きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

ストップ生活保護改悪 私たちの声を聞いて② 母子世帯 教育費に悩む

2013-03-06 20:38:34 | 予算・税金・消費税・社会保障など
ストップ生活保護改悪 私たちの声を聞いて② 母子世帯 教育費に悩む

安倍政権の生活保護費削減の方針は、母子世帯にも大きな不安を与えています。
大阪市の高橋公子さん(45)は、受験生(19)と中学3年生(15)の3人暮らしです。
高橋さんは小学生のための市の放課後事業の仕事で、働けるのは月15日ほどと上限があります。収入は月5万~6万円。保護基準から収入を引いた分の保護費を受けています。



暮らしの大変さを話す高橋さんと玉井さん=大阪市

食費削るしか…
「生活は切りつめられるだけ切りつめています。エアコンもファンヒーターも壊れたまま、買い替えることができません」。1年中冷暖房なしですごし、寒いときは服を着込み、温かいものを食べてしのいでいます。
「保護費が削減されると、さらに食費を削るしかなく、子どもを思うと切ない」と高橋さんはいいます。
中2と中3の子どもがいる同市の玉井満子さん(46)。夫が若くして病死。工場で働いて月7、8万円の収入と保護費で子どもを育ててきました。2年前から体調を崩し、いまは働くことができません。保護費削減のニュースを聞くたびに「自分たちがどれだけ削られるのかもわからず、胃が痛くなる」といいます。
2人とも、いまの一番の悩みは教育費のことです。「部活にかかる費用への援助はないので、必要なユニホームもそろえてあげることができません。自分の服は買わないし化粧もしません。これ以上どこを切りつめたら…」。玉井さんは途方にくれています。
高橋さんの子どもたちは不登校を経験していますが、進学を希望しています。「望まないところに無理にいかせても続かない。自分で選んだ道へ進み、自立してほしい」と願っています。
高校の入学金などはあとで返ってきますが、当面、制服代、教科書代なども含めてまとまったお金が必要です。切りつめて出費に備える日々です。
「政府には私たちの暮らしの実態をみてほしい」と高橋さん。「1万円や2万円なら下げても死なんやろうと、声を上げにくいところからとろうとしているとしか思えません」
首都圏で20歳、中2、小2の子と暮らす山中和子さん。働いた収入と保護費で生活しています。食品は栄養バランスより価格の安さで選び、節約のため冬もシャワーですませているといいます。

夏の体操着1枚
「それでも小学生の子に1着3千円の長そでの体操着が買えません。夏の体操着に1枚はおって我慢させています」。クラスの3分の2が塾やスイミングなどの習い事にいくのに、行けないため友人との共通の話題がないと、学校に行きたがらない時もある…と切ない胸のうちを語ります。
「消費税も物価も上げるという。今後が本当に心配です。子どもが安心して学校に行き、成長して希望がもてる社会にしてほしい」
(文中いずれも仮名)(つづく)

メモ:来年度予算案での生活扶助費の減少幅は子どもの数が多いほど大きく、子育て世帯に過酷な内容です。社会保障審議会生活保護基準部会の報告書では、見直しの具体的な検討の際には「…(中略)とりわけ貧困の世代間格差を防止する観点から、子どものいる世帯への影響にも配慮する必要がある」と強調されています。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2013年3月2日付掲載



義務教育と言っても、部活などにかかるお金はいるし、高校の授業料は無償化になりましたが教科書代や制服にはお金がかかります。
保護を受けていない世帯でもやりくりが大変でしょうから、生活保護世帯はなおさらでしょうね。
夫が亡くなって働きに出るようになった寡婦ですが、最低賃金が低いというのも影響していると思います。
保護費の改善と合わせて、生保を受けなくても暮らせるような賃金を支払えと言いたいです。