きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

旭山動物園 小菅正夫前園長 野生の魅力伝えたい

2010-07-19 20:39:54 | 政治・社会問題について
野生の魅力伝えたい
旭山動物園 小菅正夫前園長

 昨年、36年間勤めた旭山動物園(北海道旭川市)を定年退職しました。
 園長として、廃園の危機にあった日本最北の動物園を、東京・上野動物園と並ぶ人気園に変えました。
 「自分でも信じられない。奇跡だ」といいます。
 「これからは、好きな動物に自由に会いに行く」。名誉園長を1年で退任し、アフリカやアジアの森へ。
 いま、ゾウをはじめ、多くの野生動物が絶滅の危機にひんしています。彼らを失わないために動物園に何ができるだろう、と考えます。
 「ぼくにとって、動物園の存在意味は、野生動物を守ることにあるんです。彼らの魅力と現状をしっかり伝えて、お客さんに“彼らを守るために何ができるか考えてください”というメッセージを発信する。そんな動物園でありたいと思ってやってきました」
旭山動物園には、その信念が生かされています。
 陸をヨチヨチ歩くペンギンが、驚くスピードで空を飛ぶように泳ぐ姿が見られます。握力が400キログラム以上もあるオランウータンは、16メートルの高さに張ったロープにぶら下がり、軽々と渡りながら、人間を見降ろします。
 動物の特徴を最大限に生かした「行動展示」は、野生動物の迫力と魅力を人々に見せつけました。珍獣もいない動物園に、全国から毎年200万人以上が押し寄せます。
こすげ・まさお:1948年、札幌市生まれ。73年、北海道大学獣医学部を卒業し、旭山動物園に就職。95年、園長に就任。04年夏、月間入園者数で初めて東京・上野動物園を超える・奇跡の物語は、映画「旭山動物園物語~ペンギンが空をとぶ」になる。著作に『生きる意味って何だろう?旭山動物園園長が語る命のメッセージ』(角川文庫)『<旭山動物園>革命』(角川書店)


 来園者が減り続け、動物園は何のためにあるのか、悩んだことも。「ゾウ列車」の話に、答えを見つけました。
 「戦争中、動物園の動物は軍の命令で処分されました。だが、東山動物園(名古屋)で2頭のゾウが生き残り、そのゾウを見るために特別列車が走った。すごい話だよね」
終戦から問もないこの時代に、なぜ人々は動物園に集まったのか。
 「戦争は人間性を全否定するもの。人々は生きる希望や心の安定を求めて動物園に集まったのではないかな。人が人間らしく生きるためには、動物の存在が必要なんですよ」
 何事もあきらめない粘り強さは、柔道から学びました。
 北海道大学柔道部の主将。「七帝戦柔道大会」優勝をめざして猛練習の日々でした。結果は2位…。
 「報われない努力があることを初めて知りました。報われなくても、自分の信じた道を真っすぐ行くことに意義がある、と悟ったんです」
 今が野生動物を救えるギリギリの限界だといいます。
 技術と膨大なデータを持つ動物園と、フィールド(野外)の研究者が連携できないか…。頭の中には、新しい動物園のアイデアがいっぱい。その実現をめざします。
 「あきらめません。野生動物を大切にする時代が、必ず来ると信じているから」
那須絹江記者 撮影・吉田哲昭

「しんぶん赤旗」日曜版 2010年7月18日付

一度は行ってみたい動物園ですね。
いつもデンタルケアでお世話になっている「くれもと歯科医院」では、治療中に旭山動物園の動画を流しています・・・
心を落ち着かせてくれる効果がありますね。
コメント (1)
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