがない。吉本隆明「中学生のための社会科」10/21

 

裏金ジミンの山本某がしつこく町内の裏の裏まで軽自動車で選挙運動しているが、こいつ統一教会の回し者だからね。10/22

 

「宗教がかたちを変えれば法律や国家になり、典型的には西欧の近代国家までいきます。だから現在「国家」といわれているものは「最後の宗教」です。今ナショナリストが「国家理念」だと思っているものは「宗教」の、「信」のひとつのかたちといってもいいと思います」吉本隆明「ならずもの国家異論」10/23

 

今日は朝からあちこちで孵化したてのキチョウが浮雲の下を飛び交っている。十二所の森戸橋の傍の叢に秋の日を存分に浴びながら両の翼を伸ばしたアカタテハを見て、茶色の胴体を軸にした紅、黒、白が織りなす図柄の完璧な美しさに感嘆する。10/24

 

時々だいぶ以前に自殺した竹内結子の面影が脳裏に浮かぶが、彼女がなんで自死したのかはいくらかんがえてもわからない。きっとよっぽどのことがあったのだろう。10/25

 

明日の総選挙は、この国の将来にとってきわめて大事な意味をもつ。ともかく百害あって一利なきジミンだけには投票しないことだ。10/26

 

「憲法第9条の非戦条項は百数十万人の国民大衆の戦争死によって贖われた唯一の戦利品で、どの資本主義国にもどんな社会主義国にもない「超」先進的な世界認識だから、非戦の範囲をさらに拡大して、アメリカやロシアといった軍事大国だけでなく世界中の国家意思を変更させることを我が国の積極的な外交活動の目標とすべきだ」。吉本隆明「ならずもの国家異論」10/27

 

私利私欲に走って金輪際民草に目を向けようとしなかった悪党共の代わりに、ほんとはどうかしらんけど、多少はマシそうな政党を選んでみましたあ。というとことかな。10/28

 

大河内伝次郎のような、名前も押し出しも、演技も立派な役者がいただろうか。さすが日本一の役者だけのことはある。10/29

 

京都の紅葉は紅褐色がいい。東北の紅葉は多様な樹木が色相の全てを混ぜているのがいい。このように「自然は水際立っている」と感じる生態の謎が、ゲーテの認知したいことであり、宮澤賢治の迷いと信仰の間でもあった。吉本隆明「老いの超え方」10/30

 

共産党や社民党やれいわ新選組を左翼とはさらさら思わないけれど、わが帝国の臣民はこぞって政治や社会経済の根源的暗部に目を瞑って、極右や右翼政党の旗幟の下に我知らず群れるようになってしまったが、歴史は何度でも繰り返すようだ。10/31

 

徒に齢を重ねしマエストロの昔に変わらぬブラームスを聴く 蝶人

 

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なにゆえに第123回~西暦2024年神無月蝶人花鳥風月狂歌三昧

2024-11-02 11:44:27 | Weblog

 

ある晴れた日に 第737回

 

なにゆえに早くも国民から目を逸らせジミン仲間に引き摺られる

 

なにゆえに教会裏金首相に期待するどうせすぐにも下野するくせに

 

なにゆえにジミン支持率36%裏金政党のどこがいいのか?

 

なにゆえにパドレスは強すぎる大谷ドジャース勝てそうにない

 

なにゆえに納得も共感も投げ捨てるイシバルールをみずから破って

 

なにゆえにいきなり3点も取られるやっぱりドジャース勝てそうにない

 

なにゆえにまた3点も取られてしまうドジャースの先発はあきまへんがな

 

なにゆえに裸同然の姿でピアノ弾くその演奏は素敵なんだが

 

なにゆえにわいらあ生きておる税金必死で支払うために

 

なにゆえにドジャースはまた負けた先発投手が余りに酷い

 

なにゆえにドジャースは完勝したリリーフだけを投げさせたから

 

なにゆえに毎日ワイドショーで喋くり続けるあれらは生成AIロボット

 

なにゆえにドジャースは勝っちまったなんとまあ山本が立ち直った

 

なにゆえに裏金党が偉そうにする政治に触れる資格はないお前ら

 

なにゆえにイスラエル人死んだと騒いでる何層倍も殺したくせに

なにゆえに母は激しく泣いていた朝の光の洗面台で

 

