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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

1円玉“505枚”の両替で 手数料が1080円!? 超低金利しわ寄せ さい銭にも

2019-05-25 11:43:17 | 経済・産業・中小企業対策など
1円玉“505枚”の両替で 手数料が1080円!? 超低金利しわ寄せ さい銭にも
アベノミクスによる超低金利政策で金利収入が減る中、メガバンクをはじめとした金融機関は両替や送金などサービスの手数料を相次いで値上げし、利用者負担が増しています。
(新井水和)


銀行窓口で硬貨・紙幣501~1000枚両替した場合の手数料(円)
銀行名改定日改定前改定後
三井住友銀行2017年5月648864
三菱UFJ銀行2018年4月6481080
みずほ銀行2018年1月540864


メガバンクの三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行は硬貨の両替手数料を2017~18年にそれぞれ値上げしました。その結果、三菱UFJ銀行では1円硬貨505枚を500円硬貨と5円硬貨に両替すると、手数料が1080円と両替額の2倍も取られます。
預金を受け入れる金融機関の場合、預金と貸し出しの金利の利ざやで利益を上げることを基本にしてきました。しかし、13年に始まったアベノミクスによる「異次元の金融緩和」が収益源を圧迫。利益を確保するために金融機関は、各種手数料を値上げしています。預貯金金利の低下とともに、手数料値上げによって異次元金融緩和のしわ寄せが利用者に及んでいます。



東京都内に立つ銀行の看板

三菱UFJ銀行の広報担当者は「キャッシュレスなどが普及しているなかで両替をするお客さんの人数自体は年々減ってきている。サービスを継続してお使いいただくお客様からは適正な手数料をいただくことになった」といいます。
手数料値上げは信用金庫にも広がっています。
愛知県津島市に住む桜井久美子さん(72)は地元の神社の管理に携わっています。さい銭を入金するために信用金庫に行った際に両替したお金よりも多くの手数料を窓口で取られることに驚きました。
「昨年10月の料金改定で501枚以上の硬貨を窓口で入金すると648円かかるようになりました。機械で入金すると1回硬貨100枚無料でできますが、機械も2台が1台に減りました」
全国信用金庫協会の担当者は「昨今の低金利の影響で収益力が低下してきている。個々の信用金庫の経営判断で手数料の値上げをしている。しかし近隣の金融機関が手数料を上げていると『じゃあ、うちもヒという形で値上がりが広まっている」といいます。
桜井さんは「さい銭は1円硬貨や5円硬貨が多く、入金するのにほとんど手数料で消えてしまうんです。一方で、貯金にはほとんど利息はつかないのに」と嘆きます。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2019年5月24日付掲載


異次元の金融緩和。超低金利で銀行は本業で利益を確保できない。
仕方なく手数料を上げる。とばっちを食らうのは庶民だ。
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