こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

犬の散歩

2010年02月12日 | 犬との暮らし

犬の散歩、私も犬を飼っているので、何となく気持ちは判るが、リードをつけない散歩、人通りが多い時間の猟犬の散歩、は困る。
1)リードをつけない犬の散歩(もちろん公道)。
家の前の結構な坂道を下っていくと、行く手にリードをつけないで散歩している犬が。ベルを鳴らしたのだが、飼い主は伸びとかしてのんびり歩いている。犬は音に気が付いて、こちらを見てうろうろ、危うくぶつかるところだった。
ただでさえ、私の出勤時間はラジオ体操の集合時間とぶつかって人通りが多くて困っているというのに。
2)人通りが多い時間の猟犬の散歩
勤務先の病院に着く頃、地元の小中学生の登校時間と重なる。というか、大人も結構いる。そんな通りを“すごく珍しくて、高そうな”猟犬の散歩をする人がいる(この辺りは高級住宅街で、こういう犬が多い、というかこういう犬を飼っていることがステータスの一つなので、競って飼っている様な気がする)。リードはしているものの、思いっきりのばしていて、角を曲がったところで私と鉢合わせ、肝を冷やした。飼い主は5メートルくらい後ろを歩いていた。

飼い主本人は大丈夫と思っているかもしれないが、所詮犬は犬。力は人間の数倍あるし、牙も恐ろしい。
犬の十戒を聞いたことがあれば、犬が本当は恐ろしい存在であることはよくわかっているはずなのだが。仮に私の手の骨を砕かれたら、大好きな病理の仕事に差し支えることになる。これは困る。
マルチーズごときに唸られている様な飼い主だからダメなのかもしれないが・・・


これはちょっと・・・

2010年02月12日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
生体肝移植患者の検査怠り死亡、公表せず 東京医大(朝日新聞) - goo ニュース

生体肝移植は人の死を待っての移植に比較して、生きている人の肝臓の一部を切除して移植する、ということで、私たち日本人の死生観というか、そういったもの(個人個人の考え方の問題なので、ここでそれに深く言及することはしない)に合っているということから、なんとかかんとか行われている。
生体肝移植自体、未解決の問題は山積しており、一つ一つの問題はそれぞれ解決が困難なものだ。
その中の一つに、術後管理の難しさがある。東京医大の患者向けの説明を読むと、そのあたりの大変さが伝わってこない。とくに、移植後の生検の重要性がほとんど語られていないのが気になる。報道記事からは免疫抑制のコントロールが良くなかったらしいことが伝わってくるが、どの程度移植後肝生検を行って、移植肝の評価を行っていたのだろう。
私の病院でも、生体肝移植後の肝生検というのをやるが、相当シビアな判断を要求されるが、移植外科医は病理の所見を第一において、治療方針を決め、拒絶反応のコントロールを行っている。
それにしても、朝日の記事にある、必要な”検査”というのもちょっとね。この検査のうちに病理医による生検診断も含まれているはずだが、病理診断は”検査”ではなく、”診断”だが、判ってもらってないようで、残念だ。