こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

知の循環に少し貢献できたかな

2021年07月06日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
 東の空には少しだけ陽が差している。時折雨粒のようなものが落ちてくるが、今日は曇りぐらいで済むかもしれない。でも、梅雨の中休みとはほど遠い。少し前までは曇り空にも文句をつけていたのに、今はそれすらも贅沢な願いとなった。太平洋高気圧が少しずつ張り出し、梅雨前線を押し上げているが、そのせいで今度は蒸し暑い日がはじまった。

 半年にわたって連載した病理雑誌の最終稿すなわち6本目を脱稿した。ゆうパックを投函したのが昨日で、6月末日という締め切りは5日ほどオーバーしてしまったことになるが、問題になるほどの遅延ではない。半年は長かったようで、終わってみたらあっという間だった。これはコロナ禍で時間の流れが歪んでしまったせいかもしれない。私の専門領域から6分野6疾患を取り上げたが、適切な画像をその都度用意し、新しい知見を盛り込んで書くのは一苦労だった。最後の方は、私よりも詳しい先生に相談して間違いというか嘘を書いていないかチェックしてもらった。適当なことを書くわけにはいかないからだ。

 論文を書いたわけではなく、図表合わせて4,000字という4ページほどの小さなコラムに毛が生えたもので業界内で評価されるような仕事ではないが、自分なりにはいい経験というか思い出になった。半年も同じ名前を目次に乗せていただいた出版社の方には感謝する。それにしても、すでに掲載されている号を読むと気恥ずかしい。ある程度の水準は超えているものの、細かいところを読むと気になってしまう。ブログのエントリーを後から読んで恥ずかしくなるのとよく似ている。

 臨床医に別刷りプリントを配ったらたいそう喜んでくれた。そもそもは、彼らのおかげでできた仕事で、拙著はそのフィードバックともなる。少しでも彼らの役に立てば、患者さん本人、さらには同じ疾患で困っている方の治療に役立つことにもなる。知の循環に私もほんの少しだけ加わることができたと思うと少しだけ嬉しい。
自分の中で閉じない

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