2024年01月18日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ロシア漁業庁長官 プーチンへ2023年の漁業分野の成功を報告]
ロシア漁業庁長官シェスタコフは、大統領プーチンと政府との会合において昨年2023年の漁業分野の成功と国内市場への製品供給拡大のための行動計画等を報告した。
2023年、ロシア漁業の生産量は、この30年間で最高の530万トンに達し、自給率は150%以上となった。
シェスタコフは、2024年1月11日に開催された、極東連邦管区の事業家とプーチンの会合で提起のあった水産物の輸入関税引き上げについて言及した。
2023年の水産物輸入量は60万6,000トンだったが、これらは、自国で生産していない、あるいは十分な量を生産していない魚種製品を輸入しているもので、消費者の選択肢の範囲を広げる一定の役割を担っているとシェスタコフは説明、押しなべて、市場のバランスは取れていて、現時点で、輸入関税の引き上げは不適切であると考えていると語り、輸入関税の大幅な引き上げが、国内市場価格を高騰させる可能性があり危険だと指摘したプーチンの発言を支持すると述べた。
また、シェスタコフは、国内市場への水産物製品供給拡大のための行動計画案を報告した。
国内市場での水産物の消費を増加させるために、農業省の主導の下、特別な行動計画案が作成されている。
ロードマップは近い将来、承認のために提出される予定だとシェスタコフは語り、極東から中央部への物流への支援事業(補助金)のため約10億ルーブルが必要になると説明、プーチンは財務省に対し、水産物の輸送に対する国家支援の拡大について農業省と協力するよう指示した。