昨晩帰った時に東の空からの顔を出し始めていた月が、今朝起き出してみると西の空に沈むところだった。
時間というものが流れていることに気がつく。
おもわず身構えてしまう様な寒さだったが、明日からの数日は少し暖かくなるということで、今朝だけの辛抱と、せいぜい暖かくして出てきた。
昨日のCPC(臨床病理検討会)はプレゼンテーターの先生たちに、
(出席者のためになるような)教育的な内容にすることを心がけて下さい
とあらかじめハッパをかけておいたおかげか、どの先生もよく練られたスライドを準備してくれた。
画像診断、遺伝子診断についてもわかりやすく、私自身にとってもとても勉強になる内容で、こういうレベルを維持できたら、この先も続けることができるだろうと思えた。
もともとポテンシャルの高い医師の集まるレベルの高い病院なので、この程度のCPCならできるだろうと思っていたが、やっと各先生本来の力を引き出すことができた様な気がしてホッとしている。
こういう、院内各科の医師を一堂に集め、それぞれの能力を提示し、相互に確認させるのも院内のカンファレンスの重要な役割であり、病理診断科がCPCを通じてそのことに貢献できたというのは素晴らしいことだ。
レベルが高かったといっても、勉強嫌いの人にはちょっと辛いかもしれない1時間半だっただろう。
医者になっただけの知識ではとてもついていける様な内容ではなく、それぞれのことについてある程度知っておく必要があるものだった。
ポテンシャルが高くても、あと伸びしない人というのはいくらでもいて、偏差値の高い医学部に入っただけなんて人は掃いて捨てるほどいる。
昨日の各プレゼンでは、文献検索も比較的よく行われていて、十分なエビデンスに裏付けられていた。
こういう地味な作業というのは結構大変で、私も人のことは言えないが、プレゼンというのは往々にして、ろくに勉強もせずに
自分ではこう思いました、こう考えました
という独りよがりなものに陥りがちだが、さすがは各科の医長級以上のメンバーで、本気で準備してくれ私の期待に十分に応えてくれた。
未だ興奮冷めやらずというところで少々恥ずかしいが、それほどいいカンファレンス(CPC)だった。
参加した若手医師のうちの一人か二人でもが、こういう点まで含めて理解してくれたらそれで十分だと思う。
次は原稿だ
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