きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

太陽と風と洗濯物と④ 心のはしご

2012-02-06 21:36:09 | 写真撮影(県外)
太陽と風と洗濯物と④ 心のはしご

 「お母さん、写真使うときはちゃんと言ってよね!」。いねむりをしていた私は娘の声で起こされた。娘は机の上に並べられた連載の切り抜きを見たのだ。1回目の写真には彼女の後ろ姿が写っている。「おっしゃるとおり、ごめんなさい。最終稿が書けない、あなた書いて」。自分でも寝ぼけていると思った。



 1週間前、私は福島第1原発から北へ25キロの南相馬市原町区にいた。それは何度かこの地に足を運んでいる人に誘われて、丸一日という短い滞在であった。爆発し収束していない原発に近いその土地にみずからの強い思いもなしに訪れることに迷いもあった。がそこに今暮らしている人がいることをリアルに感じなおしたとき、フワフワとかけどころが見えなくなっている心のはしごのとっかかりを持ちたいと思った。
 同行者の関係のある方たちに歓待していただき、話をお聞きしているうちにあっという間に時が過ぎた。Tさんが保育園に子どもを迎えにいきそのまま福島まで送ってくれることになった。
 飯舘村を通るこの道は避難時に家族と通った道だ。車内はレベッカのパワフルでテンポの良い曲が流れている。「好きなんですか?」と尋ねると「この子が引っ張りだしてきてずっとこればかりかけるんですよ」。うちの子たちも似たようなことがあった、と言って気がついた。ずっとというのはこの混乱の数カ月のことなのだ。昼間彼女が語っていたことを思い出す。「私たちがしている思いは誰にもしてほしくない。でも知れば知るほど、日本中の人が同じ思いをする可能性がある、だから無関心でいないでください」。
 あと2カ月もすると桜の季節が来る。今年の桜、来年の、10年後、20年後の桜を私たちはどんな思いで見るのだろうか。
(写真家 落合由利子)(おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年1月27日付掲載



昨年の春、僕も落合さんと同じ思いで桜を撮りました。
2011年4月の神戸市内宇治川沿いの桜です・・・

宇治川 桜のトンネル
宇治川 桜のトンネル posted by (C)きんちゃん

宇治川沿いの桜_01
宇治川沿いの桜_01 posted by (C)きんちゃん

宇治川 桜がいっぱい_01
宇治川 桜がいっぱい_01 posted by (C)きんちゃん

宇治川 桜並木_02
宇治川 桜並木_02 posted by (C)きんちゃん

【2011・3・11 宇治川の桜・スライドショーもご覧下さい】


東日本の被災地にも、季節の春はめぐってきますが、本当の復興といえる春が一日も早く訪れるように支援していきたいですね。

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