なにゆえに内閣支持率30%みな裏金の関係者だろ

 

なにゆえに1億米帝の狗ばかりそれが一番楽な生き方

 

なにゆえに敵の首謀者を暗殺するこんどはお前が殺される番

 

なにゆえに毎日なにゆえと問いかける分からぬことが日々増えるゆえ

 

なにゆえに思索は体に悪いのか考える時には息を止めてる

 

なにゆえに横浜大洋は負けちゃった監督が権藤博じゃないので

 

なにゆえに横浜大洋が勝つちゃった巨人は阿呆莫迦虚人じゃった

 

なにゆえに大野和士はベルリンを振れない山田和樹が振るというのに

 

なにゆえにこの世はめっきり寂しくなった花のある人あの世へ行った

 

なにゆえに敵を次々暗殺する今度は自分を殺してくれといわんばかりに

 

なにゆえに小泉進次郎が自動電話してくるお前もジミンもくたばっちまえ

 

なにゆえに投票を躊躇うジコウイコク以外でいいのよ

 

なにゆえにコクミントオが大増殖コウメイトオの代わりになりたい

 

なにゆえに党勢俄かに躍進したかコクミンタマキ有頂天となる

 

なにゆえにコクミン党をちやほやする令和ファシズムの危険な奴らを

 

なにゆえにろくな投手が出てこない敗色濃厚今日のドジャース

 

「ほぼほぼ」と言われるたびに面食らう「ほぼ」はほぼ一回だけにしてよね 蝶人

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西暦2024年神無月蝶人花鳥風月狂歌三昧

2024-11-01 09:24:08 | Weblog

 

ある晴れた日に 第736回

 

両翼を伸ばして秋の陽を受けるアカタテハてふ天与の色柄

 

デジタルの譜面が現れて譜めくりの美女用済みとなる

 

朝食後7種の薬を飲みこめば5分もたたず下痢してくだる

 

「です」「ます」をくきくきと発音する美人のアナをひそかに憎む

 

ひとしきりベルリン・フィルで笛吹いてしばらくすると消えていくひと

 

賑やかな人々次々旅立ってこの世はめっきり寂しくなった

 

考えるときには息が止まるので体に悪いと吉本は言う

 

傘寿過ぎ暗香浮動に聡くなり願いはひとつ朝夕安居

 

原発を開発するてふアマゾンを毎日欠かさず利用している

 

トランプの手下となりしイーロンのXを日々利用している

 

いざゆかん「どこでもドア」を開け放ち三千世界へ飛ぶぼくドラえもん

 

じゃんけんに負けて蛍になったけど勝って烏になるよりはまし

 

極悪女王とかSⅯ女王なんかは知ってる彬子女王つうんは知らんかった

 

背に負いし障害者のその重みひと時なりと忘れさせる歌 

 

鎌倉の小町通りを闊歩する観光客を故なく憎む

ロシア人がピアノを弾いてウクライナ人が歌っているよNYのWTCワールドトレードセンター

 

「これ似あう?」と聞く連れ合いに「可愛いよ」と答える時の小さな仕合せ

 

十枚のお皿に盛られて次々に出てくる料理を次々食べる

 

見るたびにまた出ているわいと嫌になるイシバ、ミヤネ屋、ノダ、ババ、タマキ

 

神さんがどこかにおるならイスラエルあの殺人鬼を始末しなはれ

 

我々は何のために生きてるか税金を払うために生きてる

 

母音前のTHEはジというべきをザザザと訛るほどの違和感

 

午後からは天気が悪くなると言う傘無き人を避けて雨降れ

 

午後からは天気が悪くなると言う雨の中でもひと殺すひと殺し合うひと

 

SNSの「リールと動画」の美女たちの多くはかなりのブスだと思う

 

いつまでも生きていると思いしがいつの間にやら亡くなっていた

 

NHKのどんな朝ドラもスタートは主人公の子役が活躍

 

ジミンコウメイ裏金議員は減ったけど第2第3第4ジミンが増殖

 

我よりも妻の血好む藪蚊かな

 

福島をすべて忘れて十月尽

 

一億が右翼となれり神無月

 

徒に馬齢を重ね駄馬駄馬駄

 

百年の恋褪めやらず百日紅

 

イスラエルは北条政権によく似てる出てくる敵をみなみな殺す 蝶人

